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千葉県の北東部に位置し、北は利根川及び常陸利根川で茨城県と境をなし、南西に成田空港が隣接する。
地域を大別すると、北部利根川沿岸の標高1.0mから5.0mの平坦部水田地帯と、平坦部から樹枝状に入り込んでいる谷津田、そして標高20mから45m前後の南部北総台地の畑地帯、及び九十九里に流下する栗山川の上流地域の水田地帯に分けられる。
第四紀層で利根川、栗山川等に沿う水田地帯では、肥沃な沖積層からなる。
一方畑地帯は洪積層である関東ローム層で覆われ、台地を形成している。
土壌は水田がグライ土、畑が黒ボク土を構成している。
香取郡市の面積は県全体の8%弱を占めているが人口は県全体の約2%の105,230人(令和2年国勢調査)で減少傾向にある。基幹的な産業は農業であり、古くから早場米の生産地として知られており、利根川沿岸を中心とした水田稲作農業、北総台地では畑作農業、更に畜産業も盛んである。
また歴史・文化に育まれ、香取神宮をはじめとして数々の神社・仏閣が建立されており、船運による商業都市としての歴史景観を色深く残し、重要伝統的建造物を保存して、佐原の大祭など伝統的・文化的な行事が継承されている。更に豊かな自然に恵まれており、水郷情緒の漂う利根川流域は水郷筑波国定公園、県立大利根自然公園に指定されている。
香取管内は県内10地域の中でも豊かな土地資源の中、生産者の英知と努力によって、県内有数の農業地域(産出額549.5億円県3位:生産農業所得統計令和4年市町村別農業産出額(推計))として発展している。
特に米の産出額は県全体の16%、畜産20%、いも類においては43%を占めて一大産地となっており、サツマイモは全国有数の産地を誇っている。香取管内の産出額の構成は、畜産45%、米13%、野菜21%、いも類17%とバランスのとれた生産体型を形成している。(生産農業所得統計令和4年市町村別農業産出額(推計))
耕地面積は16,855haであり、うち水田は11,266aで水郷穀倉地帯を形成している。一方、畑は5,580haで、サツマイモ等のいも類・根菜類、葉物中心の露地野菜の生産が主である。(耕地面積調査「令和5年度」)
また、農業経営形態は稲、野菜、花き、果樹、畜産の専作経営と稲との複合経営が主体である。
農地の状況については、利根川沿岸や、大須賀川、黒部川、栗山川沿いの広大な水田地帯は低平地の湿田で水田営農活性化への条件は厳しいが、担い手育成基盤整備事業等、各種の農業農村整備事業により生産基盤の整備が進展している。南部の北総台地の畑地帯と台地に樹枝状に入り込んでいる谷津田は、ほぼ竣工を迎える北総東部用水事業により多くが優良農地に生まれ変わっている。
また、農村地域の下水道事業である農業集落排水事業は12地区(平成26年3月末)で実施、供用されており、農村の生活環境改善に貢献している。
香取地域は農振農用地における水田は昭和20年代~40年代にかけて整備されたものが多く、水田の基盤整備率は42.3%(香取農業事務所「令和2年度」)と低い値を示している。
国の水田農業に対する政策が、国主導型から地域(生産者)主導型に代ろうとしており、今後は水田農業のあり方について生産者自ら考えなければならない時期になってきている。
認定農業者数は658人(うち法人130:令和5年)、みどり認定者3名(令和6年)、ちばエコ農産物認証者91名、栽培面積232ha(令和5年度、香取郡市)で管内農業生産の維持発展を支える担い手となっている。また、稲作を主体とする20ha以上の水稲経営体は56戸(令和6年)あり、香取の水田農業を担っている。
農家数は4,153戸で、このうち農産物を販売している農家は4,034戸となっている。(令和2年)
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