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千葉県議会 > 本会議・委員会 > 常任委員会 > 県内調査報告/県外調査報告 > 令和3年12月定例会県土整備常任委員会県内調査報告書
更新日:令和4(2022)年10月7日
ページ番号:485036
令和3年12月16日
千葉県議会議長信田光保様
県土整備常任委員長齋藤守
本委員会が所管事務調査のため、県内調査を実施したところ、その概要は下記のとおりでした。
記
(1)日時:令和3年12月16日(木曜日)14時00分~14時35分
(2)調査項目:九十九里浜における津波対策の状況調査
(3)経過
大網白里市の白里海岸に整備された海岸陸閘において、山武土木事務所長から津波対策の状況について説明を受けた。
東日本大震災では水門閉鎖に従事した消防団などの現場操作員が多く犠牲になったことを踏まえ、自動閉鎖システムが導入された陸閘を視察した。
(4)概要説明
ア 陸閘・樋門自動閉鎖システムの概要
津波対策事業として、九十九里有料道路の下を通る通路など、普段は閉めることができない開口部については、津波時に閉鎖する陸閘を整備することとした。
海岸陸閘は大網白里市に6基、九十九里町に1基設置されており、このほか、山武市から一宮町にかけて、河川陸閘や河川樋門といった施設も整備した。
この自動閉鎖システムは、津波警報または大津波警報が発表されると、光回線や衛星回線等により、陸閘を迅速かつ確実、安全に閉鎖する。
イ 維持管理について
陸閘の海側には砂浜が広がっており、強風などで砂が飛ばされ、陸閘周辺に堆積すると、動作に影響する恐れがあるので、日常管理委託で清掃を行うこととしている。また、設備についても年点検や月点検を行い、確実に閉鎖できるよう維持管理を徹底する。
ウ 避難について
海岸陸閘が閉鎖され、もし逃げ遅れた海岸利用者がいた場合、津波が来る前に陸側に避難ができるよう、避難兼用の管理用階段を整備した。
このほか、白里海水浴場の北側と南側に設置されている囲み堤防を利用しても避難ができる。
(5)主な質疑応答
問:どのような津波を想定して整備したのか。
答:海岸津波対策事業は、数十年から百数十年に一度程度の頻度で襲来する津波(L1津波)を想定し、一律、海面から6mの高さで施設を整備している。
問:逃げ遅れに対してどの様に考えているのか。
答:海岸利用者が逃げ遅れた場合でも陸側に避難できるように、陸閘に設置した階段や隣接する囲み堤防を使用して避難できるよう、看板類やスピーカーのアナウンスにより、避難の手助けを行う。
問:陸閘の整備費用はいくらか。
答:海岸陸閘7基の整備に約14億円かかった。
(1)日時:令和3年12月16日(木曜日)15時20分~15時50分
(2)調査項目:一宮川流域における浸水対策の状況調査
(3)経過
茂原市を流れる一宮川の第二調節池増設工事において、一宮川改修事務所長から浸水対策の状況について説明を受けた。
平成25年の台風やそれを上回る令和元年の豪雨により、浸水被害を受けたことを踏まえ、現在工事を進めている第二調節池の増設工事現場を視察した。
(4)概要説明
ア 事業目的について
県や茂原市、地元自治会等が一体となった取組である「一宮川流域茂原市街地安心プラン」の一環として、池の増設事業を実施していたところであったが、現在、「一宮川流域浸水対策特別緊急事業」の浸水対策の一つに位置づけ、一宮川の洪水の一部を一時的に貯留するため、既存の一宮川第二調節池に加え、さらに40万立方メートルの容量を増設しており、令和5年度末の完成を目指している。
イ 調節池の役割としくみについて
洪水の一部を川から一時的に貯め、川の水かさを減らす役割を果たす。
調節池の周囲は、池に流入した洪水が溢れ出ないように、周囲堤で囲む。
また、越流堤を設けて、洪水が越流して調節池に入るようになっており、流入した洪水は、川の水かさが下がるまで池の中にとどまり、その後、川の水位が下がると排水樋管のゲートを開けて、自然に川に戻るしくみである。
ウ 事業の流れと進捗状況について
調節池用地の取得については、平成30年度に完了しており、工事は平成29年度から、工事用道路工、伐採工などの準備工事(令和元年度まで)、併せて樋管工などの付帯工事(令和2年度まで)を実施、完了済みである。
平成30年度から実施している調節池遮水工についても、昨年度、完成し、今年度、越流堤工の工事は完成、現在、調節池掘削工、調節池護岸工を実施しているところであり、最後に付帯設備工を予定、令和5年度の完成に向け、工事の推進を図っている。
(5)主な質疑応答
問:総事業費、事業期間はどのくらいか。
答:平成27年度から令和5年度迄で、総事業費は、約61億円である。
問:残土はどこに搬出しているのか。
答:NEXCOが実施する圏央道事業の盛土材として、有効利用している。
問:第二調節池はどのような効果があるのか。
答:洪水の一部を一時的に貯留することで、洪水位を下げることができる。
問:事業を進める上での工夫を行っているか。
答:通常は掘削を完了してから供用開始するが、茂原市域における治水効果の早期発現が求められていたため、暫定供用を行うこととしている。
職名 |
氏名 |
会派 |
---|---|---|
委員長 |
斉藤 守 |
自民党 |
副委員長 | 田中幸太郎 |
自民党 |
委員 | 宇野 裕 |
自民党 |
委員 | 阿井伸也 | 自民党 |
委員 | 瀧田敏幸 |
自民党 |
委員 | 鶴岡宏祥 | 自民党 |
委員 | 山本義一 | 自民党 |
委員 | 高橋 浩 | 立憲民主・千葉民主の会 |
委員 | 松戸隆政 | 立憲民主・千葉民主の会 |
委員 | 秋林貴史 | 公明党 |
委員 | 水野友貴 | 千翔会 |
委員 | 大崎雄介 | 千翔会 |
所属・職名 |
氏名 |
備考 |
---|---|---|
県土整備部長 |
池口正晃 |
|
県土整備部県土整備政策課長 | 寺本 孝 | |
県土整備部河川整備課長 | 松宮正紀 | |
県土整備県土整備政策課副課長 | 菅原和弘 | 議事課主幹(併任) |
議会事務局政務調査課主査 | 櫛田佳緒里 |
|
議会事務局議事課主事 | 伊藤恵祐 |
月日 |
場所 |
着 |
発 |
備考 |
---|---|---|---|---|
12月16日 | 県議会 | 13時15分 | ||
大網白里市南今泉 | 14時00分 | 14時35分 | 調査 | |
茂原市上茂原 | 15時20分 | 15時50分 | 調査 | |
県議会 | 17時04分 |
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