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更新日:令和4(2022)年9月27日

ページ番号:21621

平成21年度市町村公営企業決算の概況

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平成22年9月28日
総務部市町村課
電話043-223-2131

千葉県内の平成21年度地方公営企業(県及び県加入の組合を除く)の事業数は189で、7年連続で減少した。

その決算規模は、4,484億18百万円で、建設投資額の減少等により461億円(9.3%)の減少となり、過去2年連続で増加していたが、本年度は減少に転じた。

経営状況(総収支)は、全体では約120億円43百万円の黒字で、主要な事業である水道事業、下水道事業、ガス事業、病院事業とも黒字となっている。特に病院事業については、医師確保による診療体制の充実等に伴い医業収益が増加した結果、6年連続で赤字であったが、4億52百万円の黒字に転じた。

また、収支改善に伴い他会計繰入金が減少し、企業債現在高も7年連続で減少している。

数値については、計数整理の結果今後変動する場合がある。

また、各項目の数値は表示単位未満を四捨五入しているため、その内訳を合計した数値は合計欄の数値と一致しない場合もある。

1事業数

平成21年度末現在の事業数は189で、下水道事業、水道事業、病院事業の順に多く、3事業で全体の約70%を占めている。市町村合併に伴う再編等もあり、平成14年度(232事業)をピークに、7年連続で減少している。

区分

事業数

対20年度
比較

平成17年度

平成18年度

平成19年度

平成20年度

平成21年度

(A)

(B)

比率

(B)-(A)

水道

48

48

47

47

46

24.3%

△1

病院

22

22

21

21

21

11.1%

0

下水道

70

70

70

70

66

34.9%

△4

ガス

7

6

6

6

6

3.2%

0

その他

57

53

53

51

50

26.5%

△1

合計

204

199

197

195

189

100.0%

△6

事業数の推移

事業数

2決算規模

決算規模は、4,484億18百万円で、建設投資額の減少等により461億円(9.3%)の減少となり、過去2年連続で増加していたが、本年度は減少に転じた。

事業別にみると、下水道事業が最も大きく、次いで病院事業、水道事業の順となっており、上位3事業で全体の約95%を占めている。

(単位:百万円)

区分

決算規模

対20年度
増加率

平成17年度

平成18年度

平成19年度

平成20年度

平成21年度

 

比率

水道

121,764

119,056

120,779

121,512

113,887

25.4%

-6.3%

病院

132,640

133,970

139,032

142,320

137,994

30.8%

-3.0%

下水道

170,435

165,064

184,699

182,058

171,539

38.3%

-5.8%

ガス

10,246

9,652

9,693

10,364

9,146

2.0%

-11.8%

その他

23,436

21,926

21,066

38,264

15,853

3.5%

-58.6%

合計

458,520

449,669

475,270

494,518

448,418

 

-9.3%

(注)決算規模の算出は、次の算式によっている。

  • 法適用企業の場合:総費用(税込み)-減価償却費+資本的支出
  • 法非適用企業の場合:総費用+資本的支出+積立金+繰上充用金

規模の推移

規模

3経営状況

総収支は、全体では約120億43百万円の黒字で、これを事業別にみると、水道事業が62億32百万円、下水道事業が35億63百万円、病院事業が4億52百万円の黒字となっている。

病院事業は6年間赤字が続いていたが、医師確保による診療体制の充実等に伴う収支の改善により前年度の21億36百万円の赤字から黒字に転換した。

黒字事業の割合は全体の89.4%となり、前年度と比べ2.2%改善している。特に病院事業は黒字が前年度は21事業中8事業にとどまっていたが、本年度は13事業に増加した。

※「黒字」・・・法適用事業では純利益が発生、法非適事業では実質収支がプラス
「赤字」・・・法適用事業では純損失が発生、法非適事業では実質収支がマイナス

(1)総収支の状況(法適用事業・・・純損益、法非適用事業・・・実質収支)

