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診療科・部門紹介

歯科

歯科とは

 口腔の疾患には、むし歯、歯肉炎や口腔粘膜の病気、過剰な歯の埋伏なども含む抜歯や顎の中の病気、摂食機能の障害などがあります。これらの治療を通して全身の健康に寄与します。口腔内に生じる外傷や炎症、腫瘍など口腔外科的な疾患に対しても治療を行います。

歯科の特徴

 全身的な疾患や心身に障害をもつこども達のお口の健康を育成し、守る診療科です。

 幼時から学童期にかけては成長発育が盛んな時期です。食物をよく噛むことにより栄養を十分に摂取できるようになり、口の周り、顎の周りの筋肉の発育を促し、全身の健康を作っていきます。また、乳歯の萌出により正しい舌の位置を覚え上手に発音・構音できるようになります。萌出した乳歯は後継する永久歯を正しい位置に萌出できるよう誘導してくれます。
 このようなご大切な時期における口腔疾患の治療は、全身疾患や障害をもつお子さまが乗り越えるには大きなハードルになることが多く治療に際して特別な配慮が必要になります。

 当科では、こども達の心身の状態に応じて、多くの診療科と連携しながら、治療に取り組んでいます。口腔外科疾患に関しましては千葉大学歯科・顎・口腔外科と連携し顎骨腫瘍、嚢胞や外傷、炎症性疾患(膿瘍等)、顎骨奇形など幅広く対応しております。

 

口腔ケアラウンドについて

 当科では月に1度、歯科医師、歯科衛生士が当該病棟の看護師と一緒に病棟を廻り入院されているお子様たちの口腔清掃状態を見せていただいております。
 仕上げ磨きが必要なお子様には病棟スタッフに対し指導を、ご自身で磨いていらっしゃるお子様には「ここを注意して磨いてみて下さい。」といった声掛けをしております。
 入院したら病気も治ったけれど歯もきれいになった。といった状況を作りたいと考えております。ご協力よろしくお願いいたします。

 

主な疾患と治療

 外来診療では、病気や障害を持ったこども達の口腔疾患の治療が中心となります。う蝕や歯肉炎の治療や予防が多いですが、他にも様々な疾患に対応しています。唇顎口蓋裂の子供たちには形成外科を中心とした口蓋裂治療チームの一員として、Hotz床の製作や口腔衛生指導を行っています。

 口腔外科手術では上唇小帯切離移動術、舌小帯形成術、口唇粘液のう胞摘出術をはじめ、歯槽骨骨折非観血的整復固定術、歯牙脱臼整復術や顎骨嚢胞摘出術、開窓術、ラヌーラに対する摘出術や微小開窓療法等多岐にわたり対応しています。当科で対応困難な口腔外科疾患に関しましては千葉大学歯科・顎・口腔外科と連携し処置を依頼しています。

 また、外来通院での治療が困難な病気や心身に障害をもつなどさまざまな理由から通常の歯科治療が受けられないお子様に対しては、入院、全身麻酔下での集中歯科治療をおこないます。

医師紹介

部長

氏名 渡邉 俊英
略歴
  • 北海道大学歯学部卒業
  • 医学博士(千葉大学)
  • 日本病院歯科臨床研修指導医
  • 日本口腔外科学会専門医
  • 日本口腔科学会専門医
  • 日本口腔ケア学会口腔ケアアンバサダー
得意・興味のある分野 歯科治療一般 口腔外科疾患の治療

外来担当表

区分 月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日
午前

渡邉

渡邉

渡邉

渡邉

渡邉

午後

渡邉

渡邉

渡邉

渡邉

渡邉

火曜日午後は、手術室にて全身麻酔手術(歯科治療を含む)または外来で歯科治療

診療実績

患者数

区分 2023年度 2024年度 2025年度
新患数(新規患者数) 344(281) 352(294) 376(284)
再来患者数 1374 1218 1285
入院患者数 1 2 2

紹介元別患者数

院内
診療科 2023年度 2024年 2025年度
整形外科 24 28 26
血液・腫瘍科 11 6 4
形成外科 21 22 36
循環器内科 11 7 13
眼科 13 4 11
小児外科 21 17 11
脳神経外科 6 6 7
耳鼻咽喉科 21 24 20
泌尿器科 20 12 14
精神科 3 6 6
アレルギー・膠原病科 2 8 3
神経内科 5 6 5
麻酔科 0 0 0
救急総合診療科 14 9 13
NICU 1 0 0
腎臓科 0 4 1
新生児科 0 3 1
感染症科 1 1 0
内分泌科 2 1 4
代謝科 4 6 2
心臓血管外科 2 2 2
遺伝科 5 2 6
小計

187

174 185
院外

紹介元

2023年度 2024年度 2025年度年度
歯科医院 56 89 70
小児科 10 8 12
保健センター 9 3 1
診療所 2 5 1
総合病院 9 10 9
産科 3 1 1
その他 5 4 5
小計 94 120 99
院内外合計
区分 2023年度 2024年 2025年度
合計 281 294 280

