千葉県Chiba Prefectural Government

~ 千葉県にオリンピック・パラリンピックがやってくる ~

更新日:令和4(2022)年3月25日

ページ番号:498232

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第2部Ⅱ-2.県内のホストタウンと東京2020大会事前キャンプ受け入れ(県内市町村)

銚子市×台湾

 銚子市は、2017年東アジアカップ、2018年世界選手権に出場する台湾のソフトボール女子代表チームの事前キャンプを受け入れ、地元中学生への技術指導やお茶体験などの市民交流を行ったことをきっかけに、2018年10月、台湾のホストタウンとして登録された。その後、スポーツ交流はもとより、台湾の子どもたちが銚子を訪ねて海洋環境保全をテーマとする人形劇を行うなど多方面で交流を続けてきた。

 同チームは、東京2020大会の予選で敗退し、出場権を得ることはできなかったが、台湾ソフトボール協会理事長からは、書面による結果報告とともに「銚子市が宿泊、交通やエキシビション戦の手配で私たちを大いにサポートしてくださったことには非常に感謝しています。おかげでトレーニングに集中することができました。皆さんの温かい歓迎は、チームのスキル向上を後押しし、私たちはより強くなることができました」との言葉が届けられ、継続的な交流に向けた足掛かりにすることができた。また2021年6月には、東京2020大会後にも一層交流が深まることを期待し、台湾から市内小学校の給食向けに台湾バナナ500本が贈られた。

市川市×ブルガリア

 市川市は、ブルガリアの国花と市の花が同じバラという共通点を持ち、当時の日本代表選手が所属する新体操クラブや全国トップレベルの新体操部を有する学校が市内にあることから、ブルガリアの新体操チームの事前キャンプを誘致。既に事前キャンプの受け入れが決定していた山形県村山市と連携して、同市が大会前のキャンプ、市川市が選手村入村後のチームの練習会場やスタッフの活動拠点となるよう調整し、2017年12月、ブルガリアのホストタウンとして登録された。

 2019年7月にはブルガリア新体操代表チームの選手が市内の小学校を訪問し、児童たちと交流をした後、市内の新体操チームとブルガリア新体操代表チームによる合同演技披露会を開催。同年11月のいちかわ市民まつりでは、ブルガリアやブルガリア新体操代表チームとの交流実績を紹介するとともに、市民から応援メッセージを寄せてもらい、ブルガリア新体操代表チームへ届けた。

 東京2020大会の新体操団体総合で金メダルを獲得するなど、活躍した選手たちが大会終了後の2021年8月9日に市川市を訪れ、練習会場となった国府台市民体育館でオンライン交流会を実施。市内の小・中学校の各クラスで作成した応援のぼり旗と児童・生徒が育てた応援の花を会場の国府台市民体育館に飾り、選手たちへ思いを伝えた。

船橋市×アメリカ

 船橋市は、成田空港と羽田空港から車で約45分圏内に位置する利点を生かし、東京2020大会に向けた事前合宿の誘致や参加国との人的・文化的交流、各種イベントなどを展開。2016年10月に国際体操連盟の総会で参加各国に船橋市の利点などをPRしたところ、立地条件の良さや、国際基準を満たす最新設備を備えた市立船橋高校の体操専用体育館(2017年12月竣工)などがアメリカ体操協会から高く評価された。また、1986年にアメリカのカリフォルニア州ヘイワード市と姉妹都市提携を結び、高校での交換留学をはじめとする交流を行ってきた縁もあることから、アメリカ体操チームの事前キャンプの受け入れに向けた調整を行い、2016年12月、アメリカのホストタウンとして登録された。

 2018年6月にはアメリカ体操男子代表チームのトレーニングキャンプを受け入れ、歓迎レセプションや東京2020大会に向けた事前キャンプ協定書調印式、練習の一般公開、小学校での給食体験といった交流プログラムを実施。さらに、こうした取り組みをプレスリリースや広報紙、SNSなどで情報発信し、機運を醸成するとともに、国内外に向けた市の知名度向上に取り組んだ。なお、この取り組みは2019年2月に開催された内閣官房主催の「ホストタウンサミット2019」で評価され、「情報発信『いいね!』賞」の一つ“SNS賞”を受賞した。

 東京2020大会の事前キャンプでは、アメリカ体操男子代表チーム22人を受け入れ、2021年7月19日には、選手が市立船橋高校で練習している様子をオンライン中継した後、市立七林小学校の児童が英語でメッセージを送り、選手からコメントをもらう形でオンライン交流会を実施。また、練習が休みの日には、パラリンピック競技でもあるボッチャの体験会を開催し、選手やコーチも参加してチーム戦で大いに盛り上がった。

