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ホーム > 県政情報・統計 > 組織・行財政 > 計画と評価 > 総合計画 > 千葉県総合計画 ~新しい千葉の時代を切り開く~ > 千葉県総合計画 ~新しい千葉の時代を切り開く~(テキスト版) > 第3章第3節 県づくりの方向性【ゾーンごとの方向性(南房総・外房ゾーン)】
更新日:令和4(2022)年9月15日
ページ番号:523174
南房総・外房ゾーン
本ゾーンには、県人口の3%に当たる約19万人が居住しています。ゾーン内の65歳以上の高齢者の割合は43%と、県平均より16ポイント高く、高齢化率の高いゾーンです。
令和12年には、ゾーン内の人口は約16万人、高齢化率は46%になると予想されています。
また、労働力人口に対する一次産業就業者の割合が12%、三次産業就業者の 割合が72%と県内でも高くなっています。
県外への通勤・通学者の割合は1%以下と県内で最も少なく、市町村別の昼夜間人口比率は平均95%とゾーン内で活動している人の多い地域です。
本ゾーンは、多くの恵まれた漁場を有していることから、勝浦漁港や鴨川漁港、大原漁港等の数多くの漁港が存在し、カツオやアワビ、イセエビ等の種類に富んだ水産物が水揚げされるとともに、地元水産物を利用した水産加工業も発達しており、地域の重要な産業の一つとなっています。また、和田漁港は関東唯一の捕鯨基地として特徴ある地域の食文化を形成しています。
農業では、温暖な気候や豊かな自然を生かし、米を中心に、びわや花き等の多彩な特産品が生産されています。
温暖な気候と海や緑豊かな自然環境に恵まれていることから、多くの観光施設や宿泊施設などがある観光業の盛んなゾーンです。夏は海水浴、冬から春にかけては花摘みやいちご狩りといった観光とともに、サーフィン、SUP(スタンドアップパドル)やダイビングなど多様なマリンスポーツも楽しむことができます。
さらに、多くの道の駅や直売所が点在しており、地元の新鮮な農林水産物や加工品等を販売するだけでなく、農業体験等のメニューもあり、魅力ある地域資源を集約した観光の要となっています。
また、個人旅行客だけでなく、本ゾーンならではの自然環境を生かした教育旅行の誘致や学生のスポーツ合宿など団体客の受け入れにも取り組んでいます。さらに、近年は、「食」による観光振興も盛んになっています。
本ゾーンのいすみ市沖の海域が、令和3年9月に、「海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律」に基づく促進区域の指定に向けた「有望な区域」として指定され、関係者の協力の下、協議が行われており、県内2番目の指定区域となることが期待されています。
本ゾーンは、豊かな自然や歴史、文化等の地域資源を生かしたまちづくりが進められており、温暖な気候や海を生かした風光明媚なリゾート地、漁港や桟橋を中心とした港町、歴史的な建物が今も残る城下町のほか、先進医療機関を生かした医療・介護のまちづくりなども進められています。
また、アクアラインと一体となって広域的な幹線道路ネットワークを形成する圏央道の整備進展や館山道などの4車線化により、東京・神奈川や東葛・湾岸ゾーン、内房ゾーンとの交流・連携機能の強化が図られています。
こうした温暖な気候や魅力あるまちづくり、道路ネットワークの整備進展などにより、首都圏における移住・定住先としての人気が高い地域となっています。
≪海と緑に囲まれた自然環境や多様なライフスタイルの魅力を発信し、観光や移住を促進することで地域振興を図る≫
本ゾーンは、多くの観光資源に恵まれ、首都圏有数の観光・リゾート地として多くの観光客が訪れるとともに、近年は、館山道や圏央道などの整備進展による高速バス路線の充実により、通勤・通学範囲が広がり、また都心に近接しつつ、海や里山など豊かな自然環境を有することなどが魅力となり、都市部に暮らす人々を中心に移住・定住先としての関心が高まっています。
そこで、富津館山道路の4車線化、圏央道の県内区間の全線開通や暫定2車線区間の4車線化を促進するとともに、長生グリーンラインをはじめとする国道や県道の整備を推進することで、都心や他ゾーンからの人・モノ・財の流れも、産業振興やまちづくりに取り込んでいくことが期待されます。
また、道路交通網の整備以外にも日常生活や観光の基盤となる鉄道や路線バス等の維持・確保に取り組んでいく必要があります。
農林水産業では、担い手不足を解消するため、スマート技術の活用を図るとともに、地域が一体となって行う新規就業者の育成・支援や、集落を支える多様な人材との連携に取り組みます。
また、豊かな地域資源を生かすため、6次産業化に取り組む農林漁業者を支援するとともに、グリーン・ブルーツーリズムなどの取組により、都市部との交流を促進することで、農山漁村の活性化を図ります。
深刻化する有害鳥獣被害については、地域ぐるみでの対策を推進するとともに、捕獲した有害鳥獣を地域資源として活用する取組を支援します。
観光業では、海や里山など本ゾーンの魅力的な自然環境などを発信するとともに、一年中楽しめる豊かな自然環境を生かした体験型観光、マリンスポーツやサイクリングをはじめとする各種スポーツツーリズム、リゾート地等で余暇を楽しみつつテレワーク等を活用して仕事を行うワーケーションの取組などを推進していきます。
さらに、新たなインバウンド需要の創出に向けて、圏央道やアクアラインなどを介し、訪日外国人旅行者の来訪も意識したプロモーションを推進し、成田空港や羽田空港からの更なる誘客を促進します。
移住検討者に対しては、趣味やレジャーを満喫する二地域居住、自然の中での子育て、温暖な気候でのセカンドライフなど、多様なライフスタイルを実現できる地域の魅力、都心や内房ゾーン等への通勤圏であることを、市町と共に積極的に情報発信し、幅広い世代の移住・定住の促進を図ります。
今後も、道路整備の進展による人・モノ・財の流れを取り込み、観光業や農林水産業の振興を促進しつつ、空き公共施設や医療機関等の地域資源の活用、洋上風力発電事業等の新たなビジネス展開による雇用の創出を図るとともに、豊かな自然環境等の地域の魅力を積極的に発信することで、観光客の誘客や移住・定住を促進し、地域振興を図っていきます。
(注)南房総・外房ゾーンの「ゾーンの現状・特性」欄で数値を示す際には、次の市町村の数値を用いています。
館山市、勝浦市、鴨川市、南房総市、いすみ市、大多喜町、御宿町、鋸南町
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