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台風や発達した低気圧が通過するとき、潮位が大きく上昇することがあり、これを「高潮」といいます。高潮は、主に以下の2つのことが原因となって起こります。
台風や低気圧の中心では気圧が周辺より低いため、気圧の高い周辺の空気は海水を押し下げ、中心付近の空気が海水を吸い上げるように作用する結果、海面が上昇します。
気圧が1ヘクトパスカル下がると、潮位は約1センチメートル上昇すると言われています。
例えば、それまで1000ヘクトパスカルだったところへ中心気圧950ヘクトパスカルの台風が来れば、台風の中心付近では海面は約50センチメートル高くなり、そのまわりでも気圧に応じて海面は高くなります。
台風や低気圧に伴う強い風が沖から海岸に向かって吹くと、海水は海岸に吹き寄せられ、海岸付近の海面が上昇します。この効果による潮位の上昇は風速の2乗に比例し、風速が2倍になれば海面上昇は4倍になります。
また遠浅の海や、風が吹いてくる方向に開いた湾の場合、地形が海面上昇を増大させるように働き、特に潮位が高くなります。
気象庁では、令和4年9月から、5日先までの警報級の高潮となる可能性を、早期注意情報(警報級の可能性)として毎日発表しています。
台風や発達した低気圧等が接近すると、短時間のうちに急激な潮位上昇が発生することがあります。また、台風等の接近時には、潮位の上昇よりも先に暴風が吹き始め、屋外への立ち退き避難が困難となります。
このため、高潮警報に切り替える可能性が高い高潮注意報は、避難が困難となるタイミングも考慮して、暴風警報が発表されている場合は高潮警報として発表します。暴風が吹き始める段階までには、高潮警報・注意報の予想最高潮位(高潮の高さ)に応じた浸水想定区域の外の安全な場所への避難を完了することが重要です。
※詳しくは、気象庁ホームページ「高潮に関する防災気象情報の活用」をご覧ください。
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