 そして、大会を終えた代表チームから、「私たちのためにしてくれたことのすべてに感謝しています。またお会いできることを楽しみにしています。ありがとう。そして、橋本大輝選手、金メダルおめでとうございます!」との言葉と動画が贈られた。

館山市×オランダ

 館山市は、千葉県とオランダオリンピック委員会との基本合意に基づき、オリンピック3種目(マラソンスイミング、トライアスロン、ビーチバレー)、パラリンピック1種目(トライアスロン)の受け入れの調整を進めるとともに、オランダのパラリンピックを含む自転車競技の事前合宿誘致を推進。2017年12月にオランダのホストタウンに登録された。

 2019年8月には、オランダトライアスロン代表チームが館山市で「ITUワールドトライアスロンオリンピッククオリフィケーションイベント」の事前キャンプを実施。オランダトライアスロンチームは、大会出場に向けて出発する日に館山市役所を訪問し、ヘッドコーチは「素晴らしい環境でとてもリラックスでき、美味しいものも食べられました。館山は東京に近く、良いコンディションをつくることができました。会う人が皆フレンドリーで温かく迎えてくれ最高のキャンプでした。大会ではトップ5を目指します」と語った。

 2021年7月には、オランダ、南アフリカのトライアスロンとオランダのマラソンスイミング男子代表チーム計12人を受け入れ、館山湾、市営50mプール、房総フラワーラインで東京2020大会に向けた事前キャンプを実施。最終日にはバスで出発する選手たちを市民と市職員が手作りの旗を振って見送った。東京2020大会においてオランダ代表チームは、トライアスロン女子でレイチェル・クラマー選手が4位、同男女混合リレーで4位の結果を残した。ヘッドコーチは「今回の結果に大変満足しています。選手たちを誇りに思っています。今回の結果は、間違いなく館山キャンプのおかげです!ありがとう。また館山で会いましょう!」とコメントした。

木更津市×ナイジェリア

 木更津市では2013年に開催した「西アフリカフェスティバルIN木更津」をきっかけにナイジェリアとの交流が始まり、2019年4月、東京2020大会の事前キャンプに関する覚書を締結。同年8月にはホストタウンに登録された。また同月、U-12ジュニアサッカーワールドチャレンジ2019に出場するナイジェリアチームと地元のサッカークラブとの交流試合等を実施した。

 同年9月には、ナイジェリアパラリンピック委員会が江川総合運動場陸上競技場を視察。同年11月には事前キャンプの詳細を協議するため、市長がナイジェリアを訪問した。また市では、図書館、市内全公民館やイオンモール木更津においてナイジェリアホストタウン展を行った。

 木更津市では、ナイジェリア代表チームの事前キャンプで2021年7月にオリンピック6競技(陸上、カヌースプリント、ボート、卓球、テコンドー、レスリング)、8月にパラリンピック4競技(陸上、パワーリフティング、ボート、卓球)を受け入れ、それぞれ到着時には市内の小学生が作った横断幕やナイジェリア国旗を振って出迎えた。ホテルや練習会場には、小・中学生が作成した応援メッセージやおもてなしプランター、横断幕を設置。7月23日には市内の小・中学生を対象に陸上競技の公開練習を実施した。なお、選手たちは、オリンピックの開会式で小学生が作成した手旗を持って入場した。

松戸市×ドミニカ共和国、ルーマニア

 ドミニカ共和国との交流は、2015年9月に松戸市が外務省との共催で実施した「駐日外交団地方視察ツアー」に世界34カ国の大使11人を含む52人を招待し、市の魅力や都内、成田・羽田両空港へのアクセスの良さをアピールした際に、同国から交流を提案されたことがきっかけとなった。2016年3月にはドミニカ共和国政府主催の「DR EXPORTS 2016(多部門輸出トレードフェア)」への招待を受け、東京2020大会に向けた事前キャンプ誘致に関する交渉を開始。同年6月には松戸市の訪問団が初めてドミニカ共和国を訪問した。

 2018年8月にはドミニカ共和国の3競技(ソフトボール、テコンドー、バレーボール)の連盟代表が松戸市を訪れ、市内施設を視察。市民との交流を通して松戸の文化を体験した後、各競技連盟と事前キャンプ実施に係る覚書を締結した。2019年11月には、同国体操競技連盟代表が松戸市を訪れ、市内施設を視察し、市民との交流や日本文化を体験。翌2020年1月に、市長をはじめとする松戸市訪問団がドミニカ共和国を訪れた際に、事前キャンプ実施に係る覚書を締結した。