(単位:百万円)

区分・年度

20年度

21年度

差引(21-20)

事業

黒字額

赤字額

差引

黒字額

赤字額

差引

黒字額

赤字額

差引

法適用

水道

7,080

97

6,983

6,595

363

6,232

△485

266

△751

病院

811

2,947

△2,136

1,441

989

452

630

△1,958

2,588

下水道

115

90

25

640

94

546

525

4

521

ガス

324

0

324

495

0

495

171

0

171

その他

0

86

△86

1

112

△111

1

26

△25

法非適用

下水道

3,072

2

3,070

3,026

9

3,017

△46

7

△53

その他

1,094

0

1,094

1,425

13

1,412

331

13

318

合計

12,496

3,222

9,274

13,623

1,580

12,043

1,127

△1,642

2,769

(2)黒字・赤字の事業数

(単位:事業数)

区分・年度

20年度

21年度

差引(21-20)

事業

黒字

赤字

合計

黒字

赤字

合計

黒字

赤字

法適用

水道

41
(87.2%)

6
(12.8%)

47

41(89.1%)

5(10.9%)

46

0

△1

病院

8
(38.1%)

13
(61.9%)

21

13(61.9%)

8(38.1%)

21

5

△5

下水道

2
(66.7%)

1
(33.3%)

3

2

(66.7%)

1
(33.3%)

3

0

0

ガス

6
(100.0%)

0
(0.0%)

6

6
(100.0%)

0
(0.0%)

6

0

0

その他

1
(20.0%)

4
(80.0%)

5

1
(20.0%)

4
(80.0%)

5

0

0

法非適用

下水道

66
(98.5%)

1
(1.5%)

67

62(98.4%)

1
(1.6%)

63

△4

0

その他

46
(100.0%)

0
(0.0%)

46

44(97.8%)

1

(2.2%)

45

△2

1

総事業数

170
(87.2%)

25
(12.8%)

195

169
(89.4%)

20
(10.6%)

189

△1

△5

4料金収入

料金収入は2,501億22百万円となっており、前年度に比べ116億72百万円(4.5%)の減少となっている。主な減少の要因は、前年度の宅地造成事業における再開発ビルの保留床売払収入が事業終了に伴い減少したことによるものである。

事業別にみると、水道事業は、料金収入が759億59百万円、総収益に占める料金収入の割合は83.8%であり、料金を引き下げた団体があったことにより収入額は減少した。

病院事業は、料金収入が990億55百万円、総収益に占める料金収入の割合は79.3%であり、医師確保による診療体制の充実等に伴う医業収益の増加により、収入額、割合とも増加に転じた。

下水道事業は、料金収入が595億59百万円で、処理区域の拡大や料金の引き上げ等により収入額は増加しているものの、総収益に占める料金収入の割合は64.7%と水道や病院と比べて低くなっている。

(単位:百万円)

区分

料金収入

対20年度
比較

平成17年度

平成18年度

平成19年度

平成20年度

平成21年度

(A)

(B)

(B)-(A)

水道

77,734
(81.9%)

77,379
(81.8%)

77,808
(82.0%)

76,808
(82.8%)

75,959
(83.8%)

△849

病院

103,909
(81.0%)

100,241
(80.2%)

98,843(78.7%)

98,051
(77.1%)

99,055
(79.3%)

1,004

下水道

53,984
(64.9%)

55,463
(65.4%)

58,253
(65.1%)

59,163
(64.8%)

59,559
(64.7%)

396

ガス

8,825(87.7%)

7,882
(87.2%)

8,142
(87.2%)

8,837
(89.1%)

8,068(90.1%)

△769

その他

9,586
(70.9%)

8,397
(68.2%)

7,764
(67.1%)

18,935
(83.4%)

7,481
(64.8%)

△11,454

合計

254,038
(77.0%)

249,363
(76.6%)

250,810
(75.8%)

