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更新日:令和5(2023)年7月31日

ページ番号:16991

東京外かく環状道路連絡協議会第12回環境保全専門部会

1.開催日

平成19年3月13日(火曜日)14時00分~15時30分

2.開催場所

千葉県教育会館501会議室

3.議事内容

(1)事業の取り組み状況について

(2)環境保全対策について

1)環境保全への取り組みに関する基本的な考え方
2)都市計画決定権者の見解のフォローアップ(注)
3)環境保全対策の状況について

ア)二酸化窒素の推移(S63~H17)
イ)浮遊粒子状物質の推移(S63~H17)
ウ)浮遊粒子状物質の予測結果について
エ)小塚山地区における樹木移植について
オ)クロマツの保全(移植)について
カ)環境保全空間(モデル道路)の整備について

(3)その他

(注)環境影響評価書に記載されている環境保全対策が事業の実施に際して適切に行われ、内容が妥当なものであるかを確認すること。

4.検討調整結果

事業者から説明された内容については了承された。

5.主な質疑・意見

質疑・意見1

平成8年の環境影響評価書において今後取り組むとされ、懸案事項となっていたSPMの予測結果について提示いただけるということで、環境保全対策が一歩前進したものと受け止めている。

収集事例として大気浄化システムや低濃度脱硝などが報告されたが、この事例については第9回の専門部会でも報告を受け、その技術をそのまま外環の掘割構造に適用できる状況ではないとされていたが、その後の検討状況はいかがか。

また、遮音壁等の収集事例の今後の活用の見通しについては、いかがか。

事業者回答1

環境影響評価では、手続の過程で各種の意見を受け、平成8年の都市計画変更に併せて「評価書」としてとりまとめられており、環境担当部局の意見として指摘された事項の、調査研究事例の収集や調査検討など、都市計画決定権者の見解に基づき収集・検討を行い、平成15年度に開催された、第9回部会でも大気浄化システムに係る収集事例について報告している。

大気浄化システムであるが、国道17号大和町交差点や、国道1号松原交差点などで土壌脱硝による大気浄化実験が、低濃度脱硝システムとして、首都高速道路湾岸線空港北トンネル、及び京浜島トンネルなどでパイロットスケール実験が実施されている。

土壌脱硝技術の実験結果によれば、実験施設では一定の効果は確認されているものの、沿道の大気環境の改善までは確認されていないことや、システムの導入・維持管理に要する費用など、今後更なる検討が必要とされている。

また、低濃度脱硝システムについては、当初の開発目標を達成し、実機の適用は可能という結論を得たとの報告が平成16年3月にされているが、本実験はトンネルの換気口における実験成果であり、堀割構造の外かんへの適用については、今後更なる検討が必要である。

次に、騒音対策技術であるが、代表的な対策である遮音壁としては、「トナカイ型遮音壁」や「アクティブ・ソフト・エッジ(ASE)」「ハチノス型遮音壁」「サイレントエッジ」「エコカット型防音装置」など、新型遮音壁と呼ばれる様々な製品の開発が進んでおり、その導入実績も増えている。

また、騒音低減型の舗装については、従来の「排水性舗装」に加え「二層式排水性舗装」「多孔質弾性舗装」などがあるが、これらは現在試験施工の段階と聞いており、今後はその試験結果、対策効果等について把握して行くこととしている。

外かん事業の実施にあたっては、平成8年に実施した環境影響評価により、環境保全目標は満足するとの評価がされていることから、現時点で直ちにこれらの対策技術を導入する必要はないと考えているが、今後、予測条件の推移を確認しながら、新たな対策等が必要となった場合には、速やかに追加対策が可能となるよう、今後も引き続き周辺環境の状況や、各種対策技術の進展、動向の把握を行うとともに、環境保全対策などの資料収集に努め、外かんへの適用可能性について検討することとしている。

