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ホーム > くらし・福祉・健康 > 福祉・子育て > 障害者(児) > 障害福祉に関する施策 > 障害福祉に関する計画 > 第七次千葉県障害者計画の策定について > 第七次千葉県障害者計画(HTML版) > 2 精神障害のある人の地域生活の推進
更新日:令和6(2024)年3月21日
ページ番号:420782
精神疾患は全ての人にとって身近な病気であり、精神障害の有無や、程度にかかわらず、誰もが安心して自分らしく暮らすことができるような地域づくりを進める必要があるため、「精神障害にも対応した地域包括ケアシステム」の構築を推進します。
また、長期入院精神障害者の地域生活への移行や地域生活を継続するための支援に積極的に取り組んでいる精神科病院を「千葉県精神障害者地域移行・地域定着協力病院」として認定し、精神科病院に長期入院している患者の退院を促進します。
さらに、精神障害のある人が、自立した生活を維持し、社会参加を支援するためのピアサポーターの活動を推進します。
千葉県では、精神障害のある人が、地域の一員として安心して自分らしい暮らしをすることができるよう、医療、障害福祉・介護、住まい、社会参加(就労)、地域の助け合い、教育が包括的に確保されるよう圏域連携コーディネーターを配置し、医療機関・障害福祉サービス事業所・行政等の連携を図り、精神障害のある人の地域生活支援や地域住民の精神障害に対する理解促進のため普及啓発等に取り組んでいます。
「精神保健福祉資料」(令和2年度630調査)によると、千葉県の精神科医療機関の在院期間が1年以上の長期入院者は約6,700人います。その中でも、65歳以上の割合は60.3%となっており、高齢の入院患者への対策が必要です。
精神障害のある人自身が、自らの体験に基づき、他の障害のある人の相談相手となるピアサポートは、長期入院者の退院への不安を軽減させるほか、支援機関においては、当事者目線で支援が行われるようになる等、様々な効果が期待されており、引き続き、ピアサポーターの養成、活動の場の拡大や活動の仕組みの整備などの支援に取り組む必要があります。
また、短期・長期入院を問わず、精神障害のある人の退院後の地域生活を支援するため、医療機関と障害福祉サービス事業所、訪問看護事業所等が連携し、地域生活の定着に向けた仕組みが必要です。あわせて、入院経験を問わず、精神障害のある人が抱えている様々な課題に応じた支援が必要です。
その他に、精神科病院に入院中の人の地域移行・地域定着の理解・促進を図るため、地域移行・地域定着に積極的に取り組んでいる精神科病院を「千葉県精神障害者地域移行・地域定着協力病院」として認定し、公表しています。引き続き、協力病院を拡充する必要があります。
地域生活への移行を進める上で重要となる家族については、本人に対する支援について、不安や、様々な課題を抱えています。地域で支えていくために必要な情報の提供や、福祉サービスの充実を図るとともに、家族が互いに理解できるような機会を設ける必要があります。
地域生活への移行の推進に当たり、住まいの場を確保することが必要です。
このため、できる限り身近な地域において日常生活及び社会生活を営めるよう、グループホームの整備・運営や、利用者に対する支援のための各種事業を実施しています。
今後より一層グループホームの供給を増やすためには、既存の戸建て住宅の空き家等をグループホームとして活用することは有効だと考えますが、利用者の安全性の確保の観点から、建築基準法等による規制があるため、活用がなかなか進まない状況にあります。今後は、グループホームの整備や、障害があっても単身で生活をしたいという人のニーズに対応するため、本体住居の食堂等を利用するなど密接な連携を前提とした、一人暮らしに近い形態のサテライト型住居の更なる周知を行い、供給を増やすことが必要です。
公営住宅においては、精神障害のある人を含めた障害のある人の利用促進に向けて、障害のある人の世帯に対し、一般世帯より当選確率が高くなるよう優遇措置を講じるとともに、障害のある人の世帯など、特に配慮が必要な世帯のみが申し込める戸数枠を設ける措置を講じています。
民間賃貸住宅においては、障害のある人が円滑に入居できるよう、住まい探しの相談に協力する不動産仲介業者や、入居を拒まない住宅を登録し、ホームページ等で情報提供しています。また、千葉県すまいづくり協議会居住支援部会では、住宅確保要配慮者の民間賃貸住宅への円滑な入居の促進に関する協議などを行っています。
また、より住み慣れた地域社会の中で充実した生活が継続できるよう、障害のある人やその家族に対して、市町村が行っている居宅介護等の福祉サービスの充実が必要です。
さらに、地域生活を継続していくために欠かすことのできない医療の提供については、医療費の患者負担が課題となっています。
千葉県では、精神症状の急激な悪化等の緊急時における適切な医療を確保できるよう「千葉県精神科救急医療システム」における精神科救急医療相談窓口を24時間設置しています。
また、「千葉県保健医療計画」に基づく保健医療圏単位で精神科救急基幹病院を中心に、より身近な地域で速やかに診療が受けられるようシステムの拡充を図りました。しかし、現在も、夜間等における精神科救急のための空床確保が難しい状況にあります。
さらに、身体合併症の精神科救急患者に対応できる医療機関としては、5病院に協力をお願いしていますが、精神科を含め複数の診療科がある医療機関の連携強化を図ることによって、24時間365日の救急対応が可能になるよう、身体合併症に対応できる医療体制を今後更に拡充する必要があります。
これらを踏まえ、差別や偏見のない、あらゆる人が共生できる社会の実現に向けて、医療、福祉、介護、住まい、社会参加(就労)、地域の助け合い、教育が包括的に確保された精神障害にも対応した地域包括ケアシステムを構築する必要があります。
№ |
項目 |
2年度実績 |
3年度 |
4年度 |
5年度 |
---|---|---|---|---|---|
1 |
精神障害のある人の精神病床から退院後1年以内の地域における平均生活日数(日) |
― |
316 |
316 |
316 |
2 |
精神病床における65歳以上の1年以上長期入院患者数(人) |
4,015 |
3,590 |
3,138 |
2,687 |
3 |
精神病床における65歳未満の1年以上長期入院患者数(人) |
2,645 |
2,552 |
2,262 |
1,972 |
4 |
精神病床における3か月時点の早期退院率(%) |
70 (H29) |
70 |
70 |
70 |
5 |
精神病床における6か月時点の早期退院率(%) |
83 (H29) |
84 |
85 |
86 |
6 |
精神病床における1年時点の退院率(%) |
89 (H29) |
90 |
91 |
92 |
7 |
地域の精神保健医療体制の基盤整備量(利用者数) |
― |
1,104 |
1,578 |
2,052 |
8 |
市町村ごとの保健、医療、福祉関係者による協議の場の設置状況(箇所) |
26 |
36 |
46 |
54 |
9 |
精神病床における退院患者の退院後の行き先(在宅)(人) |
654 |
700 |
701 |
702 |
10 |
精神病床における退院患者の退院後の行き先(障害者施設)(人) |
58 |
44 |
45 |
46 |
11 |
精神病床における退院患者の退院後の行き先(介護施設)(人) |
58 |
53 |
54 |
55 |
12 |
千葉県精神障害者地域移行・地域定着協力病院の指定数(箇所) |
25 |
27 |
27 |
27 |
13 |
地域移行・地域生活支援事業の実ピアサポーター活動箇所数(箇所) |
12 |
13 |
14 |
15 |
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