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更新日:令和4(2022)年12月19日

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温暖な気候を生かしたレモン栽培の取組

安房地域では温暖な気候を生かしてレモン栽培が行われています。数少ない国産レモンということで、市場でも高値で取引されております。また、規格外品は加工原料としても販売されています。更に、安全で安心して食べられる農産物に対する消費者の関心の高まりから、ちばエコ農産物*への取組も進めています。

※ちばエコ農産物:化学合成農薬と化学肥料を通常の半分以下に減らして栽培された農産物に対して千葉県が認証する制度。

1.レモン栽培の現状

現在、レモンは国内で約488ヘクタール栽培されています。主産県は広島県と愛媛県で、全国の栽培面積の7割を占めています。

安房地域では平成の始め頃から南房総市(旧丸山町)の山間地で現地試験が行われて来ました。その結果、レモンは温州みかんと比較して耐寒性が劣るとともにかいよう病に弱いため、「冬期に霜が降りず風当たりの弱いほ場で」栽培が可能なことが分かり、新たな特産品として本格的に栽培が開始されました。現在は鴨川市でもレモン栽培が開始され、安房管内全体で約6ヘクタールで栽培に取り組んでいます。

2.販売方法

レモンは、年間数回開花するため、開花時期によって収穫時期が異なります。安房地域では5月、7月、10月に開花し10から4月にかけて出荷されます。特に、年内(10から12月)に収穫される果実は、果皮が緑色の‘グリーンレモン’として販売されています。その後年明けから収穫される果実は、樹上で着色し、黄色いレモンとして販売されています。

収穫前の果実

3.加工品への取組み

レモンはとげの発生が多いため果実に傷がつきやすく、品質に問題がなくても出荷に適さない果実が多く発生してしまう年があり、加工品としての商品開発が進められました。その結果、南房総市ではレモンワインや地元の柚子と組み合わせた柚子ポン酢が開発され直売所等で販売されています。また鴨川市では地元商工業者と連携し、「鴨川海と太陽のレモン」シリーズとして菓子のほか飲料やドレッシングなど新たな加工品が開発されました。

ロールケーキ

パウンドケーキ

ドレッシング

4.ちばエコ農業で高値販売

消費者の食の安全・安心への関心の高まりや出荷先からの要望から、ちばエコ農業への取り組みを始めました。当初はレモンの栽培基準がなく、新たな基準作りから取り組みました。現在では出荷者全員がちばエコ農産物の計画認証を受けて、安全・安心なレモンの出荷を行っています。その結果、市場での評判が高く、安全・安心な農産物として高値で安定的に取引されるようになりつつあります。

5.今後の展望

果樹は定植してから初収穫までに2から3年かかります。そこで、他地域でも栽培希望者に対して積極的に園地の視察などを通じてレモンの特性を習得してもらい、産地拡大を図りながら、レモン産地の強化を目指していきます。

初掲載:平成25年12月

安房農業事務所改良普及課
普及指導員高橋京子
普及指導員影山浩司
電話.0470-22-8132

お問い合わせ

所属課室:農林水産部担い手支援課専門普及指導室

電話番号:043-223-2911

ファックス番号:043-201-2615

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