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千葉県議会 > 本会議・委員会 > 定例会の概要 > 令和6年定例会の概要 > 令和6年9月定例県議会 > 令和6年9月定例県議会可決された意見書
更新日:令和6(2024)年10月9日
ページ番号:706225
慢性閉塞性肺疾患(COPD)の潜在的な患者に対する適切な対応を求める意見書
慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、主としてたばこの煙やPM2.5などの有害物質を長期に吸入暴露することで生じた肺の慢性疾患であり、症状としてはせき、たん、息切れを特徴とする。現在、COPDは、「健康日本21」において、がん、循環器疾患、糖尿病と並び、対策を必要とする主要な生活習慣病に位置づけられている。COPDでは、肺胞が破壊されることにより、酸素の取り込みや二酸化炭素を排出する機能が低下する。ここで一度破壊されてしまった肺(気管支や肺胞)は、治療によって元に戻らないため、重症化する前段階で治療を開始することで進行を遅らせたり、急激に状態が悪化することを予防したりすることが大切になる。また、COPDが進行し、息切れや症状悪化により身体活動性が低下することで、フレイル(健康な状態と要介護状態の中間段階)に移行し、要介護や寝たきりの可能性が増大するとも言われており、今後、介護費用の増大につながる可能性も示唆されている。
さらに、COPDは循環器疾患(狭心症等の心血管疾患、脳血管疾患)、がんなど、他の慢性疾患との関連性も注目されている。日本COPD疫学研究(NICE study)の調査によれば、国内のCOPD患者は推定530万人とされているが、厚生労働省等のデータからは実際に治療を受けているのは約36万2,000人にとどまっており、約500万人が未診断であると考えられる中、COPDの早期診断・早期治療への取組の強化が必要である。
そこで、政府に対して、高齢化が進行する我が国において、国民におけるCOPDの認知度を高めると同時に、潜在的なCOPD患者の早期診断と早期治療への取組を強化し、その重症化予防対策を適切に進めるために、下記の事項について特段の対応を求める。
記
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
【提出先】内閣総理大臣、財務大臣、厚生労働大臣
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