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更新日:令和5(2023)年7月6日
ページ番号:343107
(やまくら1ごうふんしゅつどはにわ)
山倉1号墳出土の人物埴輪
形象埴輪(両脇:翳形、中央:大刀形)
円筒埴輪と朝顔形埴輪
県指定有形文化財(考古資料)
令和2年3月10日
市原市能満1489 市原市埋蔵文化財調査センター
山倉1号墳は古墳時代後期6世紀後半の墳丘長46.3mの前方後円墳である。国分寺台地区の区画整理事業に伴い昭和49年から昭和50年(1974~1975)に上総国分寺台遺跡調査団により発掘調査が行なわれ、平成16年(2004)に財団法人市原市文化財センターにより発掘調査報告書が刊行されている。この古墳の墳丘からは、人物をはじめとする形象埴輪(けいしょうはにわ)が多数出土し、古墳に配置された当時の様子を復元することができた。
山倉1号墳から出土した人物埴輪は、埼玉県鴻巣市の生出塚埴輪窯跡(おいねづかはにわかまあと)から出土したものと顔の表現を始めとした形態が共通しており、胎土分析及び考古学的分析の結果から、本古墳の埴輪は、生出塚埴輪窯跡で製作されたことが明らかにされている。生出塚窯跡で製作された埴輪は関東地方の広い範囲に供給されているが、本古墳は、窯跡から最も遠くに運ばれた事例である。
形象埴輪は、人物に加え、翳形(さしばがた)、大刀形(たちがた)が復元されており、水鳥形、馬形、家形等の残欠とあわせて、埴輪の配列が復元できる。この埴輪列は、県内で最も良好に残っている事例の一つであり、配列の中には、形象埴輪、朝顔形あさがおがた埴輪、円筒埴輪に加え、完形の土師器甕が1点含まれることから、埴輪列とあわせて埴輪祭祀のあり方を知ることができる。また人物埴輪の残りがよく、髪型や服飾が良好に観察することができることから、埴輪列とあわせて埴輪祭祀や当時の装束を考える上で重要な資料である。
本資料は、関東地方の首長間の交流を考える上でも重要な資料であるとともに、千葉県における6世紀後半の古墳文化を特徴づけるものである。
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