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更新日:令和4(2022)年12月23日

ページ番号:555040

私に出来ること(令和4年度心の輪を広げる体験作文入賞作品)

私に出来ること

中学生区分

千葉県知事優秀賞

いすみ市立国吉中学校3年
岩瀬 朱璃(いわせ あかり)

 

私の祖母は、足に人工股関節を入れている。昔はおむつのしめかたによって足が変形してしまうことがある。だから祖母は十八歳で手術をした。歩きすぎも歩かなすぎもいけない。手術して十年ぐらいで入れ替えなければならないが、年齢を考え入れ替えをしなかった。そのため、足のぐらつきや筋肉の衰え、足の長さが変わってしまうことが起きた。杖をついて歩いており、痛みがでたときは整体で筋肉をほぐしてもらっている。

家族でテーマパークに行ったとき、車のボンネットに「障害者が乗っている」という内容の紙を置いた。案内係の人が障害者マークがあるところまで誘導してくれた。また、イベントの観覧席は、障害者用に歩く距離が短く、ショーが見やすいようになっていた。このようなたくさんの工夫のおかげで、私たち家族はテーマパークを満喫することができた。

小学生の頃のは、今よりも人見知りでとても怖がりだった。特に病院やお年寄り、小さな子供の泣き声に恐怖の印象があった。祖母の少しいびつな歩きも少し驚き、となりで歩くときとても気になった。父方の親戚の人のお見舞いに行ったとき、言語障害で言葉がたどたどしくひどくやつれた姿が怖く、父の服をひっぱり、「帰りたい。」といい十分もたたずに病院を出た。今思えば私の言った言葉がその人にとってどのように響いたのだろう。病室には他の患者はいなかった。家の人も来ていると思うが、一人の時間が圧倒的に多いのだろう。たとえここにいたくないと思ってももっと考えられることがあっただろう。後からたくさん頭に浮んだんだ。今の自分でも十分出来ただろう。家につくまでの三十分弱、車で同じようなことを何度も考えていた。何度も何度も考えた。だが、その人はお見舞い後すぐに亡くなってしまった。

「人を思いやる心を持つ。」いつも心がけようとしていた。よく考えて行動しようと思っていたが、結局怖いと決めつけ相手がどう思うか考えられなかった。どのような人にも自身の勝手な思いで言葉に出してはいけない。そう思ってもなかなかうまくはできない。そのとき祖母のことを思い出した。そして、公共の施設などで利用されているユニバーサルデザインのことを知った。小さな子供からお年寄り、身体に障害を持つ人まで使えることにとても驚いた。祖母のような足の良くない人でも利用しやすいトイレやカフェがあることが知れた。人工物を使い祖母の足は、入れる前よりは良くなったが、リハビリや定期的なメンテナンスなど一生涯使うのであればとても大変である。なので私は、手術以外でも足の負担が減るようにお年寄りも楽に使えるようなリハビリ器具ができるようになってほしいと思う。

障害は言語だけでなく身体など幅広く存在する。自分が何もできずに諦めるのではなく実際に障害者の方と話すなど、今自分にできることで祖母たちを支えたいと思う。

 

 

お問い合わせ

所属課室:健康福祉部障害者福祉推進課共生社会推進室

電話番号:043-223-2338

ファックス番号:043-221-3977

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