アレルギー疾患対策について(令和5年度第1回インターネットアンケート調査結果)
発表日:令和5年8月30日
健康福祉部疾病対策課
1.調査の目的
現在、乳幼児から高齢者まで国民の約2人に1人が気管支ぜん息、アトピー性皮膚炎、花粉症、食物アレルギーなどのアレルギー疾患に罹患していると言われています。
千葉県においては、平成29年度に本調査でお伺いしたご意見やご提案を参考に、平成31年3月に「千葉県アレルギー疾患対策推進計画(平成31年4月~令和5年3月)」を策定し、対策を推進してきたところです。
今後、さらに取組を充実、強化するために「千葉県アレルギー疾患対策推進計画」を改定することから、皆様のご意見やご提案を伺いました。
2.調査の実施状況等
(1)調査対象:アンケート調査協力員300人
(2)調査時期:令和5年7月4日火曜日から7月14日金曜日
(3)調査方法:インターネットアンケート専用フォームへの入力による回答
(4)回答状況:アンケート調査協力員300人のうち271人が回答(回答率90.3%)
(5)調査項目
- 問1.あなたは、アレルギー疾患に関する情報に関心がありますか。
- 問2.あなたは、アレルギー疾患に関する情報でどのようなことに関心がありますか。
- 問3.あなたは、ご自身または家族のことで、アレルギー疾患に関してお困りのことがありますか。
- 問4.どのアレルギー疾患でお困りですか。
- 問5.困っているのはどのようなことですか。
- 問6.あなたは、「千葉県アレルギー相談センター」の電話相談やホームページを知っていますか。
- 問7.あなたは、アレルギー疾患対策に関して、どのようなことを県に期待しますか。
- 問8.その他アレルギー疾患対策に関してご意見、ご要望があればお聞かせください。
3.調査結果
問1.あなたは、アレルギー疾患に関する情報に関心がありますか。(1つだけ選択)
(回答者数:271人)
アレルギー疾患に関する情報への関心度についてたずねたところ、『ある』が45.0%と最も多く、
次いで『どちらかといえばある』が39.5%でした。
【問1で「ある」または「どちらかといえばある」と答えた方に聞きました。】
問2.あなたは、アレルギー疾患に関する情報でどのようなことに関心がありますか。(あてはまるものすべて選択)
(回答者数:229人)
アレルギー疾患に関する情報として関心がある事柄をたずねたところ、『予防策』が77.7%と最も多く、次いで『医学的知識』が59.0%でした。
また、『その他』の答えの中には、「アレルギーとの上手な付き合い方」、「花粉飛散情報」、「学校での対応」などの意見がありました。
問3.あなたは、ご自身又は家族のことで、アレルギー疾患に関してお困りのことがありますか。(1つだけ選択)
(回答者数:271人)
アレルギー疾患に関してお困りごとがあるかたずねたところ、『ある』が55.4%でした。
【問3で「ある」と答えた方に聞きました。】
問4.どのアレルギー疾患でお困りですか。(あてはまるものすべて選択)
(回答者数:150人)
お困りのアレルギー疾患についてたずねたところ、『花粉症』が77.3%と最も多く、次いで『アレルギー性鼻炎』が38.0%でした。
また、『その他』の答えの中には、「金属アレルギー」「薬」「日光アレルギー」「蕁麻疹」などの意見がありました。
【問3で「ある」と答えた方に聞きました。】
問5.困っているのはどのようなことですか。(あてはまるものすべて選択)
(回答数:150人)
アレルギー疾患がある方がどのようなことで困っているかたずねたところ、『日常生活への影響について』が75.3%と最も多く、次いで『受診・治療について』が40.7%でした。
問6.あなたは、「千葉県アレルギー相談センター」の電話相談やホームページを知っていますか。
(1つだけ選択)
(回答者数:271人)
「千葉県アレルギー相談センター」の電話相談やホームページの認知度をたずねたところ、『知らない』が89.3%と最も多く、次いで『知っているが、利用したことがない』が10.7%でした。
問7.あなたは、アレルギー疾患対策に関して、どのようなことを県に期待しますか。(あてはまるものすべて選択)
(回答者数:271人)
県に期待するアレルギー疾患対策についてたずねたところ、『診療費の援助』が66.4%と最も多く、次いで『情報発信』が65.7%でした。
また、『その他』の答えの中には、「学校や保育園等での対応」「たらい回しにならないような医療機関の連携」「木の手入れ、植樹の検討」「アレルゲン表示の徹底」などの意見がありました。
問8.その他アレルギー疾患対策に関してご意見、ご要望があればお聞かせください。
(回答者数:111人)
