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更新日:令和4(2022)年9月15日
ページ番号:523627
※環境依存文字であるローマ数字、囲み文字を数字に変換しています。
京葉臨海コンビナートの競争力強化を図るとともに、千葉の未来を支える成長分野の振興や企業・MICEの誘致の促進、県内企業による新製品・新技術の開発への支援などにより、県経済の活力向上を図ります。
本県経済は、様々な個性や高い技術力を持つ中小企業や、京葉臨海コンビナートに立地する企業などの製造業等に支えられていますが、人口減少や、SDGs・カーボンニュートラルへの対応、国際競争の激化等に加え、新型コロナウイルス感染症の拡大を契機とした事業環境の変化などの様々な社会的課題に直面しています。
他方で、今後は、圏央道の全線開通や北千葉道路の整備、成田空港の更なる機能強化等により本県の広域交流拠点としての優位性向上が見込まれており、東京都に隣接しながら豊かな自然環境に恵まれるという地域特性との相乗効果も期待されます。
本県産業の活力をより高めていくためには、戦略的な企業誘致を進めるとともに、本県の強みである大学等の最先端の研究拠点等を生かした新たな産業の振興を進めていく必要があります。
本県経済の要であり、日本を代表する素材・エネルギー産業の拠点である京葉臨海コンビナートについて、新たな時代における更なる競争力強化のため、水素の利活用等に係る投資を促す環境づくりを、地元市、立地企業等と一体となって進めます。
また、高い技術力を持つ企業や国内でも最高水準の研究機関・大学が集積している強みを生かし、社会ニーズを捉え、健康・医療・食品・環境・エネルギーなど、本県の未来を支える新産業の振興を図ります。
2050年カーボンニュートラルの実現に向けた動きも踏まえ、企業による再生可能エネルギーの導入を促進するとともに、洋上風力発電の導入や未利用エネルギーの活用について、地域振興の観点も踏まえた取組を進めます。
地域経済の活性化を図るため、中小企業による地域資源を活用した取組を支援するとともに、ベンチャー企業や研究開発型企業などによる新製品・新技術の開発を活性化させるため、産学官・企業間の連携促進や産業を支える技術の高度化など、県内企業による技術開発への支援を進めます。
さらに、地域に定着し発展していく企業を戦略的に誘致するため、市町村との連携や民間活力等の導入を図りながら産業用地の整備を進めるとともに、民間企業の事業拠点の移転・集約化、高付加価値化に向けた新たな設備投資を促進するため、社会経済情勢の変化を捉えた効果的な支援制度・体制を構築していきます。
海外市場を視野に入れた中小企業の販路開拓などを支援するため、JETRO等の関係機関と連携した貿易投資相談や専門家派遣、展示会等への出展支援などを行うとともに、感染症対策など新しい時代に対応した手法も取り入れながら、幕張メッセ等へのMICEの誘致に努めます。
京葉臨海コンビナートは、石油精製、石油化学、鉄鋼など素材・エネルギー産業の国内最大の製造拠点であるとともに、それらの研究所も立地する中核的な拠点であり、本県の製造品出荷額等の5割を超える本県経済の要であることから、脱炭素社会の時代にあっても、その競争力強化は本県経済の活性化を図る上で重要です。
これまでも国内需要の動向や世界規模での競争の激化等に対応して事業の再編や高度化等が図られているところですが、さらに、2050年カーボンニュートラルの実現に向け、水素の利活用や新素材の開発など様々な取組が進められています。
このため、コンビナートの投資環境の向上につながる規制緩和の促進などとともに、カーボンニュートラルの実現に向けた取組に対し、企業間連携の促進や事業の高度化に向けた再投資などの支援を通じ、生産性の向上や新たな投資を促す環境づくりを地元市、立地企業と一体となって進めます。
また、中核人材の育成などの基盤業務について、企業間連携による共同化を促進するなど、事業者の負担軽減等に資する取組を進めるほか、工業教育との連携による担い手の育成を進めます。
