本文へスキップします

医療従事者向け

患者さんとご家族に向けたトータルなケアを実現したい

脳卒中看護認定看護師 Nさん 脳卒中病棟・看護師Kさんの写真

脳卒中看護認定看護師 Nさん(写真・右)
脳卒中病棟・看護師Kさん(写真・左)

脳卒中看護認定看護師を取得したNさんと、これから取得を目指すKさん。急性期を脱して生活を取り戻そうとする患者さんや家族に対する専門的なケアを行う仕事のやりがいや認定看護師としての責任について聞きました。

インタビュー画像

とまどいの連続だったが患者さんから勇気をもらった

--看護師となって最初に千葉県救急医療センターへの配属を希望されたそうですね。

N:はい、自ら救急医療の現場を希望したのですが、迅速さが求められる職場と、私のおっとりした性格が最初はミスマッチだったと思います。「のんびりした話し方が救急らしくない」とずいぶん先輩からも叱られました。でも、あるとき患者さんから「あなたのしゃべり方にホッとする」と褒められて勇気をもらいました。この病院でもしっかりやれる、と自信がついたのは5~6年も経ってからでした。昔はもっと厳しかったんですよ(笑)

K:私は山間部にある民間病院でキャリアをスタートしました。そこでも急性期を担当していたのですが、症状が重くなった患者さんは大病院へ転院するケースが多かったです。それに全身管理ができないままでいるのは、看護師として不本意な気持ちがあり、千葉県救急医療センターに転職しました。県立病院に入職するときは「絶対に救急医療センターしかない!」と思っていて、希望がかないました。

脳卒中看護認定看護師を目指した理由

--Kさんが全身管理にかかわって感じたことを教えてください。

K:脳外科の魅力は、脳という替えの効かない存在にかかわる重みを感じながら仕事ができることです。人間らしさがギュッと詰まっている臓器だからこそ、看護のしがいがありますね。

N:やはり急性期を脱した患者さんはそこから先の道のりが長く、生活への不安もあります。家族へのケアも含めて、そこをどう支えるかがやりがいですね。

--Nさんはなぜ認定看護師を目指したのでしょうか?

N:脳神経外科で患者さんをケアするうちに、家族看護の重要性を考える機会が多く、力になりたい、指導して差し上げたいという思いが強くなりました。周囲のドクターから「スペシャリストを目指したほうがいい」と背中を押してもらったことも大きなきっかけになりました。

しかし認定看護師になるには、半年以上勤務ができなくなります。公費で勉強することになるので、県からも病院からも認めてもらわなくてはなりません。当時、病院でも県全体を見渡しても前例が少なかったために理解を得るまで時間がかかりましたが、上司の看護師長も応援してくれました。

インタビュー画像2

K:今、Nさんのように私も認定看護師を目指しています。Nさんから「認定を取ったあとにどんな活動をしたいか常にビジョンを持つように」とアドバイスをもらったことが印象に残っています。「認定はゴールではなくスタート」という言葉もすごく重みがあると感じています。

N:認定看護師の勉強自体はあっという間で、自分のやりたいことが学べるので楽しかったですね。でも学んだことをどれだけ還元できるかというプレッシャーは常にありました。

--認定看護師になって具体的な変化はありましたか?

N:人脈が広がりましたね。認定看護師同士のつながりや回復期病棟の看護師さん、地域医療に携わる方とのつながりも増えました。
やはり「認定看護師さん」として見られる重圧や責任感はありますね。勉強熱心なKさんなら認定看護師になること自体には、まったく問題ありません。私とは違った得意分野がKさんにもあるので、認定看護師が増えることで提供できる医療の質はさらに上がるのではないでしょうか。とても期待しています。

患者さんのためにチームで質の高い看護を目指す

--目指す認定看護師としての姿や伸ばしたいスキルについて教えてください。

K:脳卒中の患者さんには、早期離床を促すことが重要だと言われており、早期離床のエキスパートとして研鑽を積みたいという希望を持っています。もちろん患者さんの容体をよく見極めて慎重に進めなければなりませんが、合併症の予防にもつながり、予後の改善に貢献できるためです。

N:脳卒中看護認定看護師と一口に言っても、役割は多く、専門性を発揮することで、患者さんとご家族が安心して暮らせるように力を尽くしていきたいです。

--入職を考えている方へのメッセージがあればお願いします。

N:ここは急性期の症例が多く、忙しくも充実しています。経験豊富な先輩のフォローや研修制度も充実し、周りに意欲をもった人も多いので成長できる環境です。

K:チームで看護できる醍醐味も強く感じています。難しい症例の患者さんがいても、みんなで知恵を出し合い、どうすればよくできるかを考えて日々仕事しています。

N:Kさんのような高い目標をもった人だけでなく「患者さんのために」一緒に頑張れる人も大歓迎です。チームで看護できる職場なので、あまり気負わずに入職してくれたと思います。

インタビュー画像3