 また、ルーマニアとは、2016年1月、七草マラソン大会にルーマニアの陸上競技の2選手を招待したことを契機に、翌2017年9月にルーマニアオリンピック委員会会長をはじめとする5競技(水泳、陸上、フェンシング、卓球、レスリング)の連盟代表が松戸市を視察し、事前キャンプ実施に係る覚書を締結。2019年5月には、「セイコーゴールデングランプリ陸上2019大阪」の開催に先立ってルーマニア陸上代表チーム(短距離)が松戸市で事前キャンプを実施し、高校生との合同練習、市立松戸高校への訪問、壮行セレモニーなどの交流を行った。

 2016年12月に松戸市がドミニカ共和国、ルーマニアのホストタウンとして登録されてから、市はホストタウンとしての機運を高めるため、市内で行われるイベントでPRを実施。2017年12月にはルーマニアのブラショフ・フィルハーモニー交響楽団が森のホール21でコンサートを開催し、ルーマニアワイン試飲会などが行われた。

 2021年には、7月からドミニカ共和国テコンドー代表チーム6人が柿ノ木台公園体育館、ルーマニア陸上代表チーム9人が松戸運動公園陸上競技場などで、東京2020大会の事前キャンプを行った。7月17日にはドミニカ共和国テコンドー代表チームとのオンライン交流会を実施。また、ルーマニア陸上代表チームとは、20日には交流イベント「学生によるルーマニア選手団応援~未来につながるエール~」を開催し、市内中学校と高校の書道部、和太鼓部、吹奏楽部、チアリーディング部によるパフォーマンスでエールを送り、24日にはオンライン交流会を行った。

成田市×アイルランド、カナダ、オランダ、オーストラリア、スロベニア

 成田市では、オリンピックのアメリカ陸上代表チームの事前キャンプ受け入れが決定した後、共生社会の実現をさらに推進するため、パラリンピックの事前キャンプの受け入れに向けた誘致活動を展開。2017年6月のアイルランドパラリンピック委員会の視察などを経て、2018年5月、アイルランドパラリンピック委員会と東京2020パラリンピックにおける事前キャンプの覚書を締結し、同年8月にホストタウンとして登録された。

 同年10月から、アイルランドパラ水泳チームのトレーニングキャンプを受け入れ、学校訪問や水泳教室、日本文化の体験などによる交流を実施。2019年8月にはパラリンピアンの受け入れを契機に共生社会の実現に向けた取り組みを行う「共生社会ホストタウン」として登録された。

 2021年8月、東京2020パラリンピックにおけるアイルランド代表チーム(アーチェリー、陸上、パワーリフティング、水泳、卓球)計38人の事前キャンプが中台運動公園陸上競技場・体育館・水泳プールにおいて行われ、18日に水泳の公開練習と、チームへの激励会および陸上の公開練習を実施した。水泳の公開練習には約20人、激励会と陸上の公開練習には約50人の市民が参加。激励会では公津の杜中学校吹奏楽部による演奏などが行われ、代表チームから成田市での心のこもった歓迎やホテルの快適さなどについて感謝の言葉を受けた。

 また、成田市ではカナダのサッカー女子、オランダの3x3バスケットボール男子、オーストラリアとスロベニアの陸上競技の事前キャンプも受け入れ、それぞれ公開練習を実施した。

佐倉市×ボツワナ、ペルー、ドイツ

 佐倉市は、2018年7月に第16回WBSC世界女子ソフトボール選手権大会に出場するボツワナ代表チームの事前キャンプを受け入れ、小・中学生等との交流を行ったことを契機に、ボツワナソフトボール協会と事前キャンプや大会期間中の市民との交流について合意した。また、市の花火大会や観光施設への来訪など、かねてより交流を継続しているペルーと大会後にも交流することについて合意。2019年4月、両国のホストタウンとして登録された。

 2019年8月には横浜で開催された第7回アフリカ開発会議(TICAD7)のサイドイベントに参加するために来日したボツワナのソフトボール選手と佐倉市内中学校ソフトボール部の生徒が交流。同年に佐倉市が台風や豪雨で被害を受けた際には、ボツワナ駐日大使がお見舞いに訪れた。

