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ホーム > 環境・まちづくり > 環境 > 大気 > 大気環境 > 千葉県の大気環境状況 > 微小粒子状物質(PM2.5)に係る注意喚起の情報提供について > 平成25年11月4日のPM2.5(微小粒子状物質)高濃度現象の気象条件から見た要因について
更新日:令和4(2022)年2月25日
ページ番号:14128
発表日:平成25年11月12日
千葉県環境生活部大気保全課
千葉県環境生活部環境研究センター
平成25年11月4日、PM2.5(微小粒子状物質)が高濃度になるおそれがあったため、PM2.5による大気汚染への対応に係る国の暫定指針に基づき、全県を対象に本県として初めて注意喚起を行いました。
このたび、高濃度となった要因を検討するため、当日の気象状況を解析し、次のとおりまとめましたのでお知らせします。
なお、PM2.5の発生メカニズムについては、引き続き調査研究してまいります。
当日の市原市内における3測定局のPM2.5の値において、午前5時から7時の1時間値が85マイクログラム/立方メートルを超え、暫定指針で定めた1日の平均値70マイクログラム/立方メートルを超過するおそれがあったため、注意喚起を実施しました。
一般的に大気汚染物質は、大気が安定する冬場にかけて濃度が上昇するといわれていますが、3日夜は高度100m付近まで気温逆転層注1)が確認され、汚染物質が拡散しにくい状況でした。
また、湿度も上昇しはじめ、PM2.5や浮遊粒子状物質(SPM)の濃度が上がりやすい条件が重なり、全県下で濃度の上昇が見られました。注2)
注1)気温逆転層とは、通常の場合とは逆に高度が増すにつれて気温が上昇している気層
注2)湿度が上昇すると、粒子状物質が吸湿して肥大化しやすくなるため
風の動きを見ると、4日午前2時頃に千葉市中部から南部にかけての地域に弱い風の収束域注3)が形成され、千葉市南部においては2時から3時にかけてPM2.5の濃度のピークが出現しました。
その後、市原市まで北寄りの風が侵入し、これとともにPM2.5の高濃度域も南下し、市原市北部を中心とした地域で高濃度になりました。
注3)収束域とは、風が集まってくる地域
等値線はPM2.5濃度(マイクログラム/立方メートル)、矢印は風の流れ、破線は風の収束域を表わしています。
平成25年11月4日午前2時
平成25年11月4日午前5時
その後、北寄りの風が続き、風が発散する状況になったため、市原市各局のPM2.5濃度が低下したと考えられます。
市原市を中心にPM2.5が特に高濃度になったのは、大気汚染物質が拡散しにくい気象条件だったことに加え、局地的な風の収束域ができたことにより、汚染気塊が発生し移動した、一過的な現象と考えられます。
引き続き、県内のPM2.5の状況に係る正確な情報を提供していくとともに、PM2.5については発生メカニズムが十分解明されていないことから、国や近隣都県と連携しながら成分分析などの調査を進めてまいります。
平成25年11月4日のPM2.5の日平均値(一般環境測定局)
単位:マイクログラム/立方メートル
測定局名 | PM2.5濃度 |
---|---|
野田桐ケ作 | 25 |
松戸根本 | 26 |
柏永楽台 | 26 |
市川大野 | 26 |
市川本八幡 | 31 |
船橋印内 | 26 |
船橋高根台 | 25 |
習志野鷺沼 | 28 |
鎌ケ谷軽井沢 | 27 |
浦安猫実 | 26 |
千葉花見川 | 27 |
千葉宮野木 | 33 |
千葉千城台 | 39 |
千葉寒川 | 25 |
千葉蘇我 | 44 |
測定局名 |
PM2.5濃度 |
---|---|
千葉大椎 | 28 |
千葉真砂 | 24 |
佐倉江原新田 | 26 |
市原八幡 | 47 |
市原五井 | 29 |
市原廿五里 | 45 |
市原岩崎西 | 32 |
市原郡本 | 57 |
富津下飯野 | 29 |
印西高花 | 27 |
成田加良部 | 28 |
香取羽根川 | 38 |
横芝光横芝 | 28 |
勝浦小羽戸 | 22 |
館山亀ケ原 | 14 |
速報値であるため、後日値が修正される可能性があります。
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