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更新日:令和8(2026)年4月10日

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市原市の給食~地産地消の推進と食文化の継承~

1 はじめに

 市原市は、都心から50キロメートル圏内にあり千葉県のほぼ中央に位置する県内最大級の面積を持つ都市です。東京湾に面する北部には、国内最大級の石油化学コンビナートがあり、南部には、養老渓谷などの豊かな自然が広がっています。地磁気の逆転が記録された地層である「チバニアン」や飯給(いたぶ)の「世界一大きなトイレ」なども話題となりました。温暖な気候に恵まれているため農業が盛んで、水稲のほかにも大根やスイカなどの野菜栽培、梨、いちじくなどの果樹栽培も行われています。

いちはら農林業マップ

 

2 市原市の学校給食について 

 市内には小学校39校、中学校21校があります。市原市の学校給食はすべて共同調理場方式で実施しており、現在、調理施設の老朽化に伴う再整備として、調理場の統廃合を進めています。令和6年7月までは5つの調理場で約20,000食の調理を行っていましたが、令和6年9月より新しく市原学校給食センターが稼働し、市内全ての小学校の学校給食を調理することとなりました。また、中学校の学校給食においては、姉崎調理場とちはら台調理場を改修のために稼働停止とし、再開するまでの間、既存の南総調理場と岩崎調理場で調理を行っています。

市原学校給食センターの画像

【市原学校給食センター】

 

3 魅力的な学校給食を目指して

(1)地場産物を取り入れた学校給食

 学校給食では、市原市の食材を積極的に取り入れるよう心がけています。お米は市原市でとれた「コシヒカリ」を使用しています。農協からはじゃがいもや大根、メロンや梨などを、市内の農家からは長葱、玉葱、小松菜、ブロッコリー、なす、白菜など、季節に応じた野菜を購入しています。

姉崎だいこんの画像

【姉崎だいこん】

深城のじゃがいもの画像

【深城(ふかしろ)のじゃがいも】

市原市の梨の画像

【廿五里(ついへいじ)の梨】

市原市の長ねぎの画像

【市原産の長葱】

市原市産のブロッコリーの画像

【市原産のブロッコリー】

市原市産のコシヒカリの画像

【市原産コシヒカリ】

 また、大量調理で取り扱うことが難しい農作物は、県内や市内業者の協力を得て、加工してもらうことで学校給食で使用できるようになりました。メロンやスイカ、梨などの果物はそのまま提供していますが、いちご、ブルーベリー、いちじくなどの果物や、市原産の米粉やはちみつ、卵などは市内のパン業者の協力により、焼きドーナツやマフィン、タルトなどに加工され、教職員や児童生徒からも好評です。他にも、記念献立などの行事食では、これまでに「市原ぞうの国」の堆肥で作られたバジル、南部の竹山で作られた孟宗竹を使ったメンマ、市原産のパパイアなども使用しました。市原産の野菜を使用したハンバーグや餃子などの加工食品も提供しています。梨の果汁は梨ゼリーやソースなどに加工し、年間を通して使用しています。このように、加工することで、さまざまな市原市の食材を児童生徒に届けています。

姉崎だいこんのハンバーグの画像

【姉崎だいこんのハンバーグ】

市原産のいちご・はちみつ・米粉・牛乳を使用したタルトの画像

【市原産のいちご・はちみつ・米粉・牛乳を使用したタルト】

いちはらの梨ゼリーの画像

【いちはらの梨ゼリー】

 

 

(2)伝統や食文化を取り入れた学校給食

 市原市の郷土料理には、「豆造(とうぞ)」や「鶏雑炊(とりどせ・とっどせ)」があります。しかし、食生活の変化により、これらを食べる機会が減り、「知らない」「食べたことがない」という児童生徒が増えています。保護者世代においても、「知らない」という声が多く聞かれます。学校給食で取り扱うことで、家庭や地域にはたらきかけ、長年続いてきた市原市の大切な食文化として、次世代へ受け継いでいきたいと考えています。

ア 「鶏雑炊(とりどせ・とっどせ)」

 鶏雑炊は、鶏肉のだんごの入った雑炊で、市原市の郷土料理です。昔はどの農家でもにわとりを飼っていたので、行事の時には、にわとりを使った料理が多く作られていました。正月やお祭りなど人が集まる時の食事の締めとして、男の人が作る風習があり、骨はよくたたいてだんごにし、味噌で味を付ける点が特徴です。本来であれば雑炊ですが、学校給食用ではスープにアレンジした形で提供しています。令和7年度は、市原産の味噌を使用し、「市民の日献立」に姉崎だいこんを加工した餃子、市原産の梨を使った焼きドーナツとともに学校給食で提供しました。