 2021年7月には、ドイツレスリング女子代表チーム5人が佐倉市民体育館で、東京2020大会に向けた事前キャンプを行った。大会では、女子76kg級でアリーネ・フォッケン選手が金メダルを獲得。オリンピックのレスリング女子でドイツ代表選手がメダルを獲得するのは史上初のことだった。

佐倉市・成田市・印西市×アメリカ

 2016年12月、2015年世界陸上北京大会の際に行った事前キャンプの実績がアメリカ陸上競技連盟から高く評価され、東京2020大会でも千葉県・佐倉市・成田市・印西市・順天堂大学が連携して事前合宿の受け入れを行うことで合意し、佐倉市・成田市・印西市の3市が連名でホストタウン登録された。ホストタウン登録を契機に、3市では小・中学生を対象とした陸上クリニックを開催している。

 成田市では、2017年度から2019年度までアメリカ陸上競技連盟のコーチと選手を招き、中台運動公園等での小・中学生対象の陸上クリニックに加えて、高校生との交流、指導者向けクリニック、成田山新勝寺における文化体験などを行った。また、同じホストタウンである佐倉市と印西市や、復興ありがとうホストタウンで同じくアメリカと交流している岩手県大船渡市にも声をかけ、陸上クリニックに参加してもらうことにより、交流の輪を広げた。加えて、アメリカ大使館の協力のもとアメリカ空軍太平洋音楽隊による市民向けコンサートを開催するなど、文化的な交流も実施している。

 佐倉市と印西市では、2019年2月に、世界でもトップクラスのコーチ2人をアメリカ陸上競技連盟から招き、岩名運動公園陸上競技場と順天堂大学さくらキャンパス陸上競技場で市内の小学5、6年生と中学生を対象とした陸上クリニックを開催。参加した小・中学生は、ミニハードルやラダー、ボール投げなどスポーツの基本動作につながるトレーニングを行い、世界最高峰の技術を一つでも吸収しようとコーチのアドバイスに熱心に耳を傾けた。最後には、指導のサポート協力を受けた順天堂大学陸上競技部も含めた参加者全員でリレーを行い、大いに盛り上がった。

旭市×ドイツ、ザンビア

 旭市では「千葉県とドイツ・デュッセルドルフ市とのスポーツ交流」における卓球会場として、2009年からデュッセルドルフ市と旭市の子どもたちの卓球交流を進めてきた。この交流を契機に、2017年5月に市長や関係者がデュッセルドルフ市を訪問。ドイツ代表チームと「事前キャンプを実施する場合は旭市で行う」との約束を交わし、同年12月にはドイツのホストタウンとして登録された。

 2019年6月には、ザンビアが千葉県内で事前キャンプ地を探していることを知り、同国大使館を訪問して旭市内の施設や市の魅力のPRを実施。2020年1月、旭市総合体育館で東京2020大会の事前キャンプに関する覚書の締結式を行い、同年2月、ザンビアのホストタウンとして登録された。

 2020年12月から2021年6月にかけて、JICA(国際協力機構)千葉デスクと連携して作成した計40本のザンビア紹介動画を、市内の小・中学校の給食の時間に放送。市の公式YouTubeでも配信し、ザンビアへの理解を深めた。この取り組みが効果的な情報発信として評価され、ホストタウンサミット2021で「優良情報発信賞・SNS賞」を受賞した。

 両国とも新型コロナウイルス感染症の影響により事前キャンプを実施できなかったが、ドイツ卓球男子代表チームからはメッセージ動画が届けられ、ティモ・ボル選手は「交流がかなわず残念ですが、旭市の皆さんが応援してくれることを願っています。お会いできる機会を楽しみにしています」と寄せた。また、ザンビア代表チームへは、市から同国大使館を通じて子どもたちの応援メッセージや記念品などを届けた。

柏市×イギリス

 柏市では2018年8月、イギリスローンテニス協会と柏市内にある公益財団法人吉田記念テニス研修センター(TTC)との間で車いすテニスの事前キャンプについて合意。これを契機として、2019年4月、柏市はイギリスのホストタウンに登録され、市民体験型イベントによるイギリス代表選手との交流や広報紙への掲載などにより、市内の機運醸成に努めた。なお、TTCは国枝慎吾選手が車いすテニスを始めたテニススクールとして知られている。

 また、柏市は、ユニバーサルデザインのまちづくりや、心のバリアフリーの取り組みを実施する自治体として、2020年3月に「共生社会ホストタウン」としても登録された。

 2021年8月、イギリス車いすテニス代表チームが東京2020大会の事前キャンプを実施。柏市では市立田中中学校の生徒が心をこめて作ったメッセージカードをパネル化し、選手たちにエールを送った。イギリスは、男子シングルスでゴードン・リード選手が銅メダル、男子ダブルスではリード選手とアルフィー・ヒューエット選手のペアが銀メダル、女子シングルスでジョーダン・ホワイリー選手が銅メダル、女子ダブルスではルーシー・シュカー選手とホワイリー選手のペアが銀メダルを獲得した。

市原市×オーストラリア、イスラエル

 市原市では2021年7月、オーストラリアの男子サッカー代表チーム計38人を受け入れ、市原スポレクパークで東京2020大会事前キャンプを実施。続いて同月にイスラエルの陸上代表チーム8人を受け入れた事前キャンプでは、オリンピック開会式で旗手を務めたハンナ・ミネンコ選手などがゼットエーオリプリスタジアム(市原市臨海競技場)で公開練習を行い、記念撮影を行うなどの交流を楽しんだ。なお、ミネンコ選手は大会で三段跳に出場し、6位に入賞した。

 また、イスラエル代表では新体操の女子個人総合代表チーム5人が7月から8月にかけてゼットエー武道場(市原市中央武道館)で調整練習を実施。市原小学校、市原中学校の児童・生徒がメッセージ入りの国旗を贈った。大会では、リノイ・アシュラム選手が金メダルを獲得し、ニコル・ゼリクマン選手が7位に入賞した。

市原市・君津市×ニュージーランド

 市原市は、市民団体を中心にニュージーランドとの交流が続けられていたことなどから、同国の東京2020大会事前キャンプの誘致を進め、2016年12月、同国のホストタウンとして登録された。市原市は君津市と連携し、ニュージーランドソフトボール女子代表(愛称:ホワイトソックス)のトレーニングキャンプを2017年から3年連続で受け入れるなど、同国との国際交流を推進。2019年12月には、市原市に加え、君津市がニュージーランドのホストタウンとして登録された。さらに2020年1月には両市と、ニュージーランドと交流のある株式会社マザー牧場が官民連携協力体制を構築し、国際交流を通じた観光振興にも取り組むため、パートナーシップ協定を締結した。

 また、2019年8月にはトレーニングキャンプの実施に先駆けて、「いちはら×ニュージーランドホストタウンフェア2019」を開催。ホストタウンのPRや市民によるホワイトソックスへの応援メッセージアート作成(ふせんアート)、マザー牧場のブース出展、市原市内のダンスチーム「MATARI(マタリイ)」によるハカ演舞などが行われた。

 2021年7月にはゼットエーオリプリスタジアムで、ニュージーランドサッカー男子代表チームと市原市で事前キャンプ中のオーストラリアサッカー男子代表チームによるサッカーフレンドリーマッチを開催し、子どもを中心に多くの市民が観戦した。

流山市×オランダ

 流山市には、江戸幕府八代将軍徳川吉宗の時代にオランダから輸入された栗毛の馬をまつった「オランダ観音」があり、明治期にオランダ人技師ムルデルが設計した日本初の西洋式運河である利根運河が市内を流れるなどの歴史的なゆかりから、オランダとの市民交流が行われていた。一方、流山市では老朽化により建て替えたキッコーマンアリーナ(流山市民総合体育館)が2016年4月に供用開始されたこともあり、オランダの体育館競技の誘致を図った結果、同年6月に千葉県内で2番目となるホストタウン登録が行われた。オランダの競技関係者によるキッコーマンアリーナなどの視察では、施設の機能性やバリアフリー面について高い評価を得た。

 2018年9月には、横浜アリーナほか全4会場で開催された2018女子バレーボール世界選手権(世界バレー)に向け、オランダバレーボール女子代表チームがキッコーマンアリーナを拠点に事前キャンプを実施。流山市は、歓迎セレモニーやオランダ代表チームによる市内中学校バレーボール部員を対象としたクリニックなどを行った。

 翌2019年2月には、国際親善女子車いすバスケットボール大阪大会に向けたオランダ代表チームの事前キャンプがキッコーマンアリーナで行われ、日本代表チームとの親善試合が開催されるとともに、市内小・中学校の児童・生徒が制作した応援幕の贈呈などの交流を実施。オランダ代表チームの監督から「流山市でのキャンプでは、宿舎や体育館が充実しているだけでなく組織的に迅速なサポートをしていただき、感謝しています」との言葉を受けた。また試合後には、オランダ代表選手たちによる車いすバスケットボールの体験会を開催し、市民と代表チームとの交流が行われた。

