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更新日:令和5(2023)年1月25日
ページ番号:8965
マコガレイ
カレイ目カレイ科マコガレイ属
標準和名:マコガレイ
英名:Marbled sole
学名:Pleuronectes yokohamae(Gunther)
水深100m以浅の砂泥底に生息する。2~3年で全長17~27cmになり成熟する。全長は最大で雄は35cm、雌は45cmあまりになる。
産卵は12月から3月にかけて、水深10~40mの海底で産卵する。卵はカレイの仲間では例外的な沈性粘着卵で形は球形、直径は約0.8mm前後である。
生まれたときから成魚のように平たい形をしているわけではなく、ふ化直後は全長2mm前後で細長い魚体をしており、浮遊生活をしている。全長9mm頃から体高が増えて体が側偏し、左眼が移動を始める。全長12mmになる頃には成魚と同じような姿になり、底生生活をするようになる。
肉食で浮遊期には動物プランクトンを食べ、底生生活に移り成魚になると多毛類(ゴカイなど)、甲殻類(エビ・カニなど)や二枚貝の水管などを食するようになる。
マコガレイの産卵期が近づくと県内の漁業協同組合等の協力を得て、十分に成熟した親魚を確保します。
マコガレイは自然産卵による受精卵の確保が困難なため、富津生産開発室では人工受精卵を確保します。
成熟した雌の腹部を押して、卵を採取します。
雄から採取した精子を卵にかけます。
卵に精子が行き渡るよう、鳥の羽で混合します。
海水を加えると受精が開始されます。
マコガレイの受精卵は粘着性があります。
卵管理水槽の底面に付着し、新鮮な海水で管理された卵は約1週間でふ化し始めます。
ふ化したマコガレイ仔魚は20トン水槽6面に必要な分だけ収容して飼育を開始します。
餌は最初はワムシを与え、大きくなってきたらアルテミアや配合飼料を与えます。
ふ化後15日目のマコガレイです。まだ目が両側にあって水槽内を普通の魚と同じように泳いでいます。
ふ化後50日目のマコガレイで全長は17mmくらいです。既に目は片側に寄って水槽の底で生活をしています。
マコガレイの全長が17mmを超えると20トン水槽では狭くなるので、取り上げて大きな水槽(100トン水槽)に移します。
取り上げたマコガレイは、フィッシュポンプで100トン水槽に移されます。
100トン水槽ではアルテミアや配合飼料を与えて放流サイズ(40mm)まで育てます。
マコガレイの全長が40mmを超えると放流サイズです。
※放流は漁業協同組合が実施しています。
放流サイズになったマコガレイは水槽から取り上げてトラックのダンベ(小型の水槽)に収容し、放流場所近くの漁港まで運びます。
漁港まで運ばれたマコガレイは漁船に積み替えられ沖まで運ばれます。
放流場所まで運んで放流します。
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