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(まるきぶね)
県指定有形文化財(考古資料)
昭和32年1月17日
匝瑳市イ2402(匝瑳市)
1本の木をくり抜いて作った舟を丸木舟とよぶ。材質はカヤ・イヌガヤなどが使われるが、堅くて緻密な素材が丸木舟に適していたと考えられる。
栗山川周辺は、もともと内湾であったのが、現在の海岸線沿いに砂洲が発達し、外海からは締め切られ、淡水化して湿地として残されてきた。そのため、この周辺から、丸木舟をはじめとする木製品や自然遺物が数多く発見される。
この丸木舟は、昭和30年(1955年)の発掘調査によって、水田下約1.4mの泥炭層から出土したもので、長さ4.35m、幅43cmを測り、いわゆる鰹節形をしている。材質はカヤで、同時に出土した櫂(かい)はイヌガヤ製である。櫂は、板材を使用したもので、丸木舟に、櫂を取り付ける構造が見られないことから、手に持って漕いだものと考えられている。一緒に出土した土器から、この丸木舟は今から約4,000年前の縄文時代後期のものと推定されている。
陸上交通に比べ、多くのものや重いものを遠くまで速く運べるという点で、丸木舟は縄文時代の重要な交通・運搬手段であった。当時の人々は丸木舟を盛んに利用していたと考えられる。
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