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更新日:令和3(2021)年12月13日

ページ番号:480992

笑顔のために(令和3年度心の輪を広げる体験作文入賞作品)

笑顔のために

中学生区分

千葉県知事優秀賞

茂原市立東中学校3年
藤﨑 美光(ふじさき みあり)

 

私はいとこの笑顔が大好きだ。いつもその笑顔から多くのエネルギーをもらっている。ダウン症という障害を抱えている私のいとこ。私は彼から日々様々なことを学んでいる。

ダウン症の子は、発達のペースがゆっくりであると言われている。二歳のいとこも、ゆっくりと成長している。そして、日々素敵な笑顔で過ごしているのだ。その笑顔には、周囲の人々を笑顔にする力がある。私自身ももちろんだが、家族や親戚、幼稚園の先生方も皆、いとこと接すると自然と温かい笑顔になるのだ。

いとこと初めて会う日、私はとても緊張していた。どう接すればいいのだろう。そんなことばかり考えていた。しかし、悩む必要などなかった。なぜなら、いとこが笑顔で私のところへ近付いてきてくれたからだ。一気に緊張感が解け、和やかな気持ちになった。そして、私はいとこが何をして遊びたいのか、いとこの様子を見て考え、それを一緒にゆっくりと行えばいいのだと考えた。そして共に楽しく過ごすことができた。心を通わせることができたのだと感じ、とても嬉しい気持ちになったのをよく覚えている。

いとこと過ごしていると、もしかしたら大変な思いをしているのでは、と感じるときもある。相手の言葉を理解するまでに時間がかかったり、自分の気持ちを思うように言葉で表現することが難しかったりするようだ。そんなときは、ゆっくりといとこの話を聞くことが大切だ。そうすることで、いとこは安心した表情になり、たくさんのことを話してくれるようになるのだ。また、私がいとこに何かを伝えたいときも、ゆっくりと、繰り返し話すことが重要である。

私はいとこから多くのことを学んでいる。人それぞれ得意なことや不得意なことは違う。だからこそ、お互いを理解し合おうという気持ちをもち、支え合うことが大切なのだ。そうすることで皆が幸せに生活することができる。障害を抱えている人も、そうでない人も、様々な個性をもった人々が共に笑顔で過ごせる未来を願っている。そのために私にできることは、相手を理解しようという気持ちをもち続けることだ。そしてたくさんの人の笑顔を引き出していきたい。いとこが私を笑顔にしてくれたように。

 

 

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所属課室:健康福祉部障害者福祉推進課共生社会推進室

電話番号:043-223-2338

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