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更新日:令和5(2023)年12月19日
ページ番号:315247
(もくぞうあみだにょらいざぞう)
県指定有形文化財(彫刻)
平成元年3月10日
柏市増尾1344-1(萬福寺)
萬福寺は、寛永2年(1625)に権大僧都法印祐見により創建された近世寺院である。
この阿弥陀如来坐像は等身仏で、高さは88.1cm、カヤ材を用い、体幹部で前後に割り、内部を刳りぬいて再び矧ぎ合わせる一木の割矧造の技法で作られている。現在、素地を現しているが、当初は漆箔仕上げであったと考えられる。
切子型の螺髪で肉髻珠、白毫相を表し、三道を彫りだしている。衣をつけ来迎印を結び、結跏趺坐している。定朝様式の穏やかな顔立ち、全体的にゆるやかな面のとり方、単純な衣文構成、衲衣のひだの彫り、膝前の形式化した処理などが特徴である。
後頭部螺髪の彫出技法や、カヤ材の使用による割矧造の手法などから、中央の作品とは異なった地方的な作風を示している。
左腰脇の小補材に「南相馬増尾萬福寺時住澄照/南無阿弥陀仏」と書かれた墨書が発見されている。
阿弥陀如来は、極楽を願う人々を導く仏様で、やさしい表情やよく整えられた姿には平安時代後期の特色がみられる。平安時代の仏像がなぜ江戸時代に建立された萬福寺阿弥陀堂に安置されているのかは不明である。
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