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更新日:令和8(2026)年8月4日

ページ番号:8290

水稲温暖化対策研究室 Climate Change-Affected Rice Paddy Cultivation Laboratory

研究室の基本方向

近年の地球規模の気候変動・温暖化は、環境ストレスの増加として水稲の生育や、栽培を取り巻く様々な分野に影響を及ぼしています。また、水田作経営においては、農業構造の変化に伴い、稲作部門を中心として経営耕地規模の拡大が急速に進展しています。こうした自然的、社会的環境変化の中で、水稲温暖化対策研究室では、近年の高温条件下においても高品質な米を安定的に生産する技術、環境にやさしい稲作を実現する技術、経営耕地規模の拡大、低コスト化、作業の効率化・軽減化等を実現するための技術等の試験研究に取り組んでいます。

現在の主な取組

気候変動に対応した水稲作柄安定対策調査圃試験

温暖化に伴う気候変動下において、水稲の作柄を安定させるため、標準的な方法で栽培した「ふさおとめ」、「ふさこがね」、「コシヒカリ」、「粒すけ」等の、生育、収量、玄米外観品質及び玄米中粗タンパク質含有率を調査しています。生育期間中に生育の最新状況と栽培管理の注意点等を、関係機関と連携して生産者へ発信するとともに、気候変動が水稲に及ぼす影響の解析と対応する技術の確立を図っています。

調査圃場

[写真]調査圃場

生育状況を調査

[写真]生育状況を調査

気象情報及び作物生産モデルを利用した生育診断技術の開発

近年の高温傾向に伴い水稲の生育は早まってきており、生育に応じた管理を行うためには水稲の生育を的確にとらえることが重要です。また、水田農業を担う経営体では、急激な耕地規模の拡大や農業経験の少ない人を雇用する場合が増加しており、適期、的確に栽培管理や作業を行えないリスクが増大しています。これらのことから、圃場単位で生育や環境・気象を把握し、生育を予測して作業計画を立てることが求められています。そのため、気象変動に対応した栽培を行い、ICTを活用し、水稲の中干しや追肥、病害虫防除の適期を判断するのに必要な出穂期の予測など、気象情報及び作物生育モデルを利用した栽培支援システムの開発に取り組んでいます。

中干しアプリの利用の流れ

[図]中干しアプリの利用の流れ

中干しアプリの撮影方法

[図]中干しアプリの撮影方法

稲作栽培面積の規模拡大に対応した省力的な栽培技術の開発

 

急激な耕地規模の拡大や農業経験の少ない人を雇用する経営に対応するために、省力・低コスト技術が求められています。一方で、温暖化は、収量や玄米品質低下に影響するなど、高品質米の安定生産には無視できない状況にあります。そのため、気象変動に対応した省力低コスト技術の開発を進めています。現在、育苗作業の省力化と規模拡大、作業の分散化を図るため、圃場に直接種子を播く直播栽培について、コーティング種子の播種を冬季に行う冬季乾田播種技術の開発に取り組んでいます。

出芽率調査のための冬季の播種

[写真]出芽率調査のための冬季の播種

圃場での出芽

[写真]圃場での出芽

環境にやさしい水稲栽培技術の開発

農林水産省が令和3年5月に策定した「みどりの食料システム戦略」では、温室効果ガスの排出削減や、化学農薬・化学肥料の低減とそれらを推し進めた有機農業の面積拡大を重要な取組みとして掲げています。これらに対応するため、水田からの温室効果ガスであるメタンの発生量削減が期待できる中干しの前倒し延長や収穫後圃場の秋耕について、削減効果の確認と安定生産が可能な栽培技術の確立を進めています。また、水稲有機栽培について、安定的な生産を可能とするため、雑草防除技術を中心とした技術開発に取り組んでいます。

水田からのメタン発生量調査

[写真]水田からのメタン発生量調査

除草剤を用いない機械除草の試験

[写真]除草剤を用いない機械除草の試験

 

お問い合わせ

所属課室:農林水産部農林総合研究センター水稲・畑地園芸研究所水稲・畑地園芸水稲温暖化対策研究室

電話番号:043-292-0016

ファックス番号:043-292-0059

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