千葉県Chiba Prefectural Government
~ 千葉県にオリンピック・パラリンピックがやってくる ~
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更新日:令和4(2022)年3月25日
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2018年7月に東京2020組織委員会からオリンピック聖火リレーの各都道府県での実施日が発表されて以降、千葉県では、県内走行ルートの選定や聖火ランナー選考、イベント実施、警備体制など、実施に向けてのさまざまな検討や調整を進めてきた。
聖火リレー実施に向けた準備が全国で進む中、2019年12月、中国湖北省武漢市で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染者が初めて確認され、その後、感染は世界中に拡大し、2020年3月には世界保健機関(WHO)が「パンデミック」との認識を示す状況となった。
そのような状況の中、オリンピックの聖火リレーは、2020年3月12日、古代オリンピック発祥の地であるギリシャをスタート。ギリシャから日本に聖火が到着したが、到着直後の3月24日、安倍晋三首相とIOCのトーマス・バッハ会長が電話会談を行い、「大会を概ね1年程度延期、遅くとも2021年夏までに開催する」ことが合意され、東京2020大会は、史上初の開催延期となることが決定した。また同日、東京2020組織委員会からオリンピック聖火リレーを中止することも発表され、3月30日には、東京2020組織委員会から各都道府県に、オリンピック聖火リレーを1年延期することが通知された。
大会や聖火リレーの感染症対策について検討が進められる中、聖火リレーの実施に当たっては、東京2020組織委員会が各都道府県共通の感染症対策を示し、各都道府県は、その方針を踏まえて感染症対策をとりながら聖火リレーを実施することとされた。その感染症対策については、2021年2月25日に「聖火リレーにおける新型コロナウイルス感染症対策に関するガイドライン」として発表された。
また、都道府県に緊急事態宣言や不要不急の外出自粛要請が発出されている場合などは、必要に応じて公道での聖火リレーを見合わせ、セレブレーション会場で無観客での点火セレモニーのみを実施する場合があるとの考えが示された。
新型コロナウイルスの感染拡大の不安も残る中、オリンピック聖火リレーは、3月25日に福島県をスタート。東京2020組織委員会および各都道府県では、聖火ランナーや運営スタッフの体調管理を徹底した上で、マスク着用、大声の抑制、3密回避などの基本的対策を行うとともに、沿道での観覧制限や公道での走行中止(点火セレモニー等の代替措置の実施)など、新型コロナウイルスの感染状況に応じた対応をとりながら、聖火リレーを実施していった。
首都圏では、4月23日、東京都に新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく緊急事態宣言が発出され、埼玉県、千葉県、神奈川県についても、同法に基づくまん延防止等重点措置の適用区域となるなど、新型コロナウイルス感染症の影響が続いた。
聖火リレー実施間近に公道での走行中止を余儀なくされる自治体もある中、千葉県では、実施方法の見直しを含め、どのような対応がとれるか検討を進めた。オリンピック聖火リレーの実施まで1カ月あまりとなった5月27日、熊谷俊人知事は、新型コロナウイルス感染症の収束が見通せない中では、沿道での観覧者の密集は避けられず、県内全域に人流を発生させ、感染拡大につながる懸念があることから、7月1日から3日まで行うオリンピック聖火リレーは、県内全区間で走行を取りやめることを判断し、代替措置として各日のセレブレーション会場で無観客の点火セレモニーを実施するという県としての考え方を公表した。
これは、千葉県では、感染拡大につながるような形での聖火リレーの実施はしないというメッセージを県民に発信し、その信頼を得ることが東京2020大会開催に向けて重要と考えたためであった。直前で走行を中止した場合は、代替措置としてどのような形の点火セレモニーがふさわしいか、検討を行う時間が確保できないということもあった。限られた時間の中、関係機関が協力して工夫を凝らしながら最善を尽くし、県民の心に刻まれるセレモニーの実施につなげた。
8月5日には、8月18日のパラリンピック聖火リレー「千葉県聖火フェスティバル」についても、公道での走行中止、出立式会場における無観客での点火セレモニー実施とすることを公表した。
こうして千葉県内のオリンピックとパラリンピックの聖火リレーは、いずれも走行を中止し、聖火ランナーが点火セレモニーでトーチキスにて聖火をつなぐこととなった。そして、千葉県での聖火リレーにおいて新型コロナウイルスの感染者を出すことなく、安全・安心に聖火リレーを実施し、聖火を送り出すことができた。
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