人口減少や少子高齢化に対応するため、公共交通ネットワークと連携したコンパクトなまちづくりに取り組み、地域特性に即した多様な拠点の形成と拠点をつなぐ利便性の高い道路・交通ネットワークの構築を進めるとともに、まちづくりやインフラ分野においてDXを推進することで、安全・安心かつ快適に暮らすことができ、時代の変化に対応し、全体最適化が図られる持続可能なまちづくりを進める。
また、公共施設など既存ストックのマネジメントの強化を図るとともに、潤いと安らぎをもたらす緑地の保全や都市公園の整備等による緑の創出を推進する。
〔重要業績評価指標(KPI)〕
ア 公共施設等の適正な維持管理
老朽化する庁舎・学校・文化施設などの県有施設や、道路・河川・海岸・港湾・公園・下水道・県営住宅などの公共インフラを適切に管理していくため、「千葉県公共施設等総合管理計画」及び施設類型ごとの個別施設計画に基づき施設の長寿命化を推進するとと
もに、安全性の向上やコスト縮減、環境負荷の低減等に配慮しつつ、計画的かつ効率的な維持管理を実施するなど戦略的なマネジメントを推進する。
- 庁舎・学校・文化施設等の県有施設の維持管理と長寿命化
- 道路、河川、海岸、港湾施設や県立都市公園の公園施設、流域下水道施設、県営住宅などの公共インフラの維持管理と長寿命化 等
イ インフラDX
建設現場における生産性向上に向けた取組として、デジタル技術の活用や施工時期の平準化など、i-Construction を進めるとともに、効率的なインフラ管理を進めるためインフラ分野におけるDXを推進する。
- ICT活用工事の適用拡大
- BIM/CIMの試行
- 3次元データ測量の導入
- 道路の維持管理におけるデジタルの活用 等
ウ コンパクトなまちづくり
医療、福祉、子育て、商業及び公共公益施設等の生活に必要な施設を駅周辺や地域拠点に集積させ、公共交通等によりアクセスしやすいコンパクトな集約型都市構造を目指す。
このため、広域的な視点から拠点やネットワークの構造を示し、より合理的で機能的なまちづくりの推進を図るために必要な広域都市計画マスタープランの策定や市町村に対して立地適正化計画の策定等の支援を行う。
- 市町村の立地適正化計画策定等に係る講習会や個別相談会などの支援
- 都市計画区域マスタープラン等の都市計画の変更 等
エ まちづくり分野でのDX推進
道路・河川等の社会資本の整備及び効率的かつ適切な維持管理により長寿命化を進めるとともに、多様な交通サービスの連携等により誰もが快適に移動できる交通・生活環境が実現し、安全・安心かつ快適に暮らすことができる、時代の変化に対応し、全体最適化が図られる持続可能なまちづくりについて、デジタル技術を活用し推進する。
- 都市計画基礎調査情報のオープンデータ化
- 3D都市モデル整備の促進 等
オ 公共交通ネットワークの充実・維持・確保
都心へのアクセス強化を図るため、JR京葉線と東京臨海高速鉄道りんかい線との相互直通運転の早期実現及びJR京葉線の一部区間の複々線化等の輸送力増強の促進を図る。
また、地域にとって必要不可欠な生活交通を維持・確保するため、新たな技術を活用した公共交通サービスの導入に向けた支援を行うとともに、鉄道や複数市町村をまたぐ広域的・幹線的なバス路線に対し、国・市町村等と連携を図りながら、必要な支援を実施するほか、公共交通運転手の確保に向けた事業者の取組に協力していく。
- JR京葉線と東京臨海高速鉄道りんかい線との相互直通運転の早期実現
- 京葉線の複々線化等の輸送力増強の促進
- 新たな技術を活用した公共交通サービスの導入に向けた支援
- 鉄道・バス路線の維持・確保 等
カ 国定公園・県立自然公園・県立都市公園等の整備・保全
脱炭素に資する持続可能なまちづくりに向け、良好な都市環境の形成を図るとともに、グリーンインフラの取組を進めるため、市町村と連携しながら、特別緑地保全地区の指定等による緑地の保全、都市公園の整備等による緑の創出や地域の特性を生かした「水と緑のふれあいの場」の創出を推進する。
また、県民の安全で快適な生活のため、良好な都市環境の保全、スポーツ・レクリエーション、防災など多様な機能を有する県立都市公園について、民間活力の導入も図りながら整備に取り組む。
優れた自然の風景地を有する自然公園や、優れた天然林を含む森林や貴重な動植物が生息・生育する自然環境保全地域の保全に取り組むとともに、子どもから大人まで、県内外の多くの人が、豊かな自然と触れ合い、自然への理解を深められるよう、自然公園施設や自然歩道の整備などを推進し、自然公園等の安全で快適な利用を促進する。
- 都市公園の管理運営について民間活力の導入の推進
- 県立都市公園の整備(広場等の整備)の推進
- 県立自然公園・自然環境保全地域などの保全
- 県立自然公園内の自然公園施設などの整備 等
キ バリアフリー化の推進
高齢者や障害のある人をはじめとして、全ての人が県内において安心して快適に暮らすことができるよう、鉄道駅でのバリアフリー設備の整備やノンステップバスの導入、歩道における段差解消や視覚障害者誘導用ブロックの設置等によりバリアフリー化を推進する。
また、「ちばバリアフリーマップ」の充実を図るとともに、障害のある人もない人も共に暮らしやすい千葉県づくり条例及び障害者差別解消法について周知し、障害のある人への理解の促進に努める。
- 鉄道駅バリアフリー設備の整備支援
- ノンステップバスの整備支援
- ちばバリアフリーマップの充実・周知
- 歩行空間のバリアフリー化
- 障害のある人等への理解の促進のための周知・啓発
- 障害のある人のスポーツ推進
- 歩行空間のバリアフリー化 等