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更新日:令和6(2024)年2月5日

ページ番号:618754

ちば県議会だより(No.182)2面

代表質問から

防災対策

 台風第13号の接近に伴う大雨について、県はどのように対応したのか。
また、今後どのように対応するのか。

 今回の大雨では、各地で観測された記録的な雨量により、県内の広い範囲で、河川の越水や土砂崩れなどが発生し、家屋の浸水、道路や農地の冠水、鉄道軌道敷の崩落など、多くの被害が生じた。
県では、被害状況の把握や応急対策に万全を期すため、速やかに災害対策本部を設置するとともに、土砂災害警戒情報が発表された市町村等にリエゾンを派遣した他、ヘリコプターやドローンを活用し情報収集を行った。
また、被災者支援として、茂原市など8市町に災害救助法を適用するとともに、特に被害の大きい地域には職員を派遣し、住家の被害状況の調査や罹災証明の交付、廃棄物の処理などの業務を支援している。
今後も市町村と連携して、今なお不自由な思いをされている被災地域の人々にしっかりと寄り添い、県民生活の再建と事業活動の再開、継続に向けた支援、インフラの早期復旧などに、全庁を挙げて取り組んでいく。

知事の政治姿勢

 新たな産業・地域づくりに向けて、どのように進めていくのか。

 本県では、成田空港の機能強化や広域的な幹線道路ネットワークの整備が進み、人や物の流れが一層大きくなることが見込まれていることから、本県のポテンシャルがさらに高まっていくことが期待される。
そこで、今後、成長が見込まれる産業分野の分析に加え、県経済を牽引していくことが期待される地域に誘致・創出すべき産業について調査を進めるとともに、最新の民間投資の動向等を把握するため、有識者や企業等と幅広く意見交換を重ねているところである。
併せて、京葉臨海コンビナートの脱炭素化や洋上風力発電の導入、豊かな自然や独自の文化を活用した地域活性化など、本県の特性や強みを生かした取り組みを推進することにより、県内各地域の発展を目指し、新たな産業・地域づくりに向けて戦略的に取り組んでいく。

 このたび、知事は台湾を訪問するとのことだが、その目的は何か。

 少子高齢化、人口減少社会を迎える中、本県経済の活性化を図るためには、海外に目を向け、市場を拡大していくことが重要である。
中でも台湾は、我が国の農林水産物の主要な輸出先であるとともに、コロナ前において本県への宿泊客数が2番目に多く、本県にとって将来性のある有望な市場と考える。
一方、台湾への本県の農林水産物の輸出にあたっては、未だ残る規制措置により手続きに日数を要するなど、特に、鮮度が重要な品目は輸出が困難となっていることから、まずは関係団体等とともに当該措置の撤廃を要請していきたいと考えている。
併せて、農林水産関係団体や観光事業者と商談会等を開催し、県産農林水産物の輸出拡大につなげるとともに、コロナで落ち込んだ県内への観光誘客を促進する。
さらに、台湾企業の本県への進出を促進するために、企業誘致セミナーを開催する。
今回の訪問が、本県経済の活性化に資するものになるよう、しっかりと取り組んでいく。

成田空港

 成田空港の国際線ネットワークの充実・強化等を国に申し入れた狙いは何か。

 成田空港のグローバルハブ空港としての地位を向上させ、我が国の国際競争力を強化していくためには、さらなる機能強化による年20万回の発着枠を国際線ネットワークの充実・強化のために活用するとともに、諸外国と同様に、空港本体の整備に加え、空港アクセスや周辺地域への産業集積等について、国主導による積極的な施策展開が必要だと考えている。
県による取り組みの結果、すでに2社から航空物流拠点を開発する意向が示されているが、空港を生かした我が国の産業競争力の強化のためには、国の積極的な関与が不可欠である。
今回、こうした考えのもと、地元市町と連名で、国土交通大臣および経済産業大臣に対し、国際線ネットワークの充実・強化をはじめとする5項目の申し入れを行ったところであり、今後も、あらゆる機会を捉え、国の積極的な関与を求めていく。

農林水産業

 県産農林水産物の輸出を取り巻く状況が変化する中、成田市場と連携した輸出拡大に向けて、どのように進めていこうとしているのか。

 本県は全国屈指の農林水産県であることに加え、我が国の空の表玄関である成田空港や輸出のワンストップ機能を備えた成田市場を有しており、他県と比べて、輸出に大きな優位性があると認識している。
県では、こうした優位性を生かしつつ、諸外国・地域の状況を見極めながら、新たな販路も見据えた輸出拡大を図るため、他県の先進事例の調査や、本県に適した輸出モデルの検討などを進めていく。
また、この検討を踏まえながら、輸出のさらなる活性化に向け、新たな取り組み方針を策定するため、成田市場や生産者、流通業者、学識経験者等多様な分野の有識者で構成する会議を設置する。
今後とも、成田市場と連携を図りながら、県産農林水産物のさらなる輸出拡大を目指していく。