(寄せられたご意見・ご要望には次のようなものがありました。一部抜粋して記載します。)
(1)相談窓口の充実、周知について
- アレルギーなのか、その他の疾患なのか、相談できる窓口の充実を、まず、望みます。
- 千葉県アレルギー相談センターが設置されていることは勿論、電話相談やホームページがあることも知りませんでした。県民に広く周知して貰うには積極的に情報発信をしていただきたいと思いました。
(2)情報提供の充実について
- 今の症状がアレルギーなのか判断するのが難しいので、情報提供に期待したい。
- 最新の予防方法を広く周知してもらえると重い症状に苦しむ子が減って良いのではないかと思います。
- 現状医療でどのくらい対応ができているのか、どのような治療方法があるのかも知りたいです。
- 県で取り組んでいることをもっと知りたい。こちらが知りえるようにTwitterで拡散や、広報誌の発行回数をふやすとか、県民がもっと認知するようにしてほしい。
(3)生活環境の改善について
- 県レベルでは難しいこととは思いますが、花粉症の原因となる樹種の管理や、将来に向けてそうした草木をどう増減させるべきなのか、花粉症の原因にならないような草木への置き換え等、可能なレベルの研究を進める、補助するなどしてほしいです。
- 花粉症の軽減のために市民として協力できることがあるのか。例えば、花粉を発生させる植物の削減に向けた伐採や募金などのボランティア協力などできないか。
- 最近は飲食店、ホテル、旅館等アレルギーに対して理解してくださり、対応してくれる所が多くなったと思います。ありがたいことだと思っています。より一層の周知活動をお願いいたします。
(4)講演会の充実について
- アレルギー患者に何をしてあげたら良いかを、オンライン講座などで教えていただきたいです。
- 講演会など参加したこともありますが、ぜひ増やしていただきたいです。子連れでも大丈夫なような。アレルギー持ちの子の親としては、講演会などで、詳しい情報、対処法を知りたいです。この子は一生アレルギーと付き合わないといけないのかな、、と不安ばかりなので、こうすればひとまず大丈夫、と安心したいです。
(5)学校等での対応について
- 場合によっては命に関わる問題でもあるので、小中学校では養護教諭や管理職はもとより子どもと関わる全ての教職員が定期的に食物アレルギーに関する研修会を実施した方が良いように思います。
- アレルギーのある子供達でも、安心して美味しく食べることのできる、学校給食の充実を希望します。
(6)受診等に係る負担軽減、医療体制の充実について
- 症状の深刻な方の為に情報提供や医療費の補助をお願いします。
- 舌下治療や粘膜治療などの補助があると助かる。仕事が忙しく受診の時間が取れないのでオンラインや郵送などの対応があると嬉しい。
- より専門的な病院が多数あると助かります。
(7)研究の推進について
- 具体的な改善方法の研究が一段と必要かと思います。環境や食事の改善例や必要な医療の方針などをタイムリーに開示することが必要です。
- 対処的対策ばかりでは無く本質的な原因の究明に対する研究助成などの取組も必要ではないか。
(8)その他
- アレルギーがあっても安全に生活していけるような手助けを県がしっかりしてくださっていることはとても心強いと思います。
- 対策を計画しました、推進していますと、やっている感をアピールするだけでなく、具体的に何をいつまでにどうするのかを示していただきたい。
- アレルギー疾患というと「アナフィラキシーショックを起こすと命に係わる重大な疾患である」という認識はあったが、私自身はアレルギー疾患を持ち合わせていないこともありアレルギー疾患対策については個人で対応すべきという認識があった。しかし、アレルギー疾患対策を県の施策で対応していることを知り私にもできることがないかという気持ちが湧いてきた。これからも継続していただきたい。
たくさんのご意見ありがとうございました。
今回の調査では、アレルギー疾患に関する情報について、多くの方が関心をもち、特に予防策についての関心が高いことがわかりました。
また、ご自身またはご家族のことで、アレルギー疾患に関してお困りのことがある方が半数以上いらっしゃり、特に日常生活への影響についてお困りであることが明らかになりました。
さらに、千葉県アレルギー相談センターの電話相談やホームページの認知度が低いことから、情報発信について、工夫が必要であることがわかりました。
皆様からいただいたご意見は、今後、本県のアレルギー疾患対策に役立ててまいります。
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