 東京2020大会では、ハンドボール女子と卓球(オリンピック・パラリンピック)代表チーム計35人の事前キャンプを受け入れた。7月18日にオリンピック代表、8月18日にパラリンピック代表の歓迎式典(パラリンピック採火式と同時開催)をそれぞれキッコーマンアリーナで催し、市内の小・中学校の児童・生徒が作成した応援幕・記念品を贈呈した。また7月20日に、オランダハンドボール女子代表チームはロシアオリンピック委員会の女子代表チームとの練習試合を実施し、市民など約300人が観覧。オランダ卓球(オリンピック・パラリンピック)代表選手と、市内中学校の卓球部員とのオンライン交流も実施した。

我孫子市×スロベニア

 我孫子市が柔道の創始者・嘉納治五郎師範ゆかりの地であることをきっかけに、千葉県スポーツコンシェルジュからスロベニア柔道女子選手などの事前キャンプの提案を受け、2021年5月に覚書を締結。同年7月、ホストタウンに登録された。

 東京2020大会の事前キャンプでは、スロベニアの柔道女子代表チーム3人、テコンドー男子代表チーム4人を受け入れた。練習初日には、市民体育館の利用者や職員がスロベニア国旗や横断幕で選手を歓迎。その後、市作成の応援動画の鑑賞会なども行った。食事は、宿泊ホテルに隣接するイタリアンレストランの協力により、柔道チームには体重制限を考慮したメニュー、テコンドーチームには選手の希望に合わせて寿司やラーメンなどを提供した。また、競技終了後の7月25日、市民体育館で柔道チームと市内の小・中学校、高校の児童・生徒との交流会を実施した。

鴨川市×オランダ

 鴨川市では、2016年度から地元の女子サッカーチーム「オルカ鴨川FC」や国内のサッカー関係者などを通じてヨーロッパの女子サッカー代表チームの誘致を模索。2019年度にはFIFA女子ワールドカップ2019で準優勝した強豪であるオランダサッカー女子代表チームを誘致するため、オランダに市長名の親書を送るなどのアプローチを行った。2020年1月から2月にかけてオランダ関係者が二度にわたって鴨川市を訪れ、トレーニングや宿泊施設、医療環境などを視察。その結果、2021年6月に東京2020大会の事前キャンプ受け入れに合意し、2021年7月に鴨川市総合運動施設で計41人が事前キャンプを実施した。7月8日にはメディア向け公開練習、10日には激励会と公開練習が行われ、約250人が参加した。交流セレモニーでは、市内の小・中学生が折ったオレンジの千羽鶴と、鴨川伝統工芸「萬祝染(まいわいぞめ)」のマスクをチームへ贈って激励。また、地元のサッカー協会からは子どもたちが応援メッセージを書いた大きなフラッグのプレゼントとスタンドからオランダ語でのエールを送った。7月14日には、大会で金メダルを獲得したカナダ代表との練習試合(無観客)を実施し、引き分けとなった。

浦安市×イギリス、スロバキア、フランス、オランダ

 浦安市は2017年8月、東京で開催された車いすバスケットボールの国際大会に際してイギリス男子代表チームのトレーニングキャンプを受け入れた。このとき、チームに帯同していた同国の車いすバスケットボール協会のパフォーマンスディレクター等が練習施設や宿泊施設、大会会場へのアクセスの良さを高く評価。2018年2月にイギリス車いすバスケットボール協会と東京2020大会に向けた事前キャンプ実施の合意書締結に至り、イギリスのホストタウンとして登録された。2019年8月には、「共生社会ホストタウン」にも登録された。

 また、スロバキアオリンピック委員会、フランスカヌー・カヤック連盟とも東京2020大会の事前キャンプに向けて覚書を締結したほか、オランダについてもアーチェリーの事前キャンプ実施について合意したことから、それぞれの国のホストタウンとして登録された。

 2017年8月には、イギリス車いすバスケットボール代表チームのトレーニングキャンプを実施し、市内中学生との競技体験交流会や日本代表との公開練習試合を開催した。2018年7月には、オランダアーチェリー代表チームのトレーニングキャンプを実施し、市アーチェリー協会向けのクリニックや市弓道連盟によるオランダ選手の弓道体験が催された。2019年9月から10月には、フランスカヌー代表チームのトレーニングキャンプを実施し、市カヌー協会や児童育成クラブとの交流を行った。2020年2月には、イギリス車いすバスケットボール女子代表チームがトレーニングキャンプを実施し、日本代表との公開練習試合を開催。また、イギリス選手の日本文化体験や市内小学生との競技体験交流会などが行われた。