さらに、工業用水について計画的に施設更新・耐震化を行うことで、持続可能な工業用水道事業を構築し、安定的な用水供給を図ります。
国際競争の激化や新型コロナウイルス感染症拡大の長期化などに伴う事業環境の変化、少子高齢化や人口減少など様々な社会的課題に直面する中、本県産業の活力を高めていくためには、高い技術力を持つ企業や産業支援機関・研究機関・大学等が集積する本県の強みとポテンシャルを産業に生かしていくことが重要です。
このため、国内外の市場拡大が見込まれる健康・医療分野については、医療機関等との連携を進め、専門人材による製品開発から販路開拓に至る伴走支援を行い、優れた技術を持つ中小企業による新たな医療機器等の開発を促進します。
また、バイオ産業については、かずさDNA研究所を中心とした産学官ネットワークを生かして、共同研究や技術的な支援を行うとともに、応用・実用化研究を推進し、健康医療や農業、環境などの幅広い分野で、研究成果の社会還元や産業支援を通じて、バイオエコノミー社会の実現に向けた取組を進めます。
2050年カーボンニュートラルの実現に向け、ワンストップ窓口での相談対応による民間事業者の支援や、市町村と連携した企業・商工団体等の再生可能エネルギー等の導入に向けた検討の支援などを行っていきます。
また、再生可能エネルギーの主力電源化に向けた切り札として期待される洋上風力発電の導入促進と、それによる地域経済の活性化に向けた取組を進めていきます。なお、洋上風力発電の導入促進に当たっては、漁業との協調・共生が重要であるため、漁業者の理解の下、関係機関等との連携を図ります。
また、水素エネルギー等については、素材・エネルギー産業のほか、交通や物流など幅広い分野での利活用が見込まれることから、国や市町村、民間事業者と連携し利活用に向けた検討を進めていきます。
県内中小企業が、本県の豊かな農林水産物や観光資源等の地域資源を活用して新商品を開発し、地域活性化につなげていくためには、同じく地域活性化に取り組む企業や 農林漁業者などとネットワークを構築し、一体となって地域ブランド力の強化を図る ことが必要です。
そこで、県内中小企業を中心に、地域が連携して取り組む地域資源を活用した新商品・新サービスの開発や、商品改良、販路開拓などを支援します。
また、県内中小企業と農林漁業者がそれぞれの経営資源を有効に活用し、連携して 事業を行う農商工連携や6次産業化の取組を促進します。
・豊富な地域資源を活用した商品開発や販路開拓等の支援
・農商工連携や6次産業化等の支援
県内企業が、健康・医療や環境・エネルギーなどの新たな社会ニーズに対応した新製品・新技術の開発を行うためには、産学官が連携し、課題の克服に向けた取組を行うことが必要です。
このため、専門のコーディネーターを設置し、企業相互間、企業・大学間の共同研究のためのネットワークの形成促進やマッチングを図り、国等の競争的資金を活用することなどにより、社会ニーズに対応した新製品・新技術の研究開発を支援します。
また、東葛テクノプラザ、かずさインキュベーションセンターなどのインキュベーション施設の利用促進や、インキュベーション・マネージャーなどによる企業の成長段階に応じた多面的な支援や千葉県バイオ・ライフサイエンス・ネットワーク会議などの産学官連携団体や中小企業ネットワークを用いた企業間交流など、魅力ある支援策を推進することにより、ベンチャー企業の育成や、既存の中小企業の研究開発型企業への転換を図ります。
さらに、県内経済団体や企業など、民間活力を積極的に取り入れ、ベンチャー企業の育成支援を推進します。
中国やアジア諸国の技術力向上に伴う国際競争の激化や新型コロナウイルス感染症の影響等により、企業ニーズは複雑化、高度化しています。
県産業支援技術研究所、東葛テクノプラザなどの支援機関の機能を十分に確保し、国や民間団体等と連携し、中小企業の身近な相談相手として、様々な技術的課題に対する相談や、実用化・商品化に向けた技術開発支援、知的財産に関する相談、研修事業を実施し、技術力の向上を図ります。
