千葉県Chiba Prefectural Government

~ 千葉県にオリンピック・パラリンピックがやってくる ~

東京2020オリンピック・パラリンピック > 東京2020大会千葉県開催記録誌/東京2020聖火リレー千葉県実施記録誌・記録映像 > 東京2020大会千葉県開催記録誌(テキスト版) > 第1部Ⅲ-2.インタビュー秦由加子(はた ゆかこ)選手[トライアスロン]視野を広く持って、地球規模の経験を

更新日:令和4(2022)年3月25日

ページ番号:498451

ここから本文です。

第1部Ⅲ-2.インタビュー秦由加子(はた ゆかこ)選手[トライアスロン]視野を広く持って、地球規模の経験を

現在所属している千葉ミラクルズSC(スイミングクラブ)への入会が人生の転機になったと聞きました。

 2008年に27歳で千葉ミラクルズに入って、初めて自分と同じような境遇の仲間ができました。足を切断したのは13歳、中学1年生のときで、多感な時期だったこともあり、障害があるということが私にとってはコンプレックスでした。友達はたくさんいて、いろいろな面で助けてくれましたが、友だちが走っているのを見るのも嫌だったし、みんなと同じようにはできないと思って体育の授業には一度も参加せず、体育祭も中学校、高校の6年間で一度も見に行ったことすらありません。人前に出ることも恥ずかしかったので、義足であるということを常に隠しながら過ごしていたような気がします。

 社会人になって何か人生を変えるきっかけが欲しいって思って始めたのが水泳で、初めにリーダーの上田孝司(うえだ たかし)さんにこれから水泳でどんどん人生が楽しくなるよと言われたのですが、そのとおりになりました。

その後トライアスロンに転向されたのは、何がきっかけでしたか。

 2012年のロンドンパラリンピックを目指すため、仕事の前の朝6時から練習できる稲毛インターナショナルスイミングクラブのトライアスロンコースに入会したのがきっかけです。水泳のトレーニングが目的でしたが、ロンドン大会出場を逃した後、初めてトライアスロンがパラリンピックの種目に加わる2016年のリオデジャネイロ大会で日本初の代表になることを目標の一つに決めたのですが、何よりもトライアスリートが生き生きしていて楽しそうだったのが2013年に転向した決め手です。

実際にトライアスロンを始めてみてどうでしたか。

 心の底からやってよかったと思っています。毎日が挑戦だし、大腿切断でトライアスロンをやっている日本の女子選手は私しかいないので、周りの人からアドバイスをもらいながら前例のないことをやっていく作業が楽しいというところもあります。また、32歳でトライアスロンを始めて、義足を自分で調整するようになって初めて自分の義足に愛着がわきました。何にも気にせず外に出られるようになったのも32歳からですね。

障害を乗り越えるきっかけとしてトライアスロンが大きかったということですね。

 競技特性が大きいと思います。屋外競技なので心が開放的になるし、トライアスロンは常に自分との戦いで、障害の有無など当然関係ないし、年齢も性別も関係ありません。それぞれが自分たちの可能性を広げて互いにそれを称え合う。それがトライアスロンのいいところです。そういう人たちに憧れて、自分も開放的に毎日を過ごしていけたら幸せになるだろうと思いました。

パラリンピックについてどのように考えていますか

 パラリンピックという世界規模のイベントがあるからこそ、たくさんの人に関わってもらえて、私たちも可能性を広げていけるし、競技を見た人が「私も何かやってみたい」と思うきっかけになるかもしれません。目的はパラリンピックではなくて、日常生活でより健康に過ごしていくということだと思います。パラリンピックはいろんな人の目に届きやすい大会なので、まず知るきっかけとして大切だと思っています。

これからの目標、夢についてお願いします。

 2024年のパリ大会を目指します。その一方で、私自身も人生を豊かにするために競技活動をやっていますので、一人でも多くの人と出会っていろいろな考えを聞かせてもらって、誰もが本当に心地よく住みやすい社会になるよう、微力ながら自分ができることをやっていければ、支援していただきながら競技をやっている意味が出てくるのかなと思っています。

アスリートとして、未来のアスリート、子どもたちにメッセージをお願いします。

 世界は広いよっていう感じです。自分が知っているのはコップの中の水で、それ以外に世界は広がっています。何かを続けていったあかつきには地球規模の経験ができるので、どんどんやっていってもらいたいと思いますね。いろいろなところに行って、いろいろな人と出会うということが刺激になるので。視野を広く持って、競技活動を通して何をやるかというところまで考えてスポーツに取り組んだら楽しいよ、ということを伝えたいと思います。

お問い合わせ

所属課室:環境生活部生涯スポーツ振興課企画調整班

電話番号:043-223-2449

ファックス番号:043-222-5716

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?