 

疾患別患者数

疾患名 2023年度 2024年度 2025年度
歯牙疾患 131 131 125
小帯付着異常 15 10 16
嚢胞・腫瘍性疾患 10 23 10
炎症性疾患 77 91 94
外傷性疾患 18 12

15

その他 50 27 24
合計 303 244 280

基礎疾患

基礎疾患名 2023年度 2024年度 2025年度
心疾患 16 11 23
中枢性疾患 16 27 15
血液疾患 10 8 5
種々の症候群 3 16 12
腎疾患 0 4 2
非協力児 14 20 21
奇形 23 18 21
その他 128 110 117
合併症なし 71 80 68
合計 281 294 284

 

手術症例

全身麻酔
症例 2023年度 2024年度 2025年度
舌小帯形成術 0 0 0
嚢胞・腫瘍摘出術 0 1 2
齲蝕治療・抜歯 1 1 0
その他 0 0 0
合計 1 2 2
局所麻酔
術式 2023年度 2024年度 2025年度
抜歯 89 78 95
消炎 10 13 7
上唇小帯・舌小帯形成術 1 1 4
嚢胞・腫瘍摘出術 1 6 20
創傷処理 4 6 2
歯肉切除 0 0 0
整復固定 2 5 1
その他 1 7 3
合計

108

116 132
 

論文・書籍・メディア

渡邉俊英,中嶋大,伊豫田学,福本正知,廣嶋一哉、:開口障害を主訴に来院した破傷風の1例. :日口外傷誌 vol.16 No.2 P71-74 2017

Toshihide Watanabe, Chonji Fukumoto, Kazuya Hiroshima, Kohei Kawasaki :A Case of Benign Lymphoid Hyperplasia of Buccal Mucosa.: Open Journal of Dentistry and Oral Medicine 5(2): 11-19, 2017

Chonji Fukumoto, Kazuya Hiroshima, Toshihide Watanabe : Oval-Shaped Solitary Fibrous Tumor of the Tongue :  Oral health case Rep 2017, 3:1

Chonji Fukumoto, Kazuya Hiroshima, Toshihide Watanabe : Basal Cell Adeno ma in the Parotid Gland: A Case Report of Rare Salivary Gland Tumor. : Open Journal of Dentistry and Oral Medicine 5(1): 7-10, 2017

渡邉俊英:小児総合病院における病棟看護師の口腔ケアに対する認識 日口腔ケア誌 :15-2 32-37, 2021

渡邉俊英:乳歯早期脱落が診断の契機となった低ホスファターゼ症の1例 Hosp.Dent/Tokyo vol.34 No1.2022  11-14

渡邉俊英:上口唇に生じた先天性類皮嚢胞の1例  Hosp.Dent/Tokyo vol.34 No1.2022  11-14

渡邉俊英:小児総合病院における病棟看護師の口腔ケアに対する認識2~口腔ケアラウンド施行前後での変化~ 日口腔ケア誌:18:3-11,2023

渡邉俊英:小児総合病院における口腔ケアラウンドの効果  日口腔ケア誌: 18:42-47,2023

渡邉俊英:千葉県こども病院のHPP患者 小児科と歯科の連携  Hosp.Dent/Tokyo vol.36 No2.  169-174, 2024

渡邉俊英:小児総合病院における口腔ケアラウンド~清掃状態改善にみる職種間連携の重要性~  日口腔ケア誌 20(2) : 41-47:2025

山野由紀男,武内新,渡邉俊英,伊豫田学,笠松厚志,鵜澤一弘. スタイラスペンによる小児口腔内穿通性外傷の1例. 日本小児口腔外科学会誌. 35(1):29-34:2025

 

医療従事者の方々へ

 全身疾患があり当院他科に通院しているだけではなく、歯科治療に対しての恐怖症や非協力など病院歯科であるからこそできる状況もあるかと思います。鎮静下の治療は行っておりませんが、時間をかけての外来での治療、全身麻酔下での治療等行っております。小児の口腔外科疾患も対応しております。お声をかけていただければと思います。

患者さんとその御家族へ

 口腔内が汚れているが故の誤嚥性肺炎や心疾患での心内膜炎、抗凝固剤内服時の抜歯、BP製剤内服中の顎骨骨髄炎の発生など、齲蝕にしないため、歯肉炎から歯周炎に移行しないためにもきちんとした口腔清掃の習慣づけ、定期的なチェックは必要になります。今の問題、というよりも大人になった時を見据えた口腔ケアということです。抗てんかん薬を内服されている方に口腔のケアを行うことで歯肉の二次的な増殖を軽度に抑えることも可能かと思います。
 このように様々な疾患に絡んでいるのが歯科の特徴のひとつでもあり、口腔清掃状態の改善は現在、そして子供たちの未来に対してとても大切です。医科の治療と並行して歯科治療や口腔ケアを行うこともできます。外来通院の患者さんでも入院の患者さんでも担当の先生に声をかけていただければと思います。