アトピー性皮膚炎を理解するために<1>
私たちの皮膚は、ものを包むという大事な役割があります。
体の内側にある内臓とか、神経とか、血管とか大事なものを守るために、皮膚は活躍します。皮膚は、やさしく、大事なものを包むために働きます。皮膚には、うまくつつみこむためのしくみがあります。のびたり、ちぢんだり、まがったりしても、皮膚はその動きに応じて、スムーズに包み続ける必要があります。皮膚が伸びすぎてはじけたり、ぴりぴり破れたりしないようになっています。皮膚は、包み物としてうまく働く必要があります。
下記の図を見てみましょう。皮膚の細胞の横断面です、上部は、表皮と呼ばれる外界と接する部分、下部は、皮膚の下の部分(真皮)につながっています。皮膚の細胞は、何層にもかさなってできています。下部にある細胞は、1ヶ月位の間に、皮膚の表面にあがってきて、次々に剥がれて落ちていきます。細胞同士は、お互いにしっかりとつながっていて、外部からの刺激に抵抗できるようになっています。皮膚がしっとりとした状態を保つために、皮膚の細胞は、天然の保湿成分をつくります。天然の保湿成分は、皮膚の細胞の間に潤滑油のようにたまっていたり、皮膚の表面をおおっています。この保湿成分をつくっているのは、その人自身です。保湿成分を作る能力は、個人差が大きく、保湿成分をたくさん作れる人がいる一方で、不足がちになる人がいます。
アトピー性皮膚炎の発症には、保湿成分の不足があるらしいです。
保湿成分は、皮膚の下部の細胞では長い構造をしていますが、皮膚の細胞が上部にあがってくる過程で、細かく切断されていきます。そして、保湿に適したたんぱく質に変化していきます。
イラストで学ぶアレルギー はじめに戻る
対応日:毎週月、水、金曜日(祝日を除く)
対応時間:9時から17時(12時~13時を除く)
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください