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更新日:令和8(2026)年3月16日

ページ番号:830583

令和7年度感染症流行予測調査事業

予防接種法第23条第4項の規定に基づき、厚生労働省健康・生活衛生局感染症対策課が主体となって実施している事業で、集団免疫の現状及び病原体の検索等の調査協力を行っています。

感染源調査

感受性調査

日本脳炎感染源調査(80検体)

日本脳炎ウイルスJaGAr#01株を用いて、赤血球凝集抑制(HI)試験により県内ブタの日本脳炎ウイルス抗体価を測定した。調査対象は、前年の秋以降に生まれたブタで、7月から10月にかけて血液を採材し、計80検体のHI抗体価の測定を行った。

HI抗体価が40倍以上であった検体については、IgM抗体を間接的に証明する2-ME感受性抗体の検出を実施した。HI抗体保有ブタは、日本脳炎ウイルスに感染しており、さらに、2-ME感受性抗体を保有している場合、そのブタの感染時期が最近であったことを意味する。HI抗体保有率が高い時期には日本脳炎ウイルスが県内に存在しているため、蚊に刺されないよう感染に注意が必要である。

今年度は、10月上旬から抗体保有ブタ(HI抗体価40倍以上)が確認され、最近感染の指標となる2-ME感受性抗体も保有していた。
検体採取日 HI抗体陽性数/HI抗体検査数 2-ME感受性抗体陽性数/2-ME感受性抗体検査数
7月8日 0/10 実施せず
7月29日 0/10 実施せず
8月6日 0/10 実施せず
8月26日 0/10 実施せず
9月3日 0/10 実施せず
9月16日 0/10 実施せず
9月30日 0/10 実施せず
10月7日

3/10

2/3

参考:感染症流行予測調査速報外部サイトへのリンク:夏期におけるブタの日本脳炎抗体保有状況(国立健康危機管理研究機構国立感染症研究所)

麻疹感受性調査(171検体)

0歳から67歳までの171名を対象とし、酵素抗体法(Enzyme immunoassay:EIA法)を用いて血清中のEIA抗体(IgG)保有状況を調査した。

抗体価測定の結果、EIA法で陽性と判定されるEIA抗体価4.0以上の保有率は、調査対象者全体では93.6%であった。年齢群別にみると、定期接種年齢に達していない0歳群(50.0%)を除くと、第2期で2回目の定期接種を受けている年代である10-14歳群で72.7%と最も低値であった。この年齢群で抗体価が陰性となった3人のうち1人はワクチン未接種、2人はワクチン2回接種であった。また10-14歳群から30-34歳群までの年齢群では、それ以上の年齢群と比較して抗体保有率が低値であった。これは近年の麻疹流行の抑制から自然感染のブースター効果を受ける機会が減少していることが影響していると考えられる。

               表1 年齢群別麻疹EIA抗体保有状況(総数)

表1 年齢群麻疹EIA抗体保有状況

            図1 年齢群別麻疹EIA抗体保有状況(総数)

図1 年齢群別EIA抗体保有状況(総数)

風疹感受性調査(171検体)

0歳から67歳までの171名(女性46名、男性125名)を対象とし、赤血球凝集抑制法(Hemagglutination Inhibition test:HI法)を用いて対象者血清中のHI抗体保有状況を調査した。

HI法で陽性と判定されるHI抗体価1:8以上の抗体保有率は、調査対象者全体では97.1%(女性97.8%、男性96.8%)であり、昨年度調査では全体95.7%(女性100%、男性93.1%)と比較すると全体では上昇した。国は「風しんの追加的対策」として2024年度末までに対象世代(1962年4月2日から1979年4月1日生まれ)の男性の抗体保有率を90%に引き上げることを目標に第5期定期接種を実施している。対象世代が含まれる年齢群の男性の抗体保有率は45-49歳群88.9%、50-54歳群86.7%、55-59歳群94.7%、60-64歳群100%であった。

              表2-1 年齢群別風疹HI抗体保有状況(総数)

表2-1 年齢群別風疹HI抗体保有状況(総数)

            図2-1 年齢群別風疹HI抗体保有状況(総数)

図2-1 年齢群別風疹HI抗体保有状況(総数)
 

              表2-2 年齢群別風疹HI抗体保有状況(女性)

表2-2 年齢群別風疹HI抗体保有状況(女性)

            図2-2 年齢群別風疹HI抗体保有状況(女性)

図2-2 年齢群別風疹HI抗体保有状況(女性)
 

              表2-3 年齢群別風疹HI抗体保有状況(男性)

表2-3 年齢群別風疹HI抗体保有状況(男性)

             図2-3 年齢群別風疹HI抗体保有状況(男性)

図2-3 年齢群別風疹HI抗体保有状況(男性)

ヒトパピローマウイルス(HPV)感染症感受性調査(138検体)

20歳から67歳までの138名(女性33名、男性105名)を対象とし、HPV16型に対するIgG抗体保有状況をELISA法で調査した。

調査対象者のうち、抗体陽性率は、女性30.3%、男性1.0%であった。女性の年齢群別の陽性率では、20-24歳群及び25-29歳群が最も高い100%を示し、次いで60歳以上群66.7%であった。20-24歳群で高い抗体陽性率を示したのは、この年代に多くのワクチン既接種者が含まれていることを反映している。

女性のワクチン接種者は2名で全て抗体陽性であり、ワクチン接種歴不明又は接種歴無の8名を合わせて10名が抗体陽性であった。

 

表3-1 年齢群別ヒトパピローマウイルス16型抗体保有状況(総数)

表3-1 年齢群別ヒトパピローマウイルス16型抗体保有状況(総数)

図3-1 年齢群別ヒトパピローマウイルス16型抗体保有状況(総数)

図3-1 年齢群別ヒトパピローマウイルス16型抗体保有状況(総数)

 

表3-2 年齢群別ヒトパピローマウイルス16型抗体保有状況(女性)

表3-2 年齢群別ヒトパピローマウイルス16型抗体保有状況(女性)

図3-2 年齢群別ヒトパピローマウイルス16型抗体保有状況(女性)

図3-2 年齢群別ヒトパピローマウイルス16型抗体保有状況(女性)

表3-3 年齢群別ヒトパピローマウイルス16型抗体保有状況(男性)

表3-3 年齢群別ヒトパピローマウイルス16型抗体保有状況(男性)

図3-3 年齢群別ヒトパピローマウイルス16型抗体保有状況(男性)

図3-3 年齢群別ヒトパピローマウイルス16型抗体保有状況(男性)

水痘感受性調査(抗体保有調査)(171検体)

0歳から67歳までの171名を対象とし、酵素抗体法(Enzyme immunoassay:EIA法)を用いて血清中のEIA抗体(IgG)保有状況を調査した。

判定基準において抗体陽性と判断されるEIA価4.0以上の割合は、調査対象として得られなかった2-3歳群と15-19歳群を除き、0歳群、1歳群、4-9歳群、10-14歳群でそれぞれ0%、33.3%、14.3%、18.2%であった。同年齢群(0歳を除く)でEIA価4.0未満であった25名のうち21名は1回以上ワクチン接種をしており、ワクチン接種による獲得免疫が持続していない結果となった。20歳以上の年齢群では、80%以上の抗体陽性率という結果となった。小児の調査対象数が他の年齢群と比較して少ないため、その傾向を判断するのは難しいが、年齢とともにEIA価4.0以上の抗体保有率は増加することが確認された。

               表4 年齢群別水痘中和抗体保有状況

表4 年齢群別水痘中和抗体保有状況

               図4 年齢群別水痘中和抗体保有状況

図4 年齢群別水痘中和抗体保有状況

 

日本脳炎感受性調査(171検体)

0歳から67歳までの171名を対象に、中和試験(フォーカスアッセイ)により血清中の中和抗体保有状況を調査した。

中和抗体価10以上を抗体保有とした場合、抗体保有率は30-34歳群の100%をピークに35歳以降減少傾向にあり、45-49歳群は27.3%、50-54歳群は33.3%、55-59歳群は24.0%、60歳以上群は11.8%だった。

18歳から30歳の年齢層は、日本脳炎ワクチン接種勧奨差し控えの時期に接種対象となっており、21名中3名が抗体を保有していなかった(14.3%)。この年齢群については、接種歴の詳細について不明な方が多く、接種の有無や回数との関係性は不明であった。

今回の調査では、ワクチン未接種は171名中8名であり、ワクチン未接種にもかかわらず8名中5名が抗体を保有していた。抗体保有5名のうち2名が生後6か月未満の乳児で移行抗体の可能性が考えられた。乳児2名を除いた3名の抗体保有者は日本脳炎ウイルスに感染した既往を持つ可能性が示唆されたが、罹患歴は無く、不顕性感染の可能性が考えられた。

               表5 年齢群別日本脳炎抗体保有状況

表5 年齢群別日本脳炎抗体保有状況

               図5 年齢群別日本脳炎抗体保有状況

図5 年齢群別日本脳炎抗体保有状況

お問い合わせ

所属課室:健康福祉部千葉県衛生研究所ウイルス・昆虫医科学研究室

電話番号:043-266-6723

ファックス番号:043-265-5544

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