市民の日献立の画像

【市民の日献立】

ごはん 牛乳 市原大根ギョウザ 鶏どせ風スープ 

姉崎だいこんのきんぴら 梨入り焼きドーナツ

鶏雑炊を紹介する掲示物の画像

【鶏雑炊を紹介する掲示物】

 

イ 「豆造(とうぞ)」

 豆造は、味噌をつくるときに大豆を煮た煮汁に、米こうじ、塩、干しだいこん、煮大豆などを入れ、1週間から1か月くらい熟成させて作る市原市の郷土料理です。全国では、市原市と長生地方だけで食べられています。

 学校給食では、2月に「いちはら冬の食べもの」として「いちはらーめん」で使用します。いちはらーめんは、「市原うまいもの会市めん会」が考えたラーメンで、市原産の豆造・菜っ葉・姉崎だいこんの鬼おろし("鬼の歯"のような形のおろし器を使い、粗くふんわりと仕上げた大根おろし)がトッピングされています。令和7年度は、市原産の塩こうじを使った鶏肉と野菜の塩こうじ炒めと、千葉県産の食材を使ったチーバくんの焼き印入りのカステラとともに学校給食で提供しました。

市原市産の豆造の画像

【市原市産の豆造】

市原冬の食べ物の給食の画像

【いちはら冬の食べもの】

いちはらーめん 牛乳 ソーセージチーズサンドフライ

鶏肉と野菜の塩こうじ炒め ミルクカステラ

 

いちはらーめんを紹介する掲示物の画像

【いちはらーめんを紹介する掲示物】

 

 

 

4 食に関する指導

 市原市では、毎年、全ての小学校3年生に食に関する指導を行っています。学校の要望も踏まえつつ、「食べ物の3つのはたらき」「野菜について」「地産地消について」「朝食について」などをテーマに授業を行っています。

 11月の「千産千消デー」に合わせて授業を行った学校では、市原市の食べ物や地産地消について授業を行いました。市原市は「SDGs未来都市いちはら」をスローガンにSDGsの推進に取り組んでいることにも触れ、地産地消がSDGsにもつながることを伝えました。授業を通して、地場産物の良さや市原市でとれる食べ物について興味を持つ児童が多くみられ、市原市の食べ物を大切に食べたいという意見を多く聞くことができました。

食に関する指導の様子

5 おたよりや掲示などによる指導

(1)給食だより・中学校指導資料

 市原市では「給食だより」「中学校指導資料」の2種類の市内統一のおたよりを発行しています。地産地消の取り組みのほか、学校給食の紹介、アレルギーに関する情報などを掲載しています。

 市原市では「給食だより」「中学校指導資料」の2種類の市内統一のおたよりを発行しています。地産地消の取り組みのほか、学校給食の紹介、アレルギーに関する情報などを掲載しています。

 

給食だよりの画像

【給食だより】 

 

(2)ひとくちメモ

 給食と連携した「ひとくちメモ」を作成しています。学校の実態に合わせて、放送資料としても掲示資料としても活用できるように、見やすいレイアウトと聞き取りやすい文章を心がけています。

献立のひとくちメモの画像

【給食の献立のひとくちメモ】 

(3)行事や食材に関する掲示資料

 季節に合わせて行事や食材などに関する掲示資料の作成を行っています。水分補給や風邪予防など、健康に関わる分野は養護教諭と連携して掲示を行っています。

 市原市の食材を紹介する掲示物の画像

 

6 おわりに

 児童生徒が生涯を通じて健康で過ごすためには、望ましい食生活を自ら選択し、実践していくことが重要です。市原市では、「生きた教材」として、成長を支える栄養バランスのよい学校給食を提供するとともに、季節の食材や行事食などを通して、食習慣や食文化を学ぶ大切な機会となるよう、心がけています。学校とのつながりを大切にし、今後も魅力的な学給食を提供していきたいと考えています。

 

文責:市原市立姉崎中学校・栄養教諭・関 裕美

お問い合わせ

所属課室:教育振興部保健体育課給食班

電話番号:0120-23-1008

ファックス番号:043-225-8419

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