新しい「科」「属」を設立する分類学-イソギンチャク界の「変わり者」-
発表日:令和5年6月30日
県立中央博物館 分館海の博物館
県立中央博物館 分館海の博物館の柳 研介(やなぎけんすけ)主任上席研究員が一員となっている研究グループは、日本産のヤツバカワリギンチャク上科のイソギンチャクについて、標本とDNAの塩基配列を解析した結果、従来の分類体系を大きく見直し、1新科1新属4新種を新たに報告しました。
大きな分類のくくりである「科」レベルで新しい分類群が発見されることは非常に珍しいことです。これにより日本のヤツバカワリギンチャク上科は3科・6属・11種となり、日本近海は世界的にも類を見ない多様なヤツバカワリギンチャク類が分布することがわかりました。
この成果は、2023年6月13日付の国際学術雑誌Diversity誌で公開されました。
研究グループ(連名順)
泉 貴人(いずみ たかと)(福山大学生命工学部 海洋自然科学科 講師/分館海の博物館 共同研究員)
藤井 琢磨(ふじい たくま)(日本大学生物資源科学部 海洋生物学科 専任講師)
柳 研介(やなぎ けんすけ)(千葉県立中央博物館 分館海の博物館 主任上席研究員)
藤田 敏彦(ふじた としひこ)(国立科学博物館 動物研究部 部長)
掲載誌・論文タイトル
当館職員の役割
海外の博物館に保管されているタイプ標本の検討を行った他、各種の分類学的検討と論文原稿の執筆・推敲、及び研究全体の議論を行いました。
報道発表用記事