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更新日:令和4(2022)年9月15日

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第4章第1節 県政運営を貫く3本の矢

少子高齢化の進行や社会経済情勢の変化、価値観・ライフスタイルの多様化などにより、県が取り組むべき課題は多様化・複雑化しています。

また、新型コロナウイルス感染症等の新たな感染症の拡大や大規模災害時においては、迅速かつ的確な対応が求められています。

こうした中、基本理念の実現に向け、本計画に位置付けた政策・施策を、着実かつ効果的に推進するためには、現場のニーズを十分に把握し、県や市町村、県民が一体となり、オール千葉県で取り組むとともに、急速に進展するデジタル技術を効果的に活用するほか、柔軟かつ機動的な組織体制を構築していくことが必要です。

こうした視点から、「千葉の総力を結集した県づくり」「くらしを豊かにするデジタル技術の効果的な活用」「県民視点に立った効果的・効率的な行政組織への変革」を「県政運営を貫く3本の矢」としてまとめ、各施策に取り組むこととしました。

1 千葉の総力を結集した県づくり

(1)県と市町村との連携強化

多様化・複雑化する県民ニーズを的確に捉え、各地域の実情に応じた施策を効果的に実施していくためには、住民に最も身近な自治体である市町村の意見を十分に聞きながら、県と市町村の施策が相乗効果を発揮するよう取り組んでいくことが必要です。

このため、様々な機会を通じて、市町村が直面する課題やそれに対する考え方を共有するとともに、各施策の実施に当たっては、関係市町村と連携していきます。

また、市町村の取組がより一層進展するよう、総合的・効果的に支援を行っていきます。

(2)民間活力の積極的な利用

急速な時代の変化の中で生じる新たな課題や県民ニーズに対応するため、行政のみならず、民間の企業や団体などと連携し、その強みを積極的に活用していきます。

県民の安全・安心なくらしの確保に向けては、民間団体や企業等との連携を深め、官民一体となった災害に迅速に対応できる体制づくりを進めるほか、産業の振興に向けては、ベンチャー企業の育成支援や中小企業の研究開発の支援などについて、産学官が連携した取組を進めます。

また、民間企業との人事交流による職員の育成を推進するとともに、副業人材を活用するなど、民間の優れた知見を県の各種事業・施策に活用していきます。

(3)県民との情報共有と協働

県の実施する施策を効果的に展開していくためには、県民一人ひとりの理解を得るとともに、様々な主体と協力して取り組んでいくことが必要です。

このため、SNSなどを活用し各種県政に関する情報を積極的に発信することで県民の理解を深めるとともに、行政だけでなく、市民活動団体や企業など、様々な主体の英知を結集し、県民ニーズ等も取り込みながら、連携・協働して取組を推進していきます。

(4)他都道府県との広域連携

本県を取り巻く諸課題には、環境問題や災害対応をはじめ、様々な分野で広域的に対応しなければ解決が困難なものがあります。

また一方で、観光情報の発信など、他の自治体と連携して取り組んだ方が、より効果的になる施策もあります。

このため、その課題や目的も踏まえて、全国知事会や九都県市首脳会議などを通じて、国等に対する要望活動や共同での調査研究・取組等を実施するほか、埼玉県・東京都・神奈川県に加え、茨城県も含めた近隣都県との連携した方策なども検討・実施してまいります。

2 くらしを豊かにするデジタル技術の効果的な活用

(1)デジタル技術の効果的な活用による地域課題の解決

AIやIoT、ロボットなど技術革新が急速に進展しているとともに、スマートフォンの普及や5Gなど通信技術の進展により、デジタル技術が生活や産業に浸透しています。

社会全体で更なるデジタル化が進めば、生活、産業、行政の様々な分野における課題の解決が期待できることから、本県においても、デジタル技術を効果的に活用した施策の展開を図っていく必要があります。

そこで、産学官民が連携し、本県の様々な分野においてデジタル技術を取り入れ、社会全体の「デジタル・トランスフォーメーション(DX)」を推進し、課題解決のための新しいサービスや価値を創造していきます。

(2)行政手続の改善

新型コロナウイルス感染症の拡大を契機として生活や働き方が大きく変化する中で、デジタル化・オンライン化をより一層推進することが必要です。

そこで、行政手続における業務内容や業務プロセスなどの見直しを行うとともに、マイナンバーも活用しながら、オンライン申請の対象手続を拡大し、県民や事業者の利便性の向上を図ります。

また、インターネットを活用した情報提供の拡充など、デジタル技術やデータを活用した県民サービスの向上を推進していきます。

(3)オープンデータ等の活用

新たな付加価値やイノベーションの創出には、分野横断的なデータの組合せにより、サービスの革新や異業種の連携が起こることが必要です。

このため、県や市町村が保有する行政情報を企業等が積極的に利活用できるよう、オープンデータ化を推進します。

また、人口減少社会において、限られたリソースで効果的・効率的に施策を展開するためには、オープンデータ・ビッグデータを積極的に利活用して、根拠に基づく施策の立案を推進することが重要です。

そこで、統計等のデータを活用したEBPMを推進し、施策の有効性を高めるとともに、県民に信頼される行政を目指します。

3 県民視点に立った効果的・効率的な行政組織への変革

(1)行財政改革の推進

台風等の自然災害や新型コロナウイルス感染症の拡大等による緊急事態における対応など、県政を取り巻く環境は大きく変化しています。

こうした中においても、多様な県民ニーズに応えていくためには、限られた経営資源(人的資源・税財源)を有効活用し、効果的・効率的な行財政を推進していく必要があります。

このため、本計画の策定に併せて「千葉県行財政改革計画」を策定し、効率的な組織体制の構築や柔軟な人員配置、持続可能な財政構造の確立、デジタル化による業務効率化、多様な主体との連携・協働などにより、行財政改革を推進し、時代の変化に対応した県民視点の県政を実現します。

(2)地方分権の推進

地域の抱える課題が多様化・複雑化する中、こうした諸課題へ的確に対応するためには、全国一律ではなく、それぞれの地域の実情に応じて対応できることが必要であり、その基盤となる地方分権改革の推進が不可欠です。

この地方分権改革を実のある改革とするためには、国と地方の役割分担を明確化するとともに、地方が担うべき事務・権限を税財源と一体的に地方自治体へ移譲し、地方の自主性・自立性を高めていく必要があります。

そのため、県では、国に対して地方が担うべき事務・権限と税財源の一体的な移譲や地方の創意工夫を可能とする制度改正などを進めるよう、積極的に提言・要望していくとともに、全国知事会など様々な機会を通じて主張していきます。

また、住民サービスの向上を図る上で障害となっている制度等は、地方の発意で地域の課題を解決する「提案募集方式」や、地域の特性に応じて規制を緩和する 「特区制度」を積極的に活用して、必要な制度の改正や運用改善などに努めてまいります。

さらに、地方分権改革の内容、効果やその成果について、県民の理解を深めるための取組を進めます。

お問い合わせ

所属課室:総合企画部政策企画課政策室

電話番号:043-223-2483

ファックス番号:043-225-4467

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