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東京2020オリンピック・パラリンピック > 東京2020大会千葉県開催記録誌/東京2020聖火リレー千葉県実施記録誌・記録映像 > 東京2020大会千葉県開催記録誌(テキスト版) > 第2部Ⅱ-1.国際大会と事前キャンプ
更新日:令和4(2022)年3月25日
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国際大会や事前キャンプの誘致は、地域のイメージアップを図る絶好の機会であり、地域スポーツのレベルアップや施設の有効活用、さらに交流人口の増加による地域の活性化につながることが期待できる。千葉県は、東京2020大会の開催を契機に、県内市町村や関係者等と連携し、国際大会や大会に伴う事前キャンプの誘致を進めた。
2015(平成27)年開催の第15回IAF世界陸上競技選手権(世界陸上北京大会)に向けて、海外の代表チームが日本国内で事前キャンプ地を探す動きが見られたことから、千葉県は、成田空港を有するという利点を生かして、アメリカおよびオランダの事前キャンプ誘致に向けて取り組んだ。
アメリカ代表チームの事前キャンプについては、順天堂大学、成田市、佐倉市と連携し、共同での誘致を推進した。2014年10月には関係者が県内の練習会場候補の陸上競技場や宿泊候補のホテルなどを視察。競技施設が充実していることなどが高く評価され、2015年1月にアメリカ代表チームの世界陸上北京大会の事前キャンプ地として選定された。8月10日から25日まで、中台運動公園(成田市)、岩名運動公園(佐倉市)、順天堂大学さくらキャンパス(印西市)が練習会場として利用され、事前キャンプには185人の選手・コーチが参加した。8月17日には、中台運動公園陸上競技場(成田市)で公開練習を行ったほか、選手やコーチによる交流イベントや歓迎セレモニーも行われた。
一方、オランダ代表チームについては、同チームと親交の深いベルギー代表チームとの合同合宿を想定して、県立の千葉県総合スポーツセンター(千葉市)を練習施設とした誘致に取り組んだ。2014年10月、視察に訪れたオランダ、ベルギーの陸上競技連盟関係者から施設が高く評価され、翌2015年2月に世界陸上北京大会における両国の事前キャンプ地として選定された。事前キャンプは8月12日から23日まで行われ、オランダ代表チーム45人、ベルギー代表チーム30人が参加した。8月14日には、千葉県総合スポーツセンター陸上競技場で公開練習を行い、また、県内の中学生と高校生を対象とした代表チームのコーチによる陸上クリニックや歓迎セレモニーも実施された。
いずれのキャンプにおいても、県内の大学生や高校生が練習サポートや通訳のボランティアとして協力した。
車いすバスケットボールの国際大会である2015IWBFアジアオセアニアチャンピオンシップが、2015年10月、千葉ポートアリーナ(千葉市)で、2016年リオデジャネイロパラリンピック競技大会の地域予選を兼ねて開催された(一般社団法人日本車いすバスケットボール連盟主催、千葉県、千葉市共催)。
男子は12チームが参加し、上位3チームに与えられるリオデジャネイロ大会出場権をオーストラリア、イラン、日本が獲得した。また、女子は3チームのうち優勝国のみがリオデジャネイロ大会へ出場できるという条件の中、中国が優勝し、日本は3位であった。
本大会は、千葉県、千葉市、日本車いすバスケットボール連盟が協力して誘致に成功した大会であり、千葉県と千葉市は共催者として運営に関わった。また、高校生、大学生、一般のボランティアが通訳や運営補助を行い、開会式や試合中のハーフタイムには県内の中学生や高校生がパフォーマンスを披露するなど、多くの県民が参加した大会となった。
2018年8月、千葉県内において、東京2020大会の予選会を兼ねた第16回WBSC世界女子ソフトボール選手権大会が開催された(世界野球ソフトボール連盟主催、千葉市、成田市、習志野市、市原市共催)。
各大陸の予選を勝ち抜いた16カ国・地域のチームが、ZOZOマリンスタジアム(千葉マリンスタジアム、千葉市)、ナスパ・スタジアム(大栄野球場、成田市)、第一カッター球場(秋津野球場、習志野市)、ゼットエーボールパーク(臨海球場、市原市)の4会場で11日間にわたる熱戦を繰り広げ、優勝はアメリカ、準優勝は日本、3位はカナダという結果であった。
この大会は、国際大会や東京2020大会の事前キャンプの誘致に取り組む「千葉県スポーツコンシェルジュ」によって開催が実現した。事前キャンプも県内各地で行われ、銚子市が台湾、印西市がカナダ、市原市と君津市がニュージーランド、市川市がイタリア、佐倉市がオランダとボツワナ、山武市がイギリス、長柄町が南アフリカを受け入れた。
会場の成田市では、児童・生徒が参加チームへの応援幕を作成し、各国の選手を応援。習志野市では、球場隣の多目的広場で訪日外国人に「日本の夏祭り」を体験してもらうイベントを開催し、市原市では、選手や来場者を地元グルメや特産品でおもてなしをするなど、さまざまな国際交流が実現した。
また千葉市では、東京2020大会の都市ボランティア募集開始に先立ち、2018年2月に約100人の都市ボランティアリーダー候補者を募集し、延べ250人がボランティア活動を実施。周辺施設や観光スポットの案内、対戦カードの情報提供などを行った。
ラグビーワールドカップ2019におけるキャンプには、大会期間中に選手団が滞在し練習を行う「公認チームキャンプ地」(公益財団法人ラグビーワールドカップ2019組織委員会が決定)と、大会開催前に選手団が滞在し練習を行う「事前キャンプ地」(自治体等と出場国が任意に決定)があり、県内の自治体は、それぞれのキャンプの条件や住民交流による効果等を勘案し、関係者等と連携して誘致を進めた。その結果、2018年7月、同組織委員会との契約締結により、市原市がアイルランド、浦安市がニュージーランド、オーストラリアおよび南アフリカの「公認チームキャンプ地」に決定した。
浦安市では、歓迎セレモニーや南アフリカ代表選手による小学校訪問が行われた。
市原市では、地元の小学生との交流が行われたほか、「キャンプ中の対応へ恩返しをしたい」と、代表チームのスタッフが台風で被災した運動広場のがれきの撤去を手伝い、市民を勇気づけた。
一方、柏市はニュージーランド代表「ALLBLACKS」の事前キャンプ地に決定した。事前キャンプでは、県立柏の葉公園総合競技場で市民との交流イベントを実施。柏ラグビースクールの子どもたちや流通経済大学付属柏高校ラグビー部の生徒たちが、選手と約7,000人のファンを前に、マオリ族の血を引くカール・ポキノさんが制作したオリジナルの「柏ハカ」を披露した。
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