ここから本文です。
ホーム > 教育・文化・スポーツ > 歴史・文化 > 文化・文化財 > その他の文化資源 > ふさの国 今昔 -過去から未来へ- > 14.下総の牧と成田国際空港
成田国際空港は、首都近郊に位置し、広大な敷地を有した、宮内庁御料牧場を中心とした地域に建設されました。昭和53年に開港し、現在は、4,000mと2,180mの2本の滑走路が供用しており、ターミナルビルも第1旅客ターミナル、第2旅客ターミナル、貨物ターミナルがあり、敷地面積は東京ドーム約200個分の940haになります。
開港以来の発着回数は300万回を越え、毎日500機以上の飛行機が離着陸しています。年間約3,000万人が利用し、国際航空貨物の取扱量も200万tに達し、平成17年度実績で世界第2位です。このように成田国際空港は、日本の空の玄関として機能し、日本と世界をつなぐ窓となっています。
さて、三里塚御料牧場を中心とするこの地域は、江戸幕府が整備した佐倉牧(さくらまき)の一部でした。成田国際空港は、佐倉牧のうちの取香牧(とっこうまき)、高野牧(こうやまき)にまたがった範囲に位置し、現在の旅客第1ターミナル付近に高野牧の馬捕場跡が残されていました。
明治政府が牧の開墾を決定して以降、佐倉七牧(さくらななまき)の馬は取香牧に集められるとともに、内務省の殖産興業の政策の一環として、アメリカ人の牧羊家であるアップジョーンズ氏を迎え牧羊場が開かれました。その後、取香牧の地に開かれた下総種畜場と合併継続し、明治21年(1888)に下総御料牧場と改称されます。また、明治時代以降、牧の払い下げを受けた民間の牧場が多く開かれ、有名な競走馬も輩出しています。
広くて平坦な土地であったことから、江戸時代からその地形的特徴を活かした施設が作られたのです。
成田国際空港
安藤広重が描く牧の風景
お問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください