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更新日:令和6(2024)年5月28日

ページ番号:20023

平成31年2月定例千葉県議会の知事あいさつ

本日ここに、2月定例県議会を招集し、当面する諸案件について御審議いただくことといたしました。

今回提案いたしました案件は、平成31年度の当初予算案、平成30年度の補正予算案、各種条例案及びその他附帯議案の84議案のほか、報告2件です。

 

はじめに、平成31年度当初予算案について申し上げます。

平成31年度当初予算案は、総合計画「次世代への飛躍 輝け!ちば元気プラン」に掲げた施策を着実に推進し、しっかりとした成果をあげるため、教育環境の改善や介護人材の確保など、子ども・子育て世代への支援や、医療福祉の充実、道路ネットワークの整備などの社会基盤づくりをはじめ、商工業・農林水産業の振興など、各分野にわたり、「くらし満足度日本一」の実現に向けた事業を計上しています。

また、東京2020オリンピック・パラリンピックに向けた取組みや、防災・減災対策など、喫緊の課題についても確実に対応を図ることとし、この結果、一般会計の当初予算規模は、1兆7,608億4,528万円で、前年度と比べ1.8パーセントの増となっています。

 

 

 

続いて、当初予算案に計上した主な事業について、その概要を申し上げます。

 

第一は、「子ども・子育て世代への支援の充実」です。

子育て・教育環境のさらなる充実を図るため、近年の猛暑対策として、県立高校の普通教室に空調を整備し、保護者負担で設置された普通教室の空調を県負担に切り替えるとともに、私立幼稚園が行う空調整備に係る補助の拡充を行います。

また、児童生徒が安心して学校生活を送ることができるよう、スクールソーシャルワーカーの増員を行うほか、私立学校経常費補助について、高校・幼稚園・専修学校に係る県単独の補助単価を引き上げます。

さらに、保育士の給与改善や、賃貸物件を活用した保育所への助成、「幼児教育の無償化」への対応や、児童虐待防止のための体制整備等を行います。

 

第二は、「医療・福祉の充実」です。

喫緊の課題である介護人材の確保対策について、前年のベトナム訪問の成果を踏まえ、外国人介護職員の就業促進に向けた取組みを大幅に拡充します。

また、被災地で福祉支援を行う「災害派遣福祉チーム」の体制整備や、社会福祉センターの再整備、子どもの貧困に係る実態調査、発達障害者への支援体制の強化を行います。

さらに、地域医療を支える医師・看護師を確保するため、若手医師のキャリア形成や、訪問看護ステーション等への看護師派遣の支援を新たに実施するほか、がんセンター新棟や、(仮称)千葉県総合救急災害医療センターの整備などにより、本県の医療体制のさらなる充実を図ります。

 

第三は、「くらしの安全・安心の確立」です。

地震発生時に、迅速な対応を行うため、地震被害予測システムや津波浸水予測システムの整備を行います。

また、船橋市を中央会場として開催する都県合同防災訓練などの広域的な防災訓練、災害を疑似体験できる映像機器や啓発動画などにより、災害への備えや理解の促進を図るとともに、住宅被害に対し支援金を支給するため、基金への拠出を行います。

さらに、集中豪雨や大型台風などに備えて、道路の排水設備や河川・海岸の堤防・護岸などの整備費を大幅に増額するほか、県有施設におけるブロック塀の安全対策を行います。

このほか、地域防犯力の向上を図るため、防犯ボックスの設置や、警察施設の建替え・改修を着実に進めてまいります。

 

第四は、「商工業の振興・雇用」です。

中小企業振興資金について、過去最大の融資枠を継続するほか、新たに創業資金に係る信用保証料の一部を補助します。

また、本県への企業立地を促進するため、立地企業補助金に、産業用地確保の支援メニューや、空き公共施設を活用した企業誘致を推進するための支援メニューを創設するとともに、中小企業のIoTの活用支援について、内容の充実を図ります。

このほか、ジョブカフェちば等における就職支援や人材確保支援、働き方改革に向けた取組みを行います。

 

第五は、「農林水産業の振興と社会基盤づくり」です。

農林水産業の振興については、県産農林水産物の輸出拡大に向け、県のプロモーション活動を強化するとともに、海外販路の拡大に取り組む生産者団体等への支援について、予算を増額します。

また、経営の大規模化による生産性の向上を図るため、担い手への農地集積を支援するほか、園芸産地の施設化や省力化機械の導入、牛舎の暑熱対策に対する助成を行います。

さらに、有害鳥獣対策として、被害の大きいイノシシの捕獲への補助単価を引き上げるほか、棲みとなる耕作放棄地等の払いに対する助成枠を拡大します。

このほか、農林総合研究センターの整備、新たに設けられる「森林環境譲与」を活用した各種の施策、水産業の振興を図るための漁港整備などを行います。

 

社会基盤づくりについては、県民生活の利便性向上や経済活性化につなげるため、道路ネットワーク整備について、予算を大幅に増額します。

平成31年度は、北千葉道路について、事業中区間の整備、市川市から船橋市区間の環境アセスメント等の手続きを進めるとともに、広域的な幹線道路に接続する、銚子連絡道路、長生グリーンラインなどのアクセス道路や、地域に密着した道路の整備を進めます。

また、交通安全対策のための歩道整備や横断歩道の補修、道路環境の維持・向上のための舗装道路修繕、いすみ鉄道への支援や、公共交通機関のバリアフリー対策などを行います。

さらに、県有建物の長寿命化対策について、計画に基づき、建替えや大規模改修、計画保全などを着実に進めてまいります。

 

第六は、「千葉の魅力発信」です。

翌年に迫った東京2020オリンピック・パラリンピックに向け、開催機運の更なる醸成や情報発信などをオール千葉体制で推進します。

また、千葉県を訪れる方々に対する県民参加型の「おもてなし」の輪を広げていくとともに、魅力ある観光地づくりに向けたトイレ・案内所の整備に対する助成に加え、観光施設のバリアフリー情報や外国語SNSを活用した観光情報などの充実により、本県の魅力を発信してまいります。

 

最後に、「文化・スポーツ・環境施策の推進」です。

オリンピック・パラリンピックの機運醸成と、本県の文化振興を図るため、東京2020文化オリンピアードの一環として、県民参加型の文化プログラムを実施します。

また、障害のある人の芸術文化活動を支援するほか、本県で開催されるオリンピック・パラリンピック競技や、障害者スポーツについて、広く県民に周知してまいります。

このほか、特定外来生物の計画的な防除に加え、印旛沼及び手賀沼の外来水生植物の駆除に向けた調査を新たに実施するほか、千葉県再生土条例の施行に向けて、検査・監視体制を強化します。

 

続いて、平成30年度2月補正予算案について申し上げます。

2月補正では、国の補正予算に対応し、防災・減災対策や、農林水産業の競争力強化に向けた事業などを計上するほか、人件費、社会保障費などについて、実績を踏まえた減額を行い、さらに、東千葉メディカルセンターへの追加支援の経費を計上しました。

また、景気回復に伴い県税等の収入が増加したことから、財政調整基金の取崩し額を減額します。

このほか、将来の社会資本の整備など、今後の財政需要の増加に備えて、基金の積立を行うこととし、これらの結果、一般会計の補正予算規模は、438億5,160万円の増額となりました。

 

次に、このたび提案いたしました主な議案の概要について申し上げます。

議案第1号から議案第48号までの48議案は、一般会計及び特別会計の予算案です。

次に、議案第49号から議案第63号までの15議案は、いずれも条例の制定、一部改正または廃止に係るものです。そのうち主なものについて御説明申し上げます。

議案第49号は、企業土地管理局から受け入れる残余資金を、社会資本整備に活用するにあたり、新たに基金を造成するため、条例を制定しようとするものです。

議案第52号は、職員の適正な定員管理を行うため、議案第53号は、知事の権限に属する事務処理について市町村への事務移譲を進めるため、議案第54号は、使用料・手数料の新設・改定等を行うため、議案第58号は、森林整備を実施する市町村の支援等に基金を活用するため、議案第61号は、学校職員の適正な定員管理を行うため、議案第62号は、成田国際空港警備隊の再編成に伴い、警察官の定員の改正を行うため、それぞれ条例の一部を改正しようとするものです。

また、議案第64号から議案第67号までの4議案は、工事請負に係る契約を締結するため、議案第70号は、房総スカイライン有料道路及び鴨川有料道路の料金徴収期間満了に伴い、道路公社の定款を変更するため、議案第71号及び議案第72号は、君津広域水道企業団を解散するため、議案第73号から議案第79号までの7議案は、今後の回収が見込めない県の債権を放棄するため、それぞれ議会の議決を得ようとするものです。

 

以上がこのたび提案いたしました議案の概要ですが、なお、この際、当面する諸問題について御報告申し上げます。

 

初めに、野田市における児童死亡事案について、申し上げます。

先月24日に、野田市在住の児童が自宅で死亡し、両親が逮捕される事件が発生しました。

幼い命が失われたことは誠に残念であり、亡くなられたお子さんの御冥福を謹んでお祈りいたします。

本事案には、児童相談所などの行政機関が関わっていたことから、第三者による検証委員会を設置して、対応の問題点等をしっかりと検証し、再発の防止に全力で取り組んでまいります。

 

次に、先月17日に行った石井国土交通大臣への要望について、ご報告いたします。

今回は、本県の安定的・持続的な発展のため、東京湾アクアラインの通行料金800円の継続と、今後は、割引期間を3年ごとに継続していくことを要望してまいりました。

さらに、交通の円滑化が課題となっている本県湾岸地域において、第二東京湾岸道路を軸とした新たな高規格の道路ネットワークを早期に具体化するよう、あわせて要望してまいりました。

大臣からは、通行料金800円について、今後3年ごとに継続する方向で調整していく、また、湾岸地域の渋滞緩和に向け、国が主体となって、第二湾岸道路を中心とした検討会を設置し、検討を加速していくとの、前向きな回答をいただきました。

県といたしましては、引き続き、東京湾アクアラインの通行料金800円の継続や広域的な幹線道路ネットワークの形成・強化に取り組んでまいります。

 

最後に、デュッセルドルフ市との姉妹提携について、申し上げます。

ドイツ西部に位置するデュッセルドルフ市は、国際空港や国際展示場を有するなど、本県との共通点が多い都市です。

同市とは、平成17年以来、経済や学術に加え、オーケストラの相互公演、卓球・テニス・サッカーなど、多くの分野で青少年をはじめとする県民主体の交流を活発に続けています。

こうした交流実績を踏まえ、姉妹提携について、両者で検討を進めてまいりました。

本県としては、将来にわたって、ヨーロッパにおける交流や情報発信の拠点を確保することができ、人材育成や県経済の活性化も期待されることから、5月下旬に現地で開催される大型の日本文化紹介イベント「日本デー」に合わせて訪問し、姉妹提携文書を取り交わしたいと考えています。

 

以上、このたび提案いたしました議案の概要及び当面の諸問題等について御報告させていただきました。

よろしく御審議くださいますようお願い申し上げます。

お問い合わせ

所属課室:総務部財政課企画調整班

電話番号:043-223-2071

ファックス番号:043-224-3884

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