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更新日:令和4(2022)年9月15日

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第3章第3節 県づくりの方向性【ゾーンごとの方向性(香取・東総ゾーン)】

香取・東総ゾーン

ゾーンの現状・特性

1 地域に暮らす人々

本ゾーンには、県人口の4%に当たる約26万人が居住しています。ゾーン内の65歳以上の高齢者の割合は36%と、県全体の割合より9ポイント高く、高齢化率が比較的高いゾーンです。

令和12年には、ゾーン内の人口は約22万人、高齢化率は40%になると予想されています。

また、労働力人口に対する一次産業就業者の割合が14%と県内で最も高い一方、三次産業就業者の割合は60%と6つのゾーンの中で最も低くなっています。

成田市と茨城県への通勤・通学者が比較的多く、日常生活においてこれらの地域とのつながりを感じるゾーンです。

2 産業

本ゾーンは、県内最大の農業産出額を誇り、農業が地域の基幹産業として発展しています。稲作は利根川沿いの地域で水田の基盤整備が進み、優良な水田地帯が広がり、良質な早場米の産地として有名です。また、キャベツ、だいこん、さつまいもなどの露地野菜やトマト、きゅうりなどの施設園芸野菜が生産されているほか、植木の生産や畜産も盛んに行われています。

水産業では、銚子沖合に暖流の黒潮と寒流の親潮が交わる海の特色を生かした漁船漁業が盛んであり、サバ、マイワシ等の多獲性魚やキンメダイ、マグロ類等の高級魚が水揚げされる、全国トップクラスの水揚量を誇る銚子漁港を擁するとともに、水揚げされた水産物を利用した多様な水産加工業が集積する全国有数の水産基地を形成しています。

また、銚子市沖の海域は、風況が良く洋上風力発電のポテンシャルが高いことから「海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律」に基づく促進区域に指定されており、カーボンニュートラルの実現に向けた社会環境の変化の中で、新たな雇用の創出をはじめ、地域経済の活性化に寄与することが期待されています。

加えて、「日本遺産(北総四都市江戸紀行)」に認定された香取市佐原地区や銚子市外川地区の町並み、「ユネスコ無形文化遺産」にも登録された300年の伝統を誇る「佐原の大祭」、国の重要文化財に指定された犬吠埼灯台などの文化財、「日本ジオパーク」に認定されている犬吠埼や屏風ケ浦などの多様な地形や豊かな自然、太平洋や利根川などを望む雄大な景色を有しています。

さらに、地元の豊富で新鮮な農林水産物、各地域に点在する温泉、いも掘りやいちご狩りなどの収穫体験も人気で、県内外から多くの観光客が訪れています。

3 まちづくり

本ゾーンでは、自然景観や歴史・文化などの地域資源を有効に活用し、各地で個性豊かなまちづくりが進められており、中でも、水運を利用して「江戸優り(まさり)」といわれるほど栄えていた町並みの面影を残す、小野川沿岸や香取街道では、歴史的な景観を生かしたまちづくりが進んでいます。

圏央道については、大栄・横芝間で整備が進められているほか、暫定2車線区間の4車線化と併せて、休憩施設として道の駅と連携したパーキングエリアが整備される予定です。 

また、圏央道の整備効果を東総・山武地域へ広く波及させる銚子連絡道路についても、横芝光町・匝瑳市間で事業が着実に進んでいるところです。

ゾーンの方向性

≪農林水産業の産地機能の更なる強化を図るとともに、成田空港、北関東・東北方面とのつながりを生かし、多様な産業展開を図る≫

本ゾーンは、農業、畜産業、水産業が発展した食料の一大生産地であるとともに、多彩な観光資源を有し、今後、洋上風力発電事業の進展も見込まれるなど、地域が持つポテンシャルは高く、道路ネットワークの整備進展や成田空港の更なる機能強化を契機に、本ゾーンの更なる活性化が期待されています。

圏央道を経由することで、茨城県のみならず北関東や東北方面などからの玄関口となっているとともに、成田空港の更なる機能強化や圏央道の県内区間の全線開通、銚子連絡道路の整備進展により、広域的な人・モノ・財の流れを積極的に取り込みつつ、産業振興やまちづくりを進めていきます。

また、地域の生活や産業基盤の安定化等を進めるため、国道356号などの幹線道路の整備推進、鉄道や路線バス等の維持・確保により、ゾーン内外の交流・連携の強化を図るとともに、市町と連携して計画的な土地利用を進め、インターチェンジ周辺等の多様な産業の受け皿づくりを促進します。

農業では、生産者の高齢化や担い手不足等に対応するため、スマート農業の推進、農業経営体や集落営農組織の育成・支援を行うほか、農作物を守るための有害鳥獣対策等に取り組むとともに、水産業では、若者を中心とした漁業への就業促進、収益力の高い漁業経営体への転換、大型漁船に対応した拠点漁港の整備などに取り組み、力強い産地づくりを推進していきます。

さらに、新鮮で多種多様な農林水産物を活用した6次産業化や農商工連携等による高付加価値化の取組、成田空港を活用した海外輸出による販路拡大を促進します。

観光業では、利根川を中心とした水辺空間や里山などの魅力ある自然景観、日本ジオパーク、佐原の町並み等の歴史文化資源、道の駅、ふるさといも祭りや酒蔵まつりなど、地域資源を生かした観光を推進するとともに、訪日外国人旅行者も意識したプロモーションを推進し、成田空港からの更なる誘客を促進します。

また、多様な産業展開や豊かな自然、雄大な景色、多彩な食にあふれた本ゾーンの魅力を市町と連携し積極的に発信し、移住・定住の促進を図っていきます。

今後も、道路ネットワークの進展や成田空港の更なる機能強化等を最大限に活用し、広域的な人・モノ・財の流れを取り込み、農林水産業や観光業の更なる振興を図るとともに、空港周辺のインターチェンジを核とした産業用地への企業誘致や銚子市沖の洋上風力発電事業の進展などにより新たな雇用を創出することで、地域の活性化を図ります。

 

(注)香取・東総ゾーンの「ゾーンの現状・特性」欄で数値を示す際には、次の市町村の数値を用いています。
銚子市、旭市、匝瑳市、香取市、神崎町、多古町、東庄町

お問い合わせ

所属課室:総合企画部政策企画課政策室

電話番号:043-223-2483

ファックス番号:043-225-4467

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