261,794(76.1%)

250,122
(76.2%)

△11,672

(注)()内の数値は、総収益に占める料金収入比率である。

料金の推移

総収益に占める料金収入の割合

5他会計繰入金

他会計繰入金は820億24百万円で、前年度に比べ91億66百万円(10.1%)の減少で前年度に増加したが、再び減少に転じた。

事業別にみると、水道事業はダム建設の水源開発対策に係る繰入金の減少等に伴い7億77百万円(7.5%)減少し、病院事業も浦安市市川市病院組合の解散に伴う繰入金の減少等により38億21百万円(15.3%)減少し、下水道事業も汚水処理に係る企業債の元利償還分の繰入金の減少等により6億28百万円(1.3%)減少している。

(単位:百万円、%)

区分

他会計からの繰入金

対前年度増加率

平成
17年度

18年度

19年度

20年度

21年度

18年度

19年度

20年度

21年度

水道

13,598

11,089

11,331

10,369

9,592

△18.5

2.2

△8.5

△7.5

病院

18,193

19,204

21,365

24,910

21,089

5.6

11.3

16.6

△15.3

下水道

55,840

53,015

49,475

47,351

46,723

△5.1

△6.7

△4.3

△1.3

ガス

0

0

0

5

5

-

-

皆増

0.0

その他

6,589

7,972

8,085

8,555

4,615

21.0

1.4

5.8

△46.1

合計

94,220

91,279

90,257

91,190

82,024

△3.1

△1.1

1.0

△10.1

他会計繰入金の推移
 

6建設投資額

建設投資額は前年度と比較して192億70百万円(17.2%)減少し、930億29百万円となり、ピーク時(平成5年度:2,280億39百万円)と比べると、その約4割にとどまっている。

主な減少の要因は、前年度に宅地造成事業として実施した市川駅南口再開発事業に伴うビルの建設負担金の減によるものである。

事業別にみると、下水道事業が最も多く、全体の約58%を占めている。

(単位:百万円)

区分

建設投資額

対20年度
増加率

平成17年度

平成18年度

平成19年度

平成20年度

平成21年度

 

比率

水道

31,916

27,748

25,970

25,797

25,399

27.3%

-1.5%

病院

5,717

5,250

5,939

8,621

9,798

10.5%

13.7%

下水道

58,676

51,600

56,332

56,319

54,154

58.2%

-3.8%

ガス

1,546

1,395

1,192

1,330

1,321

1.4%

-0.7%

その他

3,952

5,028

6,987

20,232

2,357

2.6%

-88.4%

合計

101,810

91,020

96,420

112,299

93,029

 

-17.2%

(注)建設投資額とは、資本的支出の建設改良費である。

建設投資額の推移

建設投資額

7企業債現在高

企業債現在高は1兆2,653億16百万円で、企業債発行額の抑制や自己資金による繰上償還を積極的に実施したことにより、前年度に比べ263億8百万円(2.0%)の減少となっており、平成14年度(1兆3,827億29百万円)をピークに7年連続で減少している。

事業別にみると、下水道事業が最も多く全体の約70%を占めており、次いで水道事業、病院事業となっている。

(単位:百万円)

区分

企業債現在高

対20年度
増加率

平成17年度

平成18年度

平成19年度

平成20年度

平成21年度

 

比率

水道

242,171

239,590

232,214

224,458

218,896

17.3%

-2.5%

病院

120,925

115,587

110,668

107,100

104,638

8.3%

-2.3%

下水道

938,257

930,959

923,768

911,863

897,752

70.9%

-1.5%

ガス

2,597

2,386

2,193

2,074

1,950

0.2%

-6.0%

その他

50,781

51,205

48,418

46,129

42,080

3.3%

-8.8%

合計

1,354,731

1,339,726

1,317,262

1,291,624

1,265,316

 

-2.0%

企業債現在高の推移

企業債現在高

8累積欠損金(法適用事業のみ)