 東京2020大会では、2021年7月、オランダアーチェリー代表チーム7人が市運動公園アーチェリー場で練習に励み、スティーブ・ヴァイラー選手とガブリエラ・シュレッサー選手が、オリンピックのアーチェリー混合団体で銀メダルを獲得した。また同月、スロバキア陸上代表チーム20人が明海大学で練習を実施。市内小学生89人、市内児童育成クラブ児童30人とオンライン交流を行った。

 フランスカヌー代表チームは事前キャンプの実施はなかったが、市内高校生がオンラインで選手への取材を実施。また、市内中学生がパラカヌー選手とオンラインで交流を深めた。

印西市×アメリカ、オランダ、アイルランド

 印西市は順天堂大学と連携し、2021年7月、東京2020大会のアメリカ体操女子代表チーム28人、オランダ体操男子・女子代表チーム19人、アイルランド体操男子代表チーム3人の事前キャンプを受け入れた。受け入れにあたっては、市内の小・中学生および順天堂大学体操競技部の学生が寄せ書きメッセージ入りののぼり旗を作成し、体操競技場や宿泊施設に飾って選手たちを歓迎した。

 2016年リオデジャネイロ大会で女子団体総合、個人総合、跳馬、床の4種目で金メダルを獲得したアメリカのシモーン・バイルス選手は、東京2020大会の団体総合の第2種目からメンタルヘルスの改善に集中するとの理由で棄権。一時欠場していたが、順天堂大学のトレーニング施設においてプライバシーが守られた中で調整し、最終日に種目別の平均台に出場。銅メダルを獲得し、順天堂大学への感謝の言葉をSNSに投稿した。アメリカの女子体操は、団体総合で銀メダル、個人総合でスニーサ・リー選手が金メダル、種目別床でジェード・キャリー選手が金メダルを獲得した。

白井市×ブルキナファソ

 白井市とブルキナファソとのつながりは、2003年に役目を終えた市の移動図書館「さつき号」を同国へ寄贈したことにさかのぼる。2004年からは市内にある認定NPO法人日本ブルキナファソ友好協会の協力のもと、白井第一小学校の5年生の総合学習で西アフリカの飢餓対策のために開発された「ネリカ米」の栽培体験を開始。例年11月ごろに開催するネリカ米収穫祭に駐日大使などブルキナファソ関係者を来賓として招待し、交流を深めている。

 東京2020大会の競技終了後にブルキナファソの選手が白井市を訪問し、市民と交流することになったことから、2019年12月、白井市はブルキナファソのホストタウンとして登録された。新型コロナウイルス感染症の影響により、大会後の交流は中止になったものの、ネリカ米の栽培をはじめとした交流を続けていく。

香取市×スロバキア

 香取市は、2019世界ボートジュニア選手権大会でキャンプ地となった小見川ボート場を持つことなどから、ボート、カヌースプリントの事前キャンプを誘致。2020年1月、千葉県スポーツコンシェルジュの紹介によりスロバキアのカヌースプリント代表チームのコーチが香取市内の施設を視察し、充実したトレーニング環境、成田空港や東京へのアクセスが良いことが評価され、同年11月に同国のカヌースプリント代表チームの事前キャンプに係る覚書締結に至った。

 東京2020大会前の2021年7月には、14人のスロバキア代表チームが来日した。21日には歓迎セレモニーを行い、香取市から手ぬぐいや香取神宮のお守り、地元産の野菜や果物などが贈られ、代表チームからはサイン入りユニフォームが贈呈された。次いで24日には、カヌー交流として「小見川海洋クラブ」の選手たちとスロバキア選手との100m競漕などを実施。参加した海洋クラブの選手たちは、「スロバキア選手の1ストロークの進みが大きかった」などと貴重な体験を喜んだ。

 事前キャンプを行ったスロバキアカヌースプリント代表チームは大会で、最も得意とするカヤックフォア(K4)において銅メダルを獲得。代表チームからは「事前キャンプでは、要望に対して迅速な対応をしていただき、とても環境のよい充実したキャンプを過ごせました。メダルを取れたのは、家族のように接してくれた香取市の皆さんのおかげです」と感謝の言葉を受けた。

