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更新日:令和5(2023)年12月14日
ページ番号:314911
(うらやすのふなだいくどうぐ)
県指定有形民俗文化財
平成12年2月25日
浦安市猫実1-2-7(浦安市郷土博物館)
浦安はかつて東京湾有数の漁場であり、住民の大部分が漁業で生計を立てていた。明治時代中頃から後半になると海苔の生産が始まり、浦安の中心産業として発達を遂げた。海苔の養殖や採取には、ベカ舟とよばれる木造和船が使用された。昭和35~36年(1960~1961)、山本周五郎が浦安をモデルに執筆した小説『青べか物語』では、「べか舟というのは一人乗りの平底舟で、多く貝や海苔採りに使われ、笹の葉のような軽快な形をしてい、小さいながら中央に帆桁もあって小さな三角帆を張ることができた」と紹介している。第二次大戦後の最盛期には1、800艘余りが境川や船圦川に係留されていたといわれている。こうした船を作ったり修理をする船大工は浦安の町に必要不可欠な存在であった。
指定の対象となった資料群は、地元でベカ舟の造船を生業としていた船大工9名の寄贈によって構成された一括資料632点である。さしがね・墨さしなどの計測道具、鉋・のみ・鋸のこぎりなどの加工道具のほか、接合用具、修理用具など一連の工程を示す道具が体系的に整理されており、東京湾の特色ある和船製作技術を具体的に示す資料群として貴重である。
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