また、IoT・AI等の技術革新の動向を見据え、産業支援機関、研究機関等と連携しながら、県内中小企業の生産現場等における生産性向上などに向けた取組や、デジタル技術を活用した企業内の様々な変革を推進するため支援を行います。
さらに、このような試験研究機関としての支援機能を強化するため、計画的な研究施設の再編整備の検討を進めます。
一方、若者のものづくり離れや技能者の高齢化が課題になっていることから、県立高等技術専門校において、小・中・高校生等を対象にした体験教室を開催することで、ものづくりへの関心を高めるとともに、在職者向けの訓練を実施し、技能・知識のスキルアップや資格取得を支援します。
国内外からの企業誘致を一層推進するため、トップセールスや企業訪問等を効果的に行い、本県の魅力を積極的にアピールするなど、あらゆる機会を捉えて本県の持つ立地優位性を発信します。
新型コロナウイルス感染症の拡大を契機とした社会情勢の変化、カーボンニュートラルの実現に向けた技術革新及びデジタル技術の進展等により今後成長が見込まれる産業、健康医療・脱炭素(洋上風力・水素エネルギー等)・食品などの県内の有望産業、対日投資の増加が見込まれる産業等に対し、企業立地支援制度の充実を図るとともに、市町村、民間事業者を通じた産業用地情報の収集・活用、さらには、国際投資を支援する機関との連携により、県内への立地を支援します。
また、立地企業補助金や地域未来投資促進法、地域再生法等に基づく支援措置等を活用し、本県経済の活性化に資する産業の本社機能、工場、研究所、流通加工施設等の誘致を推進するとともに、県内企業の事業の高度化、サプライチェーンの強じん化等に伴う生産拠点の強化に向けた再投資などを支援します。
さらに、首都圏の広域的な幹線道路ネットワークを形成するアクアラインや圏央道沿線に近接するかずさアカデミアパーク及び周辺地域への企業誘致を進めるため、成長性のある業種を重点対象とした誘致活動や立地企業への継続的なフォローアップ等を行うとともに、人口減少等により増加傾向にある空き公共施設への企業誘致により、地域の雇用の場が創出されるよう、施設の魅力的な情報発信を行うなど、市町村と企業とのマッチング促進に取り組みます。
企業誘致の受け皿となる産業用地の確保に向けて、県・市町村・民間企業のそれぞれの強みを生かし、高速道路インターチェンジ周辺や主要幹線道路周辺及び成田空港周辺等への産業用地整備を市町村と連携しながら推進するなど、地域の実情に応じた産業用地の確保に取り組みます。
国内市場が縮小し、また、アジア諸国を中心とした海外の中間層・富裕層が増加する中、海外需要の獲得は企業の売上向上のためには重要ですが、一方で、中小企業はそのノウハウや専門人材、情報の不足など、乗り越えるべきハードルやリスクが多岐にわたることから、海外市場を視野に入れた中小企業の販路開拓などを支援します。
具体的には、JETRO千葉などと連携して貿易投資相談を実施し、窓口相談から専門家派遣、展示会等への出展支援など海外ビジネスに対する集中支援を行っていきます。
本県における国際会議や展示会などのMICE産業振興、地域経済の活性化及び開催都市の国際的ブランドイメージの構築を図るため、公益財団法人ちば国際コンベンションビューローを通じてMICE誘致・支援事業を展開するとともに、市町村やMICE関係事業者との連携を強化し、アフターMICEの魅力向上についても研究を進めながら、本県のMICE競争力をより一層高めていきます。
また、新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、多数の出展者や顧客などの来場者への衛生対策を徹底していきます。
さらに、従来型のビジネススタイルが大きく変革することが見込まれることから、オンラインと併用したハイブリッド型の新たな展示会スタイルを探求するとともに、株式会社幕張メッセと連携して、これからの時代をけん引する成長産業の展示会など地域や関連産業への波及効果が高い分野のイベント等の誘致を進めていきます。
あわせて、千葉市との連携を深めて、幕張新都心の持つ魅力や個性を高めていきます。
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