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更新日:令和6(2024)年2月19日
ページ番号:6016
むがしこん部落に弥兵エどんとゆうそらぁ気のつえ~百姓がいただと。
そん弥兵エどんある晩のこととなんの部落さ用足しにえったそんで用事がすんで生憎のやみ夜だったけどな。慣れた道だもんで星あがりをたよりにすたすた雑木林んながの道けえって来ただと。
ところが途中まで来た時だ
「弥兵エどんおんぶしてよう弥兵エどんおんぶしてよう」
呼ばるもんがあんだと。弥兵エどん声のするほすかして見っとそらぁかわいらしい男ん子が道端に立ってだと。
「畜生出やがったな」
弥兵エどん腹んながで思ったがそこはそれ気のつえ~弥兵エどん
「ああええよ。それおんぶしてやんべ」
そういってそん男ん子をおんぶしてやっただと。
しばらくしてやっと家のあがりが見えて来た。すっとこんだは
「弥兵エどんおりんだよう。弥兵エどんおりんだよう」
とゆうだと背中の男ん子がよ。
「なあにまっとおぶされまっとおぶされ」
弥兵エどんここでおろしちゃなんねえとしっかりおぶって一目散家ん中へ飛びこんだだと。
そんでそん男ん子をえろりん中さ放りこんだだと。
「おうあちちちちおうあちちち。なまやけの弥兵エなまやけの弥兵エ」
放りこまった男ん子は獣ん姿にかわってそうわめきながらすたこらすたこら逃げてっちまっただと。
なにそん獣は何だがって何だと思う。「むじな」だよむじな。
それがらは弥兵エどんのこと「なまやけの弥兵エ」と呼ぶようになっただと。
(原話:朝比奈哲)
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