なお、これらの検討結果については、今後の環境保全専門部会において、報告が可能となったものから、適宜報告をさせて頂きたい。

質疑・意見2

SPM予測に用いる平成42年交通量は、アセスに用いた平成22年交通量と概ね一致しているとされているが、交通量は、増減についてはどうか。

また、予測条件についてもアセス時と比較して大きな変化がないとされているが、どのように変化がないのか。

事業者回答2

推計年度を平成42年とした交通量推計では、推計モデルの精度向上のほか、使用データも若干更新されているが、配分交通量に与える影響は大きくなく、各断面における交通量の推計結果は、概ね一致か若干の微減となっている。

事業者としては、平成8年の交通量の予測や環境影響評価については、当時の最新技術を用いて適性に予測評価されているものと考えているが、予測が長期に渡ることから、そのトレンドが大幅に変わる可能性もあるかどうか、交通量の推移等についても見ていく必要があるという指摘を受けたものと考えている。

推計の手順等は、現状においても基本的な考え方は当時と同じであることから、推計手法等について大きな変化はないと考えている。

また、予測に大きな影響を与える発生集中交通量は、関東全体では、若干の微増となっているが、千葉県においては若干の減、東葛、葛南においては、約7%の減となっている。

平成22と平成42について、個々の発生集中交通量が一致しているわけではないが、大きなトレンドで見た場合、将来に渡る需要等については大きな変化がみられないことから予測等についても問題ないと考えている。

平成22と平成42の各断面の交通量は、ほぼ同等あるいは、若干の減となっている。

要望1

東京外かく環状道路は、長期にわたる計画であり、これまで、大気汚染や騒音等の環境問題が顕在化していた地域や良好な自然環境を有する緑地の一部を通過することから、外かん受け入の際に要望した「9分類22項目」及び都市計画決定の際に意見に付した「6分類28項目」の対策など、適切な実施をお願いしたい。

事業の実施に際しては、関係機関が十分に連携し、特に「9分類22項目」の中の、分類3「環境」の中で、環境保全については、技術の粋を集め万全の対策を講ずることとされていることから、最新技術の導入など必要な対策を講じることにより、環境保全に万全を期することを強く要望する。

事業者回答1

千葉外かんの事業計画に関しては、平成5年6月の外かん計画の受け入れに際し9分類22項目の要望を、また平成8年6月の都市計画変更の際し主に環境に関するものとして6分類28項目の要望事項を受けている。

外かん事業者としては、この要望を重く受け止め、これまで適切に対応しているものと認識している。

本部会において報告させて頂いた小塚山地区の樹木移植、クロマツの保全、環境保全区間の整備についても、6分類28項目要望事項の一つでもある。

また、今回は兼ねてからの懸案の一つでもあるSPMの予測結果について報告をさせて頂いた。

今後も引き続き、設計、工事など各段階において対象となる項目について、関係機関と調整・協力を図りながら必要な調査・検討を行い、適切に対応してまいりたい。

要望2

事業者の方々におかれては、外環の整備促進と環境保全対策の充実にご尽力いただき、深く感謝申し上げる。

東京外かく環状道路は、首都圏のみでなく、千葉県においても非常に重要な道路である。

特に東葛、葛南地域においては慢性的な交通混雑の解消や、安全で快適なまちづくりなどを進めるうえで非常に重要な道路と考えている。

県としてもその推進に積極的に取り組んできたところである。

事業者挨拶にあったように、外環の進捗状況も目に見えるように進んできており、今後、住民、市民の皆様にも外環の進み具合が目についてくるものと思われる。

そこで、本部会においても、残る課題について、引き続き積極的に検討していただき、さらに適切な保全対策を実施し、地権者、地元住民の皆さんの理解と協力を得ながら事業が一層促進されるよう事業者の方々に更なるご努力を、また、本部会の皆様にご協力を合わせてお願いしたい。

要望3

事業者の方からは、新たにSPMの予測結果など、できる限りの最新の報告をしていただいたが、環境問題は事業を行う上で重要な課題であると考えており、事業者におかれては、説明された内容や、今後取り組むべき課題についても、関係機関と協力・調整のもと、引き続き環境保全対策に努められたい。

お問い合わせ

所属課室:県土整備部都市計画課都市計画班

電話番号:043-223-3376

ファックス番号:043-222-7844

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