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更新日:令和8(2026)年3月26日
ページ番号:843265
発表日:令和8年3月26日
教育振興部文化財課
国の文化審議会(会長 島谷 弘幸)は、令和8年3月26日(木曜日)に開催された同審議会文化財分科会の審議・議決を経て、文部科学大臣に対し、
(1)宋版孫真人玉函方・膏肓腧穴灸法・産育保慶集(そうはんそんしんじんぎょくかんほう・こうこうしゅけつきゅうほう・さんいくほけいしゅう)(金沢文庫本)1冊
(2)香取神宮文書(かとりじんぐうもんじょ)(567通)15巻、12冊、2幅、143通 附(つけたり)香取神宮古文書写(かとりじんぐうこもんじょうつし)(4通)4巻
(3)金錯銘鉄剣(きんさくめいてっけん) 1口 王賜(おうし)の銘がある 附(つけたり)金属製品 一括 砥石1点 須恵器(すえき)・土師器(はじき)58点 千葉県稲荷台一号墳出土
を、重要文化財として指定するよう答申しました。
これにより、千葉県内の重要文化財の内、典籍の件数は2件、古文書の件数は7件、考古資料の件数は5件となります。また、県内における典籍の新規指定は、昭和43年以来58年ぶりとなります。
【重要文化財とは】
建造物、絵画、彫刻、工芸品、書跡、典籍、古文書などで歴史上又は芸術上価値の高いものや、考古資料及びその他の学術上価値の高い歴史資料を有形文化財と呼びます。このうち、重要なものを「重要文化財」として国が指定し、重点的に保護しています。
(文化庁「未来に伝えよう文化財~文化財行政のあらまし~」より)
(1)種別及び名称:重要文化財(典籍)
宋版孫真人玉函方・膏肓腧穴灸法・産育保慶集(金沢文庫本)1冊
(そうはんそんしんじんぎょくかんほう・こうこうしゅけつきゅうほう・さんいくほけいしゅう)(かなざわぶんこぼん)
(2)所有者:館山市(館山市立博物館保管)千葉県館山市北条1145-1
(3)法量:縦22.5センチメートル 横15.4センチメートル
(4)時代:中国・南宋から元時代
(5)重要文化財の概要:本書は、南宋時代末期から元時代初頭に刊行されたとみられる医書を合綴(がってつ)したものである。
特に、孫思邈(そんしばく)編纂とされ、唐代の医法を伝える『孫真人玉函方』は、国内外において本書以外に伝存が確認できない孤本である。また、荘綽(そうたく)による灸法書『膏肓腧穴灸法』、郭稽中(かくけいちゅう)が著した産婦人科学の専門書『産育保慶集』についても、宋版本は希で価値が高い。伝来は、首尾に金沢文庫印があるため、金沢文庫旧蔵とわかる。その後、江戸時代中期より医業を継いだ長須賀村(現千葉県館山市)の上野家に伝わった。
当時における最先端の医書として中国より渡来し、金沢文庫の蔵書となった後、近世には在村の医療に活用されたと考えられる本書は、我が国における東洋医学の受容を考える上で重要な1冊といえる。

(画像提供:館山市立博物館)
(1)種別及び名称:重要文化財(古文書)
香取神宮文書(567通)15巻、12冊、2幅、143通
附 香取神宮古文書写 (4通)
(2)所有者:宗教法人香取神宮 千葉県香取市香取1697-1
(3)法量:省略
(4)時代:平安から明治時代
(5)重要文化財の概要:香取神宮文書は、下総国一宮(しもうさのくにいちみや)であった香取神宮(香取社)の旧社家(しゃけ)等に伝来した香取文書のうち、現在、神宮が所蔵する文書群である。香取文書は、中世東国史研究上の重要史料であり、本文書はこのうちの最もまとまった一括である。
鎌倉から室町時代の中世文書を主体とし、中核となる本所古文書(ほんじょこもんじょ)は社殿造営や社領に関する文書、公武発給の文書を含み、下総国一宮としての地位の高さを示すものである。売券(ばいけん)類も充実しており、東国中世社会の実態を伝える希有な史料となっている。また、本文書からは江戸時代後期以降の当該地域における史料保存の試行的な取り組みをうかがうことができる。
本文書は、神社史や地域社会史、経済史、法制史、古文書研究上の貴重な史料が数多く伝存しており、学術的価値が高い。また、中世史研究上のみならず、アーカイブス学上においても重要である。
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本所古文書(画像所蔵先:千葉県教育委員会) |
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(画像提供:JSPS科研費 20K00941研究代表者 都留文科大学特任教授 鈴木 哲雄)
(1)種別及び名称:重要文化財(考古資料)
金錯銘鉄剣 1口 王賜の銘がある
附 金属製品一括
砥石 1点
須恵器・土師器 58点
千葉県稲荷台一号墳出土
(きんさくめいてっけん おうしのめいがある つけたり きんぞくせいひん いっかつ といし すえき はじき ちばけんいなりだいいちごうふんしゅつど)
(2)所有者:市原市(市原歴史博物館保管)千葉県市原市国分寺台中央1-1-1
(3)法量:復元長73.3センチメートル
(4)時代:古墳時代
(5)重要文化財の概要:稲荷台1号墳は、千葉県市原市に所在する円墳で、古墳時代中期後半の築造と推定される。
本鉄剣は一部を欠損するが、関(まち)に近い剣身部の片面に「王賜□□敬□(安カ)」の6文字、反対面に「此廷□□□□」の6文字を金象嵌(きんぞうがん)により表している。
有銘刀剣としては、熊本県江田船山(えたふなやま)古墳の銀錯銘鉄刀及び埼玉稲荷山(さきたまいなりやま)古墳の金錯銘鉄剣(ともに国宝)より製作時期がさかのぼり、本銘文は国内で刻まれた現状最古の金石文となる可能性が高い。また、「王賜」の王をヤマト王権に帰属する人物とみれば、王権膝下で製作された剣が地方首長に下賜された事になり、ヤマト王権の東国経営を考える上でも重要な資料である。
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(画像提供:市原市)
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