累積欠損金は319億92百万円で、前年度に比べ2億10百万円(0.7%)の減少となっている。

水道事業で4億7百万円(7.9%)減少している一方、下水道事業では94百万円(104.4%)、その他事業で1億12百万円(41.3%)増加している。

病院事業は3年連続で増加していたが、医師確保による診療体制の充実等に伴う収支の改善により、減少に転じた。

(単位:百万円、%)

区分

累積欠損金

対前年度増加率

平成
17年度

18年度

19年度

20年度

21年度

平成
18年度

19年度

20年度

21年度

水道

8,754

7,573

6,119

5,172

4,765

△13.5

△19.2

△15.5

△7.9

病院

15,972

20,540

24,126

26,669

26,660

28.6

17.5

10.5

△0.0

下水道

0

150

90

90

184

皆増

△40.0

0.0

104.4

ガス

0

0

0

0

0

-

-

-

-

その他

126

127

184

271

383

0.8

44.9

47.3

41.3

合計

24,852

28,391

30,520

32,202

31,992

14.2

7.5

5.5

△0.7

累積欠損金の推移

9資金不足

前年度に引き続き、「地方公共団体の財政の健全化に関する法律」に基づく資金不足が発生している団体はない。

参考資料

事業区分・用語の定義

地方公営企業

地方公共団体が営む企業で、主としてその経費を当該事業の経営に伴う収入をもって充てるものをいい、法適用企業と法非適用企業とに分類される。

事業区分

資料中の事業区分については以下のとおり。

  • 「水道事業」は簡易水道事業を含む。
  • 「その他事業」の内訳は、電気事業、港湾整備事業、市場事業、と畜場事業、観光施設事業、宅地造成事業、駐車場整備事業、介護サービス事業である。

法適用企業

地方公営企業法(昭和27年法律第292号)の全部又は財務規定を適用している事業であり、経理事務を企業会計方式で行っているもの。水道事業、病院事業、ガス事業、電気事業等は当然に法適用事業とされており、その他の事業については条例により法適用企業となることができる。

法非適用企業

地方公営企業法を適用していない事業であり、経理事務を官庁会計方式で行っているもの。

収益的収支・資本的収支

経常的な経営活動に係る収支を収益的収支として、また、建設改良費、地方債償還金及びこれに対応する財源等を資本的収支として表示している。

純損益(法適用企業のみの概念)

法適用企業において、収益的収支の総収益から総費用を差し引いた額をいう。
なお、純損益の数値がプラスであれば「純利益」、マイナスであれば「純損失」と呼び、地方公営企業決算では、それぞれを黒字、赤字と呼んでいる。
法非適用企業については実質収支参照。

実質収支(法非適用企業のみの概念)

法非適用企業において、歳入歳出差引額(形式収支)から翌年度へ繰越すべき財源を除いたものをいい、実質収支がプラスであれば黒字、マイナスであれば赤字と呼んでいる。

他会計繰入金

地方公営企業法等に基づく他会計から公営企業に対する繰入金。その性質上経営に伴う収入をもって充てることが適当でない経費や能率的な経営を行っても経営に伴う収入のみをもって充てることが客観的に困難であると認められる経費については、一般会計で負担するものとされている。

累積欠損金(法非適用企業のみの概念)

法適用企業において、営業活動によって損失(赤字)を生じた場合に、繰越利益剰余金、利益積立金等によってもなお補てんができなかった各事業年度の損失(赤字)額が累積したものをいう。

資金不足比率

公営企業ごとの事業の規模に対する資金の不足額の比率。平成20年度決算から資金不足比率が経営健全化基準(20%)以上となった場合、公営企業ごとに「地方公共団体の財政の健全化に関する法律」に基づき「経営健全化計画」の策定が義務付けられている。

お問い合わせ

所属課室:総務部市町村課理財班

電話番号:043-223-2137

ファックス番号:043-224-0989

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