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更新日:令和6(2024)年5月7日
ページ番号:664105
発表日:令和6年5月7日
環境生活部自然保護課
特定外来生物のカミツキガメについては、印旛沼周辺において繁殖が確認され、県では平成19年度から根絶に向けて防除事業を行っています。
この度、昨年度の事業実施結果及び今年度の事業内容を取りまとめましたので、お知らせします。
なお、今年度のワナによる捕獲事業を5月15日(水曜日)から開始します。
また、個体数推定の結果、印旛沼周辺には、昨年度末時点で約9,100頭が生息し、平成27年度以降減少傾向にあることがわかりましたので、併せてお知らせします。
令和5年度は、1,200頭以上の捕獲を目標として捕獲を行い、1,544頭(メス542頭、オス705頭、不明289頭、欠測8頭)を捕獲しました。(「不明」とは、幼体のため雌雄の判別ができないもの。)
○ワナによる捕獲を、カミツキガメが活動的になる6~7月に集中的に実施し、捕獲数全体の6割以上の976頭を捕獲し、適期での捕獲の効果が得られました。
月 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 1 | 2 | 3 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
県の捕獲事業による 捕獲頭数 |
28 |
88 |
360 |
568 |
199 |
57 |
63 |
8 |
29 |
2 |
15 |
22 |
1,439 |
市町村・警察等による 緊急捕獲頭数 |
16 |
21 |
36 |
12 |
4 |
7 | 1 | 0 | 1 | 2 | 3 | 2 | 105 |
合計 | 44 | 109 | 396 | 580 | 203 | 64 | 64 | 8 | 30 | 4 | 18 | 24 | 1,544 |
年度 | 19~25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 元 | 2 | 3 | 4 | 5 | 計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
県の捕獲事業による 捕獲頭数 |
2,050 | 732 | 793 | 1,187 | 1,259 | 1,998 | 1,425 | 1,385 | 1,323 | 1,499 | 1,439 | 15,090 |
市町村・警察等による 緊急捕獲頭数 |
750 | 175 | 174 | 273 | 170 | 261 | 172 | 268 | 133 | 152 | 105 | 2,633 |
合計 | 2,800 | 907 | 967 | 1,460 | 1,429 | 2,259 | 1,597 | 1,653 | 1,456 | 1,651 | 1,544 | 17,723 |
捕獲目標頭数:1,350頭以上(生息数を減少させるために必要な年間の捕獲頭数)
印旛沼流域において広範囲に実施します。
特にカミツキガメが高い密度で生息している4か所(西印旛沼師戸地区、高崎川下流地区、飯重地区、手繰川地区)で、集中的に実施します。
通年(ワナによる捕獲は5月から9月)
○カメの活動期である6~7月にワナによる捕獲を集中的に実施します。
○徹底的排除区※1内に設けた根絶試行地区※2において、局所的根絶に向けた取組(水路封鎖による捕獲)を昨年度に引き続き試行します。
※1徹底的排除区:生息密度の高い上記(1)の4か所の中でもカメが多く生息する箇所について、集中的な防除を行う地域として設定。
※2根絶試行地区:徹底的排除区の一部区域について、生息環境(河川、池沼、農業水路)の特性に応じた捕獲方法等も活用し、局所的根絶に向けた取組を試行する地区として設定。
平成19年度~令和5年10月までの捕獲結果をもとに生息個体数を推定したところ、令和5年度末の個体数は、中央値で9,123頭(95%信用区間7,530~10,950頭)となり、平成27年度以降、減少傾向にあることが確認されています。
平成19年度~令和5年10月までの捕獲結果をもとに、階層ベイズ法*を用いて、生息個体数を推定しました。
その結果、令和5年度末の個体数は、中央値で9,123頭(95%信用区間7,530~10,950頭)となり、平成27年度以降、減少傾向にあることが確認されました。
図.カミツキガメの個体数推定値の推移(防除実施地域単位の合算値)
*階層ベイズ法について 野生動物の保護管理の分野で一般的に使用されている統計手法。明らかにしたい現象と誤差を伴って得られるデータの関係から、データをよく説明できるように道の変数を推定する。 県事業によるカミツキガメの捕獲データと市町村・警察による緊急捕獲データをもとに、これらの過去の推移が生息個体数や自然増加率を反映しているものとみなして、確率計算によって算出した。 推定値は、幅のある数値で示され、その幅が狭いほど、精度が高い数値となる。 |
捕獲目標頭数:1,350頭以上
令和5年度の自然増加率(捕獲を行わなかった場合の増加率)は1.10と算出されました。(→個体数を減少させるためには、毎年、生息数の10%以上を捕獲することが必要)
一方で、令和5年度の捕獲率※3は約14%で、自然増加率を上回っていることから、令和6年度についても、引き続き個体数減少に必要な捕獲率を14%以上とし、令和5年度と同様の手法で捕獲目標頭数を算出・設定しました。
※3捕獲率=捕獲個体数/(推定個体数+捕獲個体数)
1,544/(9,123+1,544)×100=14.47%(令和5年度実績)
今回の推定結果を踏まえ、防除事業の効果の検証や、今後のより効率的な捕獲事業のあり方を検討するため、専門家による防除検討会を開催し、今年度中に防除実施計画の改定を行う予定です。
並行して、目標頭数以上の頭数を捕獲するために、引き続きカメの活動期である6~7月を中心に、ワナによる捕獲を実施します。
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