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更新日:令和4(2022)年6月21日
ページ番号:28169
防災誌「関東大震災」(要旨)
-千葉県の被害地震から学ぶ震災への備え-
今から86年前、東京が廃墟と化した関東大震災では、千葉県にも大きな被害が生じました。
関東大震災の全体の死者数は10万人を超え、そのうち火災での焼死が9万人以上(87%)となっていますが、千葉県での死者・行方不明者1,346人のうち1,255人(93%)は家屋の全潰が原因となっています。被害の大きかった東京都よりも地震による土砂崩れや家屋の倒潰などの被害は、千葉県や神奈川県の方が大きかったのです。
この章では、館山市の高ノ島がこの地震による土地の隆起によって陸続きになったことや、新校舎の落成式からたった2時間で校舎が倒壊してしまった北條小学校の悲話、被災者が残した恐怖体験の記録や住民の自主的な救護・復旧活動の記録などにより、当時の様子を臨場感をもって伝えています。
また、関東大震災をきっかけに、日本を代表する3大うちわのひとつ「房州うちわ」の生産が拡大したことなども紹介しています。
1987年千葉県東方沖地震では、死者2人、重軽傷者144人といった人的被害のほか、住宅の被害は、山武・長生地域を中心に当時の県内80市町村の約84%を占める23市39町5村で発生し、瓦の落下などによる家屋の一部損壊は7万棟を超えました。
行政が行った情報収集・広報活動や救護活動、ライフライン・交通機関等の復旧の経過についても、分かりやすく紹介しています。
また、現在でも銚子付近、九十九里沿岸付近、千葉北西部の地下には、同じところで地震が多発しているいわゆる「地震の巣」が存在していることも解説しています。
地震の揺れは地盤、建物にも伝わります。地盤の揺れのリズム(周期)と建物ごとに固有の揺れのリズム(固有周期)が一致すると、建物は大きく揺れます。平屋建ての家、高層ビル、石油タンクなど、それぞれが異なった固有周期を持っており、地震の揺れの周期によって被害の発生の仕方が異なります。この章では、地震の様々な「揺れ」について学べるようになっています。
また、「液状化」の起こりやすい場所や発生のしくみについても、解説しています。
地震への備えについて解説しています。この章では、「自助」(自分の身は自分で守る)、「共助」(自分たちの地域は自分たちで守る)、そして「公助」(公的機関による支援・とりくみ)のそれぞれの連携によって地震による被害を減らせることがわかります。また、現在の千葉県の防災への取り組みや地震への心得八か条などが掲載されています。
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