平成28年度農林水産部発注工事における予定価格の誤りについて
発表日:平成30年6月8日
千葉県農林水産部耕地課
千葉県印旛農業事務所
平成29年3月に印旛農業事務所が執行した用水管路工事の入札において、予定価格と最低制限価格が誤っていたことが判明しました。
本工事は予定価格を指名業者に通知し指名競争入札で執行した案件であり、適正に入札を実施した場合、落札者が別の業者となった可能性がありました。
このような事態を招き、関係者に多大な御迷惑をおかけしたこと、また、県民の信頼を損なうことになったことを深くお詫び申し上げます。
今後は、このようなことが起こらないよう再発防止に努めてまいります。
1 事案の概要
- 平成29年3月16日に、工事に係る設計審査の決裁過程において、主任職員が、敷砂利工の面積誤りに気づきました。翌3月17日に、主任が自ら設計書(積算書、数量調書、仕様書及び図面)を修正した上で、正しいものと差し替えるよう起案担当者に指示しました。この指示を受け、設計書のうち数量調書、仕様書及び図面については差し替えましたが、積算書の差し替えを失念したため、積算額(予定価格)が誤ったまま、担当課長を経て所長まで決裁がなされました。
- 起案担当者は、その後3月21日の執行伺いにおいても、設計審査を経た設計書を添付し、積算額(予定価格)が誤ったまま、担当課長を経て所長まで決裁がなされました。
- そのため誤った予定価格を決定してしまい、3月22日に指名業者に対する指名通知がなされ、3月30日にそのまま入札が執行され、3月31日に落札者が決定されました。なお、入札前の縦覧時(3月23日~3月29日)の積算書(積算額は記載されていない)は、面積を修正した後の正しいものでした。
区分 |
正(a) |
誤(b) |
差引(a-b) |
敷砂利工面積 |
3,953m2 |
1,570m2 |
2,383m2 |
予定価格(税込) |
34,905,600円 |
32,551,200円 |
2,354,400円 |
最低制限価格(税込) |
30,690,360円 |
28,599,480円 |
2,090,880円 |
2 誤りに気づいてからの経緯
- 平成30年5月9日に、印旛農業事務所で、工事を精算する際に、敷砂利工面積が誤っていることが判明しました。
- 事務所では、誤りの原因を調べるため、当時の起案担当者及び主任に状況を確認し、設計書等を突合する事実確認を5月9日から5月15日まで行いました。
- 5月16日に、印旛農業事務所から耕地課に、敷砂利工の数量に誤りがあり、予定価格が誤っている事実について報告がありました。
- 耕地課は、経緯・原因など事実関係をさらに確認する必要があることから、詳細に調査するよう指示しました。
- 5月30日に事務所から、当時の起案担当者、主任、担当課長及び担当次長へ聞き取り調査した結果について、耕地課に報告がありました。
- その後、耕地課は各農業事務所に同様の誤りがないか調査を指示し、誤りはないことを確認しました。また、6月7日までの間、耕地課職員が印旛農業事務所へ出向き、現地で書類の確認などを行いました。
3 対応
請負者には、予定価格が誤っていたことについて謝罪するとともに、現契約の継続について申し入れ、御理解をいただきました。
その他11者に対しても、予定価格が誤っていたことを謝罪し、御理解をいただきました。
4 予定価格の誤りの原因
- 起案担当者の注意不足
- 決裁過程における組織内での確認が不十分
5 再発防止策
書類の整合性の確認など、基本的な事務処理を改めて徹底し、併せてコンプライアンス意識の向上を図ります。具体的には、
- 起案担当者に、事務ミスの未然防止のため、自分の業務内容や業務リスクを事前に把握させることを徹底します。
- 主任は、起案内容の確認事項を改めて認識し、必要な指導・助言を行うことを徹底します。
- 担当課長が設計審査をする際は、起案担当者から直接聞き取りを行い確認することを徹底します。
- 出先機関課長職を対象とした設計事務に関する研修を充実・強化し、所属内の周知徹底を図り、事務ミス防止に努めてまいります。
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください
報道発表用記事