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更新日:令和2(2020)年10月7日
ページ番号:314807
(ばいじゅそうじゃくきょう)
有形文化財(工芸品)
昭和28年11月14日
長生郡一宮町一宮3048(玉前神社)・千葉県立中央博物館大多喜城分館保管
直径20.5cm、縁の厚さは3.5cmで、鈕は素円、縁は蒲鉾形の白銅(銅と錫を合わせた合金)製の鏡である。縁に接して2個の小さな穴があるのは、この鏡がかつて御正体(神体)として神前に懸けられていたことを示すものと推測される。
鏡の背面は、内外両区にわたって下部には若草の萌える洲浜に流水をあしらい、その右寄りに老梅を描き、左に大きく曲った幹の上に2羽の雀がたわむれている姿を表わし、洲浜の左片隅には立ち枯れのススキ1株が添えられている。
のどかな春の情景が写実的に描かれている図様は日本的趣向にあふれ、菊花文とともに鎌倉時代に好まれた絵柄である。この時代には平安時代のような草花、花枝の文様とは異なり、梅樹、桜樹などの樹木を背面全体に表すものが多く、重厚さも加わるようになった。
本品は、鎌倉時代の作であるが、鋳成も良く、わが国の和鏡の中でも優れたものの一つである。
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