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更新日:令和6(2024)年10月3日
ページ番号:4568
喫煙習慣の本質はニコチン依存症という『病気』です。たばこを吸うことによってイライラがなくなると感じるのは、喫煙によってニコチンが供給され、ニコチンによる禁断症状が解消されるためです。禁煙治療を活用して、ニコチン依存症による禁断症状を抑えつつ上手に禁煙に取り組みましょう。
禁煙治療は、初回診察に加えて、初回診察から2週間後、4週間後、8週間後、12週間後の計4回の再診で構成されており、医師による問診や呼気中一酸化炭素濃度測定、禁煙補助薬の処方等のサポートを受け、医療的観点から禁煙に取り組みます。
禁煙治療では、喫煙習慣はニコチン依存症という『病気』であるとの考えの元、一定の要件を満たすことで健康保険を適用することができます。
禁煙治療の薬剤としては、ニコチンパッチとバレニクリンがニコチン依存症管理料の算定に伴い処方された場合に保険が適用されます。
この他、薬事承認されたニコチン依存症治療用アプリと併用するものとして呼気一酸化炭素濃度測定器を使用し禁煙に関する総合的な指導及び治療管理を行った場合にも保険が適用されます。(詳細は、各医療機関等に確認してください。)
平成29年度に実施された調査では、全5回の禁煙治療を受けた方のうち、4週間後も禁煙を継続できた方が89.1%、9か月後も禁煙を継続できた方が47.2%であったと報告されています。
引用元:ニコチン依存症管理料による禁煙治療の効果等に関する調査報告書(令和2年中央社会医療保健協議会)
※過去に健康保険等で禁煙治療を受けたことのある方の場合、前回の治療の初回診察日から1年経過している必要があります。
以下の各設問に対し、「はい」又は「いいえ」で回答してください。「はい」の回答一つにつき、1点を加算します。合計点が5点以上でニコチン依存症と判定されます。
注:最終的なニコチン依存症の診断は医師が行います。健康保険等の適用が可能かどうかは別途確認してください。
Q1 | 自分が吸うつもりよりも、ずっと多くタバコを吸ってしまうことがありましたか。 |
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Q2 | 禁煙や本数を減らそうと試みて、できなかったことがありましたか。 |
Q3 | 禁煙したり本数を減らそうとしたときに、タバコがほしくてほしくてたまらなくなることがありましたか。 |
Q4 | 禁煙したり本数を減らしたときに、次のどれかがありましたか。 イライラ・眠気・神経質・胃のむかつき・落ち着かない・脈が遅い・集中しにくい・手のふるえ・ゆううつ・食欲または体重増加・頭痛 |
Q5 | 上の症状を消すために、またタバコを吸い始めることがありましたか。 |
Q6 | 重い病気にかかったときに、タバコはよくないとわかっているのに吸うことがありましたか。 |
Q7 | タバコのために自分に健康問題が起きているとわかっていても、吸うことがありましたか。 |
Q8 | タバコのために自分に精神的問題(※)が起きていると分かっていても、吸うことがありましたか。 |
Q9 | 自分はタバコに依存していると感じることがありましたか。 |
Q10 | タバコが吸えないような仕事やつきあいを避けることが何度かありましたか。 |
※禁煙や本数を減らした時に出現する離脱症状(いわゆる禁断症状)ではなく、喫煙することによって神経質になったり、不安や抑うつなどの症状が出現している状態。
引用元:Kawakami,N.et al.:Addict Behav 24(2):155,1999
禁煙治療に健康保険を適用するためには、治療を行う医療機関側にも、禁煙治療の経験を有する医師が1名以上勤務していること、専任の看護師又は准看護師を1名以上配置していること、呼気一酸化炭素濃度測定器を備えていること、医療機関敷地内が禁煙であること等の要件が必要となります。
なお、禁煙治療の一部期間に、情報通信機器を用いる診療(オンライン診療)が保険診療となりました。
一般社団法人日本禁煙学会のホームページに、禁煙治療に健康保険が適用できる県内医療機関一覧が掲載されていますので参考にしてください。
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