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ホーム > しごと・産業・観光 > 農林水産業 > 農林関係出先機関 > 農林総合研究センター > すぐ分かる最新の研究成果 > 赤外線センサーカメラを用いた行動観察でイノシシを効率的に捕獲
更新日:令和6(2024)年11月7日
ページ番号:8473
農作物に被害を及ぼすイノシシは、箱わな(箱型の檻)を使い、エサでおびき寄せて捕獲します。箱わなを設置する場所やエサの置き方はイノシシの足跡などの痕跡から行動を推測して決める熟練の技であり、初心者ではうまくいきません。
そこで、捕獲に役立つ情報を得るため赤外線センサーカメラの利用を試みました。その結果、カメラ映像に基づきイノシシの出没場所の把握、箱わなの中へおびき寄せるエサの置き方などを工夫することができ、初心者でも効率的にイノシシを捕獲できるようになりました。
この記事に関するファイルは、下記リンクよりご覧になれます。
赤外線センサーカメラを用いた行動観察でイノシシを効率的に捕獲(PDF:216.8KB)
この記事に関する詳しい情報は、下記リンクよりご覧になれます。
赤外線センサーカメラを用いたイノシシの行動把握は捕獲に役立つ(別ウィンドウで表示)(PDF:655KB)
(1)赤外線センサーカメラの映像により、イノシシはヌタ場(イノシシがダニや寄生虫や汚れなどを落とすための泥浴びの場所)では1年を通じて出現し、マテバシイ林では好物のドングリが多い秋に多く出現するなど、季節によって出現場所が異なることが明らかになりました。
カメラがとらえたイノシシ
マテバシイ林とヌタ場に設置したカメラからわかったイノシシの出現パターン
(2)イノシシの出現場所を把握できれば、適切な箱わなの設置場所を決めて捕獲することができます。
(3)カメラ映像でイノシシの行動を確認しながらエサの置き場所を変えることで、警戒心の強いイノシシを箱わなの中へ誘導することができ、一基の箱わなで11~2月の間に12頭を捕獲することができました。
平成26年以降に各市町において赤外線センサーカメラが広く導入され、主に捕獲従事者などに貸し出しされています。また、最近は価格2万円程度で、操作の簡便な商品が開発されており、捕獲従事者自らが購入して使用する例も多くなっています。
※狩猟を行うには鳥獣保護管理法に基づく試験に合格し狩猟免許を取得するとともに、狩猟を行う都道府県で狩猟者登録をする必要があります。
千葉県農林総合研究センター暖地園芸研究所生産環境研究室
0470-22-2603(代)
平成30年1月(令和3年3月更新)
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