羽田再拡張事業に関する課題(土砂対策等)についての申し入れ
趣旨
羽田再拡張事業の環境影響評価手続の終了を受け、再拡張事業供用後の騒音対策とともに、再拡張工事期間中に、千葉県内から3,000万立方メートルもの山砂が採取・運搬されることへの土砂対策が懸案事項となりました。
このことから、平成18年10月25日、「羽田再拡張事業に関する県・市町村連絡協議会」から国土交通省に対し対策の実施について申入れを行いました。また、平成18年11月20日付けでこれに対する国土交通省から回答を受けました。
申入れ
平成18年10月25日付け千葉県知事(羽田再拡張事業に関する県・市町村連絡協議会)発国土交通省航空局長あて
羽田再拡張事業に関する課題についての申入書
騒音対策
- 深夜早朝時間帯の飛行ルートを海上とすること。さらに、空域再編の情報を適時提供すること
- 再拡張後の飛行ルートに対応した固定騒音監視局を25市町村に設置すること
- 騒音監視結果等のチェックシステムを開発し提供すること
- 環境基準の達成状況だけでなく、航空機騒音の影響を確認し、現況より悪化する地域等については対策を取ること
- 騒音等の具体的な影響について、住民に対する情報提供、苦情への対応を国が責任を持って行うこと
山砂対策
- 建設発生土等の有効利用を図り、県内の山砂採取量の低減を図ること
- 山砂採取場所、搬出量及び搬送ルートを早急に県及び地元自治体等に明らかにすること
- 土砂の調達に当たり、生活環境への影響が回避・低減されるよう国が責任を持って対応すること
申入れに対する国土交通省回答
平成18年11月20日付け国土交通省航空局長発千葉県知事(羽田再拡張事業に関する県・市町村連絡協議会)あて
騒音対策に対する国土交通省回答
- 羽田空港再拡張後の深夜早朝時間帯の飛行ルートについては、騒音に配慮した飛行方法を、今後の管制技術の進展等も踏まえ検討の上、千葉県・市町村連絡協議会において協議してまいりたい。空域再編に関する情報については、適宜提供してまいりたい。
- 再拡張後の航空機騒音の監視については、今後、再拡張後の飛行ルート、予測される騒音状況等を勘案し、必要に応じ再拡張後の飛行の状況や短期測定の結果なども含め、適切に監視ができる方法を検討し、千葉県・市町村連絡協議会において協議してまいりたい。
- 本件の今後の検討に当たっては、相当に専門的・技術的な検討が必要であると考えているところ、千葉県・市町村連絡協議会の下に技術的な検討を行う場を設置することを合意したところである。今後、これを利用して検討を進めてまいりたい。
- また、騒音等の具体的な影響についての対応は、関係者と協議の上、国が責任を持って行ってまいりたい。
山砂対策に対する国土交通省回答
申入れ事項1について
- 山砂採取量の低減を図るため、約450万立方メートルの建設発生土の利用を想定しているが、建設発生土のさらなる利用による山砂採取量の低減に向けて努力するとともに、千葉県から発生する建設残土の積極的活用について、千葉県担当部局と相談しながら進めてまいりたい。
申入れ事項2~3について
- 山砂採取場所や搬送ルート等については、今後、国、県、関係市町村、警察、施工事業者、山砂事業者による連絡会を設け、関係者間で協議して決めていきたい。また、山砂の採取や運搬にあたってのトラブル防止についても、本連絡会で対応してまいりたい。
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