千葉県月例経済報告(平成30年9月)
平成30年9月28日
1.主要経済指標等でみた県内の経済情勢
県内の経済情勢は、緩やかな回復基調が続いている。
個人消費は総じてみれば持ち直しの動きが続いている。県内企業倒産件数は低い水準で推移している。雇用情勢は引き続き堅調に推移している。
大型小売店等販売額(2018年8月)
- 大型小売店販売額(8月速報値、全店べース)は、704億円で前年同月比▲1.3%の減少となった。種類別に見ると、百貨店が▲17.7%の減少、スーパーが+2.7%の増加となっている。なお、既存店ベースの販売額は、前年同月比+0.4%の増加となった。
(経済産業省「商業動態統計(2015年7月より対象事業所が見直され対象事業数が減少した。)」)
コンビニエンスストア販売額(2018年8月)
- コンビニエンスストア販売額(8月速報値)は、537億円で前年同月比+3.4%の増加となった。なお、コンビニエンスストア販売額は都道府県別の前年同月比が算出できるようになった2016年7月以来、増加基調が続いている。
(経済産業省「商業動態統計」)
新規自動車登録台数(2018年8月:軽四輪車を含む)
- 新規自動車登録台数(8月:軽四輪車を含む)は、15,789台で、前年同月比+1.0%の増加となった。車種別に見ると、普通車は前年比▲1.7%の減少、軽四輪車は前年比+7.0%の増加となった。
(一般社団法人日本自動車販売協会連合会千葉県支部「新車販売(登録数)台数概況)」)
(一般社団法人全国軽自動車協会連合会「軽四輪車県別新車販売台数)」)
新設住宅着工戸数(2018年8月)
- 新設住宅着工戸数(8月)は3,747戸で、前年同月比▲7.0%の減少となった。
(国土交通省「住宅着工統計」)
鉱工業生産指数(2018年7月)
- 鉱工業生産指数(7月)は90.5(季節調整済指数)で前月比▲1.1%の低下となった。
(千葉県総合企画部統計課「千葉県鉱工業指数月報」)
有効求人倍率(2018年8月)
- 有効求人倍率(8月、季節調整値)は1.38倍で、前月から0.01ポイント上昇した。
- 南関東における完全失業率(原数値)は2.6%で、前月から0.1ポイント低下した。
(有効求人倍率:千葉労働局職業安定部「最近の雇用失業情勢」)
(完全失業率(南関東):総務省「労働力調査」)
企業倒産件数(2018年8月:負債総額1千万円以上)
- 企業倒産件数(8月:負債総額1千万円以上)は25件で、前年同月比で+4.2%の増加だった。負債総額は26億4,100万円となった。
(株式会社東京商工リサーチ調べ)
金融情勢(2018年7月)
- 預金残高(7月)は29兆3,256億円で、前年同月比+2.9%の増加となった。貸出残高(7月)は14兆3,087億円で、同+3.0%の増加となった。
(日本銀行「都道府県別預金・現金・貸出金」)
公共工事請負額(2018年8月)
- 公共工事請負額(8月)は384億円で、前年同月比+0.5%の増加となった。
(東日本建設業保証株式会社千葉支店「千葉県内の公共工事の動向」)
県内中小企業の業況判断指数(2018年8月)
- 県内中小企業の業況判断指数(8月分・千葉県中小企業団体中央会調査から算出)は、前月比指数は▲10.0ポイントで前回から+10.0ポイント上昇し、前年同月比指数は▲14.0ポイントで前回から▲2.0ポイント低下。
(千葉県中小企業団体中央会調査から算出。DI=(好転した団体数-悪化した団体数)/集計団体数×100(%))
2.「月例経済報告」総論(平成30年8月29日内閣府発表より)
我が国経済の基調判断
景気は、緩やかに回復している。
- 個人消費は、持ち直している。
- 設備投資は、増加している。
- 輸出は、このところ持ち直しの動きに足踏みがみられる。
- 生産は、緩やかに増加している。
- 企業収益は、改善している。企業の業況判断は、おおむね横ばいとなっている。
- 雇用情勢は、着実に改善している。
- 消費者物価は、このところ上昇テンポが鈍化している。
先行きについては、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待される。ただし、通商問題の動向が世界経済に与える影響や、海外経済の不確実性、金融資本市場の変動の影響に留意する必要がある。また、相次いでいる自然災害の経済に与える影響に十分留意する必要がある。
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