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更新日:令和6(2024)年3月25日
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勝浦市は、千葉県の南東部、房総の先端に位置しています。太平洋に沿った美しい海岸線から、北部に向かい山系に連なる緑の山々に囲まれ、海と山、両方の自然の恵みを豊かに受ける地域です。特に勝浦漁港は、水産物の水揚げ量が県内で2番目に多く、カツオや金目鯛、アジ、サザエなど、1年を通して様々な魚介類が水揚げされています。また、全国的にも有名になった「勝浦タンタンメン」などの料理も生まれ、定着しています。
市内には小学校5校、中学校1校があり、全て勝浦市学校給食共同調理場から給食を提供しています。
ごはんは勝浦市産の「ふさこがね」を使用し、週4回の米飯給食を実施しています。
勝浦漁港では、様々な魚介類が水揚げされているため、学校給食に勝浦でとれた新鮮な魚介類を取り入れています。毎回、地元の魚屋が新鮮な食材を仕入れ、調理に使いやすいよう加工して納品してくれています。
金目鯛をふんだんに使った「金目汁」(写真1・2)や、サザエの旨みがたっぷり入った「サザエカレー」(写真3)、カツオやまぐろのフライなど、月に1回くらいの頻度で提供しています。また、なかなかお店には出回らない、「シイラのフライ」(写真4)も取り入れています。漁港の街、勝浦ならではのメニューです。
【写真1】納品された金目鯛
【写真2】金目汁の献立
【写真3】サザエたっぷりのサザエカレー
【写真4】シイラのフライの献立
魚介類だけではありません。黒潮の影響を受ける勝浦の気候が豚を育てるのに最適であったことから、「なるかポーク」とよばれるブランド豚肉が生まれ、食べられています。給食でも普段から取り入れています。なるかポークを使った「なるかポーク丼」(写真5)は、柔らかくジューシーで子どもたちの人気メニューの1つです。
【写真5】なるかポーク丼の献立
さらに、地元の野菜農家の方から、じゃがいもや玉ねぎ、キャベツ、大根など、季節に応じた野菜を納品していただいています。新鮮でおいしく、安価で購入できるため、とても重用しています。
このような地域の食材を使った献立は、子どもたちや先生たちに毎回好評で、「美味しかった!」「また食べたい」などの意見を多くいただき、地域の良さを伝える良い機会になっています。
勝浦市の特産物である食材や郷土料理について、学年ごとにテーマを決め、「食と健康教室」を開き、子どもたちへ伝えています。房州ひじきやカツオ、勝浦タンタンメンなどの食材や料理を教材として取り上げ、その食材がどうやって私たちのもとに届くのか、どんな風にして食べられているか、また、その由来や魅力などについて、子どもたちに話しています。子どもたちからは、「ひじきがこんなふうに生えているなんて知らなかった。」「刈り取り作業は寒くて大変そう。」「カツオはいろんな食べ方があるんだなと思った。」「勝浦タンタンメンはたくさんの人が関わって今有名になっていることが分かった。」などの意見が数多く挙げられました。(写真7・8・9)
【写真6】ひじきがりについて伝えている様子
【写真7】勝浦タンタンメン音頭を聴いている様子
【写真8】勝浦の郷土料理「鮑腸(ほうちょう)もち」について伝えている様子
子どもたちが「私たちの住む地域にはこんなに美味しいものがたくさんある」ということを知ることで、郷土を愛する心も育てていきたいと考えています。
今後も、まだまだ数多くある勝浦市の地場産物を有効に活用していけるよう、献立内容を工夫していきたいと思います。毎日、おいしく安全な給食を子どもたちに食べてもらえるよう、努力していきます。
文責:勝浦市立勝浦小学校 栄養教諭 塩田文香
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