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更新日:令和4(2022)年6月3日
ページ番号:344420
発表日:令和2年5月7日
千葉県環境生活部自然保護課
県では平成19年度から特定外来生物のカミツキガメの捕獲事業を行っております。特に平成29年度からは、戦略集中実施期として集中的な防除に取り組んでおり、令和元年度の捕獲数は1,597頭でした。
また、改めて個体数の推定を行ったところ、令和元年度末時点で約6,500頭、今後の減少化に必要な令和2年度の捕獲目標数は約1,300頭となりました。
令和元年度の捕獲頭数は1,597頭(オス804頭、メス562頭、不明231頭)でした(「不明」は幼体のため雌雄の判別ができないもの)。
区分 | 平成 19 年 度 |
20 年度 |
21年度 |
22年度 |
23年度 |
24年度 |
25年度 |
26年度 |
27年度 |
28年度 |
29年度 |
30年度 |
令和元年度 |
合計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
県の捕獲事業による捕獲頭数(頭) | 247 |
157 |
216 |
192 |
414 |
274 |
550 |
732 |
793 |
1,187 |
1,259 |
1,998 |
1,425 |
9,444 |
市町村・警察等による緊急捕獲頭数(頭) | 75 |
95 |
80 |
128 |
172 |
115 |
85 |
175 |
174 |
273 |
170 |
261 |
172 |
1,975 |
合計(頭) | 322 |
252 |
296 |
320 |
586 |
389 |
635 |
907 |
967 |
1,460 |
1,429 |
2,259 |
1,597 |
11,419 |
県の捕獲事業及び市町村・警察等による緊急捕獲のデータを用いて、生息個体数を統計手法(階層ベイズ法)によって推定したところ、令和元年度末の個体数は、中央値で6,513頭(95%信用区間5,312~7,922頭)との結果となりました(図1参照)。
また、これまでの捕獲の取組もあり、平成27年度以降の個体数は減少の傾向にあります。
なお、これまで約16,000頭と推定されていた平成27年度の個体数も、捕獲が進み推定に使用するデータ量が大幅に増えるなど、精度が高まったことから、今回の推定では中央値で8,782頭となりました。
図1「カミツキガメの個体数推定値の推移(防除実施地域単位の合算値)」
明らかにしたい現象と誤差を伴って得られるデータの関係から、データをよく説明できるように未知の変数を推定する統計手法。
県事業によるカミツキガメの捕獲データと市町村・警察による緊急捕獲データをもとに、これらの過去の推移が生息個体数や自然増加率を反映しているものとみなして、確率計算によって算出したもの。
推定値は、幅のある数値で示され、その幅が狭いほど、精度が高い数値となります。
推定された個体数約6,500頭をもとに増減の予測を行ったところ、今後個体数を減少させるためには、メスを年間550頭以上(雌雄合計1,280頭以上)捕獲していく必要があります。(図2参照)
図2「カミツキガメ(メスのみ)の捕獲個体数別の増減予測」
今回の結果を踏まえ、今年度中に専門家による防除検討会で防除実施計画の改定を行う予定です。
カミツキガメの個体数を減らすためには、昨年度と同等の捕獲努力を継続する必要があるため、引き続き集中的な防除を実施します。
特定外来生物は、輸入、販売、飼育、栽培、運搬等が禁止されていますが、外来生物法に基づき、県がその防除を行う場合は、法の手続き(国による防除内容の確認)を経ることによって、運搬等が可能になります。
カミツキガメの防除は、外来生物法に基づいて防除実施計画書を策定し、国の確認を得て実施しています。防除実施計画書については、生物多様性センターのウェブサイト(下記関連リンク参照)からダウンロードすることができます。
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