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更新日:令和5(2023)年7月27日

ページ番号:19672

監査結果(精神保健指定医の指定を受けていない医師による措置診察に係る支出に対する措置を求める住民監査請求)

平成29年9月15日に受け付けた、県内在住の個人からの住民監査請求について、平成29年11月9日開催の監査委員会議において、本件請求を棄却することを決定しました。

請求の要旨

県が精神保健指定医の指定を受けていない医師に、精神保健福祉法第27条第1項の規定による措置診察を平成25年度に2回命令し、同医師はこれらの命令に基づき措置診察を行い、県は同医師に対して報償費及び旅費を支払った。
平成27年度に同医師が指定医ではないことが判明したため、県は同医師が行った措置診察の結果の妥当性を判断するための検証を行い、検証を行った民間病院に勤務する指定医に報償費を支払った。
請求人は、これらの報償費等は、同医師が指定医でないのに指定医の業務を行ったことにより県に生じた損害であるが、県は同医師に対する不当利得返還請求権又は損害賠償請求権の行使を怠っているとして、知事に対し、同医師による措置診察の実施及びそれに対して県が行った検証に係る報償費等の合計78,500円並びに各支出の金員に対応する各支出日から各支払済まで年5分の割合による遅延損害金又は利息を同医師に請求することを求めたものである。

監査結果

  • (1)同医師に対する措置診察に係る報償費及び旅費の支出について
    償費及び旅費が同医師の不当利得であるとの請求人の主張について
    同医師は指定医でなかったとはいえ、県からの命令に基づき診察を行い、実際に役務を提供していることから、県から同医師に対して支払われた報償費及び旅費が同医師の不当な利得であると言うことはできない。
    医師が診察したことにより、県に報償費及び旅費相当額の損害が発生しているとの請求人の主張について
    仮に、本件措置診察が別の指定医により行われていたとしても、本件と同様に報償費及び旅費相当額の支出は発生するのであるから、本件措置診察の報償費及び旅費相当額が県の損害と言うことはできない。
  • (2)同医師による措置診察の実施に対して県が行った検証に係る支出について
    検証に係る支出が同医師の不当利得であるとの請求人の主張について
    同検証に係る支出は、同医師に対して支払われたものではないから、この支出が同医師の不当利得の問題となる余地はない。
    医師が診察したことにより、県に同検証に係る支出相当額の損害が発生しているとの請求人の主張について
    同検証は、瑕疵ある診察命令をしたという県の責任に基づき、県独自の判断で行ったものであるから、同検証に係る支出は、同医師が県に与えた損害と認めることはできない。

監査結果全文

監査結果全文(PDF:430KB)

お問い合わせ

所属課室:監査委員事務局調整課監査法務室

電話番号:043-223-3727

ファックス番号:043-222-5233

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