道路行政

 北千葉道路の進捗状況はどうか。

 北千葉道路は、首都圏の国際競争力の強化に資するとともに、災害時における緊急輸送道路として機能する大変重要な道路である。
国が施行する市川市と松戸市の区間は、用地取得に向けた道路の設計が進められており、県では、沿線市と連携したプロジェクトチームの設置など、用地取得体制の強化を図る。
また、市川市から船橋市間は、パネル展の開催など、沿線市と連携した広報活動の強化や、用地取得を円滑に進めるための地籍調査の促進により、国による早期事業化に向けた環境整備を進める。
さらに、県が施行する成田市区間では、橋梁工事等を進めており、特に関戸地区の鉄道交差部では、今後、橋梁の詳細設計の発注手続きや、都市計画の変更手続きに着手をするなど、引き続き、北千葉道路の早期の全線開通に向けて全力で取り組んでいく。

デジタル化

 県として、どのような視点をもってデジタル化に取り組んでいくのか。

 本県は、都心に近接しつつ自然に恵まれ、また、成田空港等の国内有数のインフラやバランスの取れた産業構造など多様な魅力を有しており、こうした千葉らしさを、デジタルを効果的に活用することでさらに伸ばし、地域に活力を生み出すという視点が重要であると考えている。
そのため、県では、DXの推進戦略において、

  • テレワークやワーケーションなどの新しい働き方や、移住・二地域居住の促進
  • デジタル技術を活用した成田空港の東アジア物流拠点化
  • イノベーションの促進などによる新産業の創出
  • 農林水産業のスマート化による生産力の強化

などを進めていく。
こうした本県ならではの特性を生かして「デジタルのチカラで創る県民の心豊かな暮らしと活力ある千葉」の実現を目指していく。

医療問題

 千葉県総合救急災害医療センターにおける災害時の対応はどうか。

 新病院では、建物屋上と地上部分の2カ所にヘリポートを確保し、搬送体制を強化するとともに、大規模災害時でも病院機能を3日間維持し自立運営できるよう、非常用電源の整備や飲料水の配備を行うなど、施設・設備の充実を図っている。
また、防災棟を整備することで、迅速なトリアージを実施可能とする他、院内エントランスに酸素配管を設置し、病室以外のスペースを利用することで、通常150床のベッド数を300床まで患者収容能力を向上させるなど、患者の受け入れ体制を強化している。
災害時には、身体的なケアだけでなく、ストレスに対する精神的なケアも必要となるため、これらの設備等の機能強化を生かしながら、救急と精神の切れ目のない医療の提供を行っていく。

多様性の尊重

 「(仮称)千葉県多様性が尊重され誰もが活躍できる社会の形成の推進に関する条例」骨子案策定に当たり、LGBTなどの団体や、女性団体等からの意見聴取がない。多様な民意を聞く姿勢が欠如しているのではないかと考えるが、どうか。
条例策定のため、専門部会の設置、市町村ごとの意見交換会、タウンミーティング開催など、民意がきちんと反映できるようにすべきと考えるが、どうか。

 条例の骨子案は、国や他自治体の状況等を調査分析するとともに、有識者からの情報収集や当事者団体との意見交換等も行いながら、検討を重ね、取りまとめたものである。
また、現在、骨子案については、パブリックコメントや市町村への意見照会、男女共同参画推進懇話会等の有識者会議への報告に加え、経済団体や当事者団体等との意見交換も行っているところであり、さまざまな立場の人々の意見を聞きながら、丁寧に条例案の検討を進めていきたいと考えている。

里親登録

 より多くの里親希望者が登録に必要な研修を受講できるよう、研修実施回数を増やすとともに、受講申込期間を設定せずに申込を受け付けるべきと考えるがどうか。

 里親登録のためには、子どもの発達や里親制度を理解するための講義と実習による研修が義務付けられている。
県では、研修規模を順次拡大してきており、昨年度は定員60名の研修を年4回実施した。
また、受講申込期間については、実習先施設とのマッチング等の調整のため、原則として毎年度4月から5月までの1カ月間とし、募集定員に達していない場合は追加で申込を受け付けているところである。
今後は、里親希望者がより一層受講しやすくなるよう、研修回数の増加や年間を通じて受講の申し込みができる実施体制について検討を進め、家庭養育の担い手である里親をさらに増やすよう取り組んでいく。

 

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所属課室:議会事務局政務調査課議会広報班

電話番号:043-223-2523

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