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ホーム > しごと・産業・観光 > 農林水産業 > 農林関係出先機関 > 農林総合研究センター > すぐ分かる最新の研究成果 > リン酸が蓄積したハウスのトマト栽培~リン酸の有効利用と適正化~
更新日:令和6(2024)年10月31日
ページ番号:8476
全国的に土壌へのリン酸の蓄積が問題となっており、千葉県においても、特に九十九里などに広がる砂質土(さしつど)の野菜ハウスにおいてリン酸が蓄積しています。そこで、土壌の健全化と肥料コスト削減を目的に、土壌に蓄積したリン酸を有効活用して、トマトのリン酸施肥を減らす試験を行いました。
その結果、過剰な量のリン酸が蓄積している砂質土のハウスでは、リン酸を全く与えなくても、4作目まではトマトの収穫量や糖度に問題なく栽培が可能であることを明らかにしました。
この記事に関するファイルは、下記リンクよりご覧になれます。
リン酸が蓄積したハウスのトマト栽培(PDF:159.8KB)
この記事に関する詳しい情報は、下記リンクよりご覧になれます。
可給態リン酸が過剰な褐色低地土のトマト施設栽培におけるリン酸減肥及び可給態リン酸の適正化(別ウィンドウで表示)(PDF:228KB)
(1)土壌に含まれるリン酸が土壌の診断基準値の100ミリグラム/100グラムを超える砂質土のハウスで、標準的な量のリン酸を与える場合と、リン酸を全く与えない場合に分けて、トマトを2年間で4作栽培しました。その結果、両者の収穫量や生育、糖度は同等であることがわかりました。
施設におけるトマト栽培の様子
販売可能なトマトの収穫量
(2)4作栽培した後に、深さ0から20センチメートルの土壌中に含まれるリン酸の量を測定した結果、リン酸を全く与えなかった場合ではリン酸の量が減少し、その量は、トマトが吸収したリン酸の量とほぼ一致しました。これは、トマトにリン酸を与えずに栽培しても、既に蓄積しているリン酸を吸収して生育したものと考えられます。
普及を進めるために、平成30年から白子町の褐色低地土のハウスにおいて、リン酸減肥栽培の現地試験を実施しています。
千葉県農林総合研究センター土壌環境研究室
電話番号:043-291-0151(代表)
平成30年1月(令和3年3月更新)
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