山武市×スリランカ

 山武市では、東京2020大会の開催をグローバル化のチャンスと捉え、大会の開催効果を市の発展に結びつけていくため、早くから事前キャンプの誘致を検討していた。そうした中、市内小学校の校長として勤務経験があり、長年スリランカの里親里子交流に取り組んでいる鈴木康夫さんの協力により、スリランカと協議を開始。2014年12月、相互交流事業や青少年スポーツ発展の支援についてスリランカのスポーツ大臣と基本合意し、東京2020大会の事前キャンプの受け入れについてスリランカのオリンピック委員会と覚書を締結した。これを契機に山武市とスリランカの相互交流活動がスタートし、2016年1月、山武市は千葉県内で初のホストタウンとして登録された。

 基本合意以降、山武市に招いたスリランカのオリンピアンによる講演会や青少年との文化交流を行い、市内の中学生と高校生をスリランカに派遣するなど、交流を深めていった。

 東京2020大会には、スリランカからオリンピック計7競技に9人の選手、パラリンピック計4競技に9人の選手が出場。市民が作成した応援メッセージが描かれたうちわ180枚と応援旗を選手村へ送り、スリランカ代表チームを応援したほか、日本国内の学校に通いながら体操のオリンピック代表選手となったミルカ・ゲハーニ選手への激励会、やり投のパラリンピック代表選手としてスリランカ初となる金メダルを獲得したディネーシュ・プリヤンタ選手たちとのメダル獲得祝勝会を開催し、交流を深めた。

いすみ市×フランス

 いすみ市は、東京2020大会のサーフィン会場となった釣ヶ崎海岸(一宮町)に隣接しており、サーフィンが盛んに行われている。在京フランス大使館の協力を得ながら、大会中に市内の施設に宿泊予定のサーフィン代表チームと文化交流やサポートについて合意に至り、2020年2月、フランスのホストタウンとして登録された。

 東京2020大会では、予定していた交流が新型コロナウイルス感染症の影響により実施できなかったものの、市の特産物であるイセエビを使った料理や地元で生産された梨、日本食の振る舞いなど、食によるおもてなしで代表チームとの交流を図った。また、宿泊施設では代表チーム全員参加による卓球大会を開くなど、選手がリラックスできるよう市の職員やホテルの従業員が選手たちをもてなした。大会後もサーフィンを通じた交流、支援等を継続する方針であり、次回大会であるパリ大会ではパラリンピックサーフィンが正式採用されるよう応援している。

横芝光町×ベリーズ

 横芝光町は、在日ベリーズ大使館の名誉総領事と親交のある町内在住の日本ベリーズ友好協会理事との縁により、2018年1月、東京2020大会の事前キャンプの受け入れに関する合意書を締結。同年2月にベリーズのホストタウンとして登録された。

 JICA青年海外協力隊員としてベリーズに派遣された経歴を持つ職員を中心にベリーズとの交流や機運醸成を推進。2019年11月には、ベリーズからスチールパン・オーケストラを招き、JR横芝駅前の情報交流館「ヨリドコロ」での演奏会や小・中学校における交流会を行った。

 新型コロナウイルス感染症の影響により、東京2020大会の事前キャンプを行うことはできなかったが、大会前の小・中学生とベリーズ代表チームとのオンライン交流会において、町内すべての保育園・幼稚園、小・中学校、高校が参加して作成された応援動画を披露するなど、ベリーズ代表チームへエールを送った。大会期間中には応援に対する感謝の意を込め、ベリーズ代表チーム全員のサインが入ったポロシャツが横芝光町に贈られた。

長柄町×ロシア

 2019年1月と5月に、競技会場である幕張メッセから近い事前キャンプ地を探していたロシアフェンシング連盟が長柄町内の施設を視察。同年10月にホストタウンに登録され、東京2020大会の事前キャンプに係る覚書を締結した。

 事前キャンプの受け入れにあたっては、町内企業のリソルの森株式会社、まちづくりの包括連携協定を結んでいる千葉大学、長柄町の産学官連携により準備を進めた。2019年12月には、千葉大学や日本フェンシング協会の協力のもと、交流事業を実施。小・中学校の給食でロシア料理が提供され、ロシア人留学生との文化交流会や、小学生全員が体験用防具を身に着けてのフェンシング体験会が行われた。

 新型コロナウイルス感染症の影響により、東京2020大会の事前キャンプを行うことはできなかったが、小・中学校の児童・生徒による手書きのメッセージ入り横断幕や写真、手ぬぐい、扇子等の応援グッズをオリンピック選手村へ送り、ロシアオリンピック委員会のフェンシング代表チームを応援した。

お問い合わせ

所属課室:環境生活部生涯スポーツ振興課企画調整班

電話番号:043-223-2449

ファックス